緊張で震える…緊張をほぐす5つの言葉と呼吸法とは?臨床心理士が解説

2019.02.19公開 2019.05.16更新

緊張をほぐす5つの言葉

いざというとき、自分の中で落ち着くことのできる言葉をもっておくと安心することができます。

 

1.「緊張=頑張っている証拠」

緊張は、「きちんとやろう」という気持ちの表れでもあります。

 

緊張するほど、真面目に頑張って取り組んでいるのです。

 

そんな頑張っている自分を認めることはとても重要なことなのかもしれません。

 

2.「長い人生のたった○○分のこと」

つらい状況にいるとき、たとえ10分程度のことでもすごく長い時間のように感じることがあります。

 

でも、80年生きると考えると、たった10分はほんのほんの一部です。

 

長い人生の中で比べてみたら、とても短く一瞬のことであることに気づくかもしれません。

 

3.「大丈夫、なんとかなる」

緊張の背景には、自信のなさが隠れているときがあります。

 

自信はすぐに身に付けることはできませんが、根拠のない自信を口に出してみると、ちょっとだけ自信がわいてくることがあります。

 

4.「自分が思っているほど他人は自分をみていない」

相手にどう思われるか、相手の反応を気にしすぎて緊張してしまうことがあります。

 

でも、自分が思っているほど、相手は失敗やミスに気づくことはなく、たとえ大きな失敗をしてもあなたの評価にそこまで影響しません。

 

むしろ、手が震えたり、赤面したり緊張する様子を見て、

「真面目な人」

「一生懸命に取り組んでいるからこそ」

とポジティブな評価につながることもあります。

 

5.「今の状況を楽しもう」

緊張しているときは、つい「失敗しないようにしよう」とネガティブな目的のために行動してしまいがちです。

 

すると、より一層自分を追い込み、緊張感が高まります。

「パフォーマンスをあげよう」

「なにか学んでこよう」

など、ポジティブな目的のために行動してみると気持ちもポジティブになることがあります。

 

実際に気持ちがこもっていなくても、口にするだけでも効果があります。

 

ぜひ試しに声に出していってみてくださいね。

 

そして、自分の心にフィットする言葉を探してみてもらいたいなと思います。

 

 

緊張をほぐす呼吸法のやり方・手順

緊張しているときは、呼吸が浅く、はやくなりがちです。

 

深い呼吸をすることで心を落ち着かせることができます。

【1】「1、2、3、4、」と4秒かけて息を吸って…

【2】「1、2、3、4、5、6、7、8」で息を吐く。

「息を吐く」ことに焦点を当てる、無理に呼吸をしようとしないことがポイントです。

 

はじめは「8秒も息を吐くなんて苦しい」と感じるかもしれませんが、何度か繰り返すうちにこなすことができるようになってきます。

 

また、日常的に練習しておくと、いざというときに、リラックスしやすくなりますよ。

 

 

さいごに

震えるほど緊張する場面、こう書いていても、いやだなあという気持ちがあります。

 

でも緊張するとわかっているならば、たくさん対策をたて、ともに乗り越えていきましょう。

 

ただ、緊張が強すぎてしまい、日常生活に支障がでてしまっている場合は、精神的な病が隠れている場合もあります。

・いつも緊張している

・思い当たる原因がなくなっても緊張が続いている

・緊張で息がしづらくなったり、過呼吸になったりすることがある

・緊張を避けるために日常生活に支障がでている

など、過度な緊張や不安は生理的な問題が関与していると言われており、適切な治療や支援を受けることで気持ちが楽になることがあります。

 

1人で抱え込まず、医療機関や相談機関にお話してもよいかもしれません。

 

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飯田杏奈

臨床心理士

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。教育機関や療育施設、カウンセリングルームにて勤務。未就学児から大学生、大人までさまざまな悩みに向き合っている。一児の母として子育て奮闘中

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年2月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。