母が統合失調症です。常に監視されている妄想を真実だと思い込んでいます

2016.11.28公開 2018.05.02更新
佐藤文昭

回答者
佐藤文昭
臨床心理士

ご質問

母が統合失調症です。常に監視され、嫌がらせを受けていると妄想を真実だと思い込んでおり、どのように対処すればよいか、悩んでいます。

 

母と私は別に暮らしています。1年前に私はひとり暮らしを始めました。現在は母親ひとりで暮らしています。

 

母は私が強く進めて、精神科を受診しましたが、先生は、母が幻覚をみているかのように扱い、かつ、処方した薬が幻覚を抑えるものだったため、母は自分をバカにされていると感じ、その後の通院をやめてしまっています。

回答

初めまして。ご質問いただき、ありがとうございます。

 

お母様への対応で色々と苦慮されている様子が伝わってきました。まず、1年前からあなたが、お母様と離れて暮らしていることは、あなた自身の精神衛生を守るうえで、大変良い選択であったと思います。

 

そして、このような状態の中で、よくお母様が精神科へ受診することができたと思います。おそらく、並々ならぬあなたの努力があったことでしょう。結果的に、通院をやめてしまったことは残念でしたね。

 

さて、お母様への対応についてですが、「被害妄想」という観点から考えていく必要がありそうです。

 

お母様は、被害妄想が強い方のようですが、お母様のような方の深層心理には、「寂しさ」があります。

 

人と関わる上で、うまく接することができないもどかしさを抱えている場合が多く、「自分がいかに被害者か」という被害妄想を繰り返し訴える形で人と関わろうとします。それが、その人なりの人との付き合い方なんですね。

 

ですから、被害妄想を訴えているお母様に、被害妄想がいかに間違っているかという現実を突きつけることは、全くの逆効果になります。

 

むしろ「何もわかっていない!そんなことを言うあなたが悪い!」と敵対視されてしまうことがあります。

 

もし、お母様が「監視され、嫌がらせを受けている」などと訴えてきた際には、その訴えを一方的に否定しないことを心がけてみてください。

 

現実的に見れば、そんなことはありえない場合であっても、お母様には、そのように見えており、感じているのです。

 

ポイントは、そういった被害妄想の訴えを、肯定も否定もせず、一通り聞いてあげることです(あくまでもあなたの時間と余力がある時に限ってです)。

 

被害妄想は一通り話し終えると、自然と落ち着きを取り戻していくことが多いのです。なぜなら、「寂しさ」が一時的に満たされるからです。

 

今後もしお母様から被害妄想が語られた際には、「お母さんは、今寂しいんだなあ」という前提のもとに、一通り話を聞いてあげてみてください。

 

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