人間関係で詰んでいた私が就労移行支援で変われた3つのこと

【書いてくれた人】

年代:20代

性別:女性

発達障害(ASD)・パニック障害

就労移行支援を使ってみて、良かったことももちろんありますが、正直いまいちだったこともあります。

 

ここでは、私の経験から就労移行支援について感じたことをお伝えしていきます。

 

就労移行支援を使ってみようか迷ってる人に少しでも役立てたらと思います。

 

【関連記事】

>>就労移行支援とは?期間・対象者・利用料を精神保健福祉士が解説

 

就労移行支援の良かった点

仕事に必要な技術や知識を得られた

1つ目は、仕事に必要な技術と知識(*仕事で使うとは必ずしも言っていない)を身につけられたことです。

 

私は主に事務系とデザイン系の訓練を受けました。

 

Word、Excel、Photoshop、HTML/CSSの学習を通して、業務に集中するだけの体力をつけました。

 

また、1時間やったら5分休むといったサイクルを自分に落とし込むことも重要です。

 

仕事中は実のところ

「業務をしながら、適宜サボってると思われないように休む」

ことが求められているので、これを身につけられたことは今後の社会人生活に活きてくるだろうと感じています。

 

実際、休み方が下手で注意されている同僚もいるので気をつけたいところです。

 

人と最低限喋れるようになった

2つ目は、人と最低限喋れるようになりました。

 

もちろん仕事をする上で必要なスキルを考えると、就労移行支援を卒業した時点でのコミュ力は全然足りなかったと思いますが…。

 

それまでの私は比較的過ごしやすいとされる大学生活すら人間関係で詰んでいたので、それと比べれば格段にマシになりました。

 

大学は趣味系のサークルでゆるく過ごしていたにも関わらず、サークルクラッシャーによって関係を破壊されて立ち直れませんでした。

 

就労移行支援では、

 

「これ以上踏み込むと、相手は怒るか面倒くさいことになるな」

「今は話しかけない方が良いな」

 

という、いわゆる空気を読む能力を身につけられたと思います。

 

この能力は訓練で身につけたというより、利用者同士の雑談で培った部分が大きいです。

 

表情が明るくなった

3つ目は、表情が明るくなったことです。

 

仕事を始めてから気づいたのですが、

「表情が明るく見える」

「少なくとも機嫌が悪そうに見えない」

といったことは人から話しかけられるためには必要なことのようです。

 

このスキルは、自ら新しい業務を獲得する、上司から仕事を振って頂くためにもあった方が良いです。

 

私は人の表情を気にして会話をしていないので分からないのですが、常ににこやかにしているというのは人からの信頼を得るには必須です。

 

とは言え、私は今の自分の表情がどうなっているのか、セルフモニタリングすることができないので苦手分野ではあります。

 

しかし、人からの評価は「表情が明るくなって良いですね」なので、笑顔は人のメンタルの調子と密接に関係していると感じるようになりました。

 

仕事をしていなかった頃は、自己肯定感が低いために表情も暗かったのだろうと考えております。

 

 

就労移行支援でいまいちだったこと

友達ができなかったこと

私のところは精神障害の方が多く、皆さん一見すると普通なのですが、踏み込むとダークサイドがあってメンタルがやられてしまうことがありました。

 

もちろん、そんな人と仲良くなりたいとは思わないので、結果的に友達はできませんでした。

 

ただ、もし友達が出来ていたら、仕事でつまずいた時に相談をしたり、心の悩みを打ち明けたりできたのかなと思うこともあります。

 

なので、これから利用する皆さんは、

「案外、友達はできないものだ」

「そもそも友達をつくる場所ではない」

ということを念頭に置いて利用するといいと思います。

 

ここは仕事でも同じことです。期待をしない方が傷つかずに済みます。

 

定着支援が面倒

次に、定着支援が面倒くさいことです。

 

定着支援とは、就労後にその現場での仕事が上手くいくようにサポートしてくれる制度のことです。

 

主に対面で相談に乗ってくれることが多いです。

 

ちなみに相談に乗ってくれる人のことをジョブコーチと言います。

 

これのどこが面倒くさいかというと、業務を第三者に見張られてる感覚があるということです。

 

また、定着支援をしてくれるジョブコーチは基本的には会社の肩を持つので、会社の人間関係で悩んでいる場合は相談しにくいとうか実質できません。

 

思わず、主に悩むところはそこだろう!というツッコミを入れたくなります。

 

加えて私の経験だと、ジョブコーチは就労移行支援に通ってた頃の利用者と現在働いている利用者を比較して物を言ったり、自身のキャリアをひけらかして各種マウントを取ってきます。

 

時間が経過して心身ともに立ち直るほど見下されている感覚が強くなってくると思います。

 

このようなマイナス面が目立ってきたので、私は定着支援の期間も過ぎたことですし、ジョブコーチと縁を切ろうとしています。

 

迷惑をかけないようにそっとフェードアウトするのが理想です。

 

利用者のモチベーションがバラバラ

利用者のモチベーションがバラバラであることです。

 

仕事に着くことに前向きな人がいる一方で、家庭や病院の勧めでイヤイヤ来ている方もいます。

 

そのため、訓練に集中している人と爆睡している人に分かれてしまいます。

 

酷い場合だと寝息がうるさいことも…

 

このようにやる気のない人をどうやってやり過ごすか、関わらないように訓練を続けるかという点も、ライフハックとして必要なことではあります。

 

 

読者に伝えたいこと

私は就労移行支援を受ける際には、しっかりと下調べをするべきだと考えています。

 

なぜなら、事業所によって学べることが全然違うからです。

 

また、利用者の症状と病状の程度もバラツキがあるので、自分の調子と合ったところに行ったほうがいいです。

 

この記事を通して皆様が良い就労移行支援へ、そして仕事に結びつくことを願っております。

 

精神保健福祉士より
就労移行支援事業所を利用して、お仕事に結びついたのですね。おっしゃる通り、事業所をよく選ぶことは大切なポイントだと思います。資格取得のプログラムが充実しているところもあれば、SSTやWRAPなど体調管理に力を入れているところもあります。通所している方の年代やモチベーションにも事業所のカラーがあるので、いろんな事業所を見学してみるとよいでしょう。定着支援では色々なストレスがかかってしまったようですが、ジョブコーチとの契約は途中で終了することもできるので「合わない」と感じたことを率直に伝えてみてもいいかもしれません。

 

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  • 本記事は2018年10月29日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。