【アルコール依存症家族】疲れてうつになるのを防ぐ3つの心がけ【体験談】
アルコール依存症とで疲れた…うつになりそう…
この状況を考える時、一般には、アルコール依存症患者がうつになるケースが語られることが多いです。
事実、アルコール依存症患者がうつになるケースは多く、また自殺の危険度が高いことも指摘されています。
その一方、アルコール依存症患者の家族がうつになるケースについては、あまり取り上げられていません。
では、その可能性はほぼないということでしょうか?
家族がうつになる可能性もある
私自身が、アルコール依存症という病気に振り回されていた当時、心身ともにどのような状態であったかを振り返ると、アルコール依存症患者の家族もまた、うつになる可能性は十分にあると言えます。
では、どのような状態が、うつを引き起こす可能性があるのでしょうか?
アルコール依存症患者が次々と起こす問題に直面する家族は、常に緊張状態にさらされ、心休まることがありません。
家事や子育てにおいてもアルコール依存症患者に頼れず、飲酒による問題の後始末に追われ、身体的にも過労になりがちです。
毎日の生活、お金の心配、子育ての負担、世間体、将来の不安…
全てを抱え込んで、「私が何とかしなくては」と必死に努力し続けます。
また、社会的な偏見も根強いため、家庭内にアルコール依存症の問題があることを、細心を払って隠そうとします。
身体的、精神的な負担が大きいにも関わらず、悩んでいることも誰にも相談できずに、孤立しがちです。
最初の頃は友人に愚痴をこぼしていた私も、状況が深刻になるにつれ、誰にも話せなくなっていきました。
私は、自分がうつになるとは考えたこともなく、また実際にならずに済みましたが、当時の状態を思い起こすと、うつの初期症状に当てはまるものもありました。
少し頑張りすぎてないですか?
うつの原因はさまざまですが、うつになりやすいタイプとして、真面目で責任感が強く、周りからの評価も高い人が多いようです。
アルコール依存症患者の家族は、当てにできないアルコール依存症患者の分まで「私が頑張らねば、私が何とかしなければ」と全てを背負いこんでしまいます。
にも関わらず「私が倒れるわけにはいかない」と、それでも無理して頑張り続けます。
「周りに迷惑は掛けられない」と、周りを頼ったり、助けを求めることもなかなか出来ません。
これでは心のバランスを崩して、体が強制終了してしまうのも当然かも知れません。
世間では、うつという病気を「怠け病」と誤解している人もいますが、私は「頑張りすぎた病」と認識しています。
もし、うつが「頑張りすぎた病」であるとするなら、体が強制終了するまで頑張りすぎないことが、うつの予防になりますね。
では、そのためには、具体的にどのようなことを心がければ良いのでしょうか?
誰かと話すことが第一歩
うつにならないための心がけの1つめは、アルコール依存症患者以外の誰かに話をすることです。
「そんな相談をしたら迷惑なのでは」
「こんな恥ずかしいこと話せない」
という心理的葛藤が出てくるかも知れません。
その場合は、このように考えてみてはどうでしょう。
一人で全てを抱え込んだ結果、あなたがうつになってしまったら、全体の状態はより悪くなりますね。
ご自分の回復にも時間が掛かりますし、アルコール依存症患者の状態を良くする助けにもなりません。
また、迷惑と判断しているのはあなたであって、実際は、相手は迷惑と思わないことも多いのです。
また、アルコール依存症は誰でもかかる可能性のある病気であり、意志が弱い、だらしないといった性格の問題ではありません。
困難な状況にいる人が助けを求めることも、何も恥ずかしいことではありません。
世間の目を気にして、今の辛い困難な状況のまま生きていくのか。
病気に振り回されずに、今後の人生をより良くしていくのか。
ぜひ、ご自分の大切な人生の方を選んでいただきたいなと思います。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年6月1日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。