うつ病を患い、管理職として仕事をする自信がない…どうすれば?

2018.08.09公開 2018.08.27更新
倉本梓

回答者
倉本梓
臨床心理士

ご質問

40代前半から心療内科に通っています。

 

うつ病、社会不安症といわれました。

 

15年以上勤めた証券会社 経理職を休職ののち退職しました。

 

その後何社か勤めましたが、退職しました。

 

この年ですから管理職をまかされます。

 

私は管理職としての自信がありません。

 

今回の会社も課長にといわれています。

 

この年です、今の会社をやめたら次があるかわかりません。

 

しかし、私は管理職は全く自信がありません。

 

今も心療内科に通って薬は飲んでいます。

 

先生には相談していますが「しばらく様子をみましょう」です。

 

自分で仕事はしないと家族を養うことができない、だから、がんばって課長として生きようとかんがえる反面、課長として生きる自信がない、どうしたらいいか全くわかりません、

 

もう、時間もありません。

 

私はどうしたらいいか、不安で一杯です。

 

誰かに助けいただきたいのです。

 

心療内科の先生は期待できません、どうしたらいいか教えて頂けましたら幸いです。

 

よろしくお願いいたします。

回答

はじめまして、ご相談ありがとうございます。

 

お仕事について、今後に不安をお持ちなのですね。

 

50歳前後というのは職場でも家庭でも責任の大きくなる年代で、しかもなかなか相談相手がなく孤軍奮闘を強いられることも多くあります。

 

健康に不安のない方ですら日々を乗り切るのは大変といわれますから、うつ病を抱えながらの生活は並大抵のご苦労ではないこととお察しします。

 

一人で様々な不安を抱える現在の状況で、あなたが不安や焦りを感じるのは当然のことです。

 

ここまでなんとかやってこられただけでも、相当に無理をされ、がんばって踏みとどまってこられた結果であるはずです。

 

ですから、管理職となることに「自信がない」というあなたの感覚を、なおざりにすべきではないと私は考えます。

 

何年もうつ病と付き合ってきたあなたの感覚だからこそ、ある意味なによりも「正しい」見立てではないかと思うのです。

 

できれば、しばらく休養をとるのがベストかもしれません。

 

ただ、あなたのお話をお聞きすると、それが難しいからこそ悩んでおられることもよく理解できます。

 

そこで第二の方法として、困難や不安をひとりで抱え込んでいる現状をまずは少しずつ変えてみることを考えてみましょう。

 

「自分でどうにかしなければ」と考えるのではなく、「誰にサポートを求めればよいか」という視点で、あらためて今の状況を整理してみるとよいかもしれません。

 

さしあたっての問題は、管理職の件ですね。

 

考え方としては、「課長として生きる」のではなく、「一日の一部を課長業務に割く」というイメージで、可能性を検討していきましょう。

 

なにより「ご自分の生活」をベースに考えてください。

 

あなたは一家の大黒柱ですが、あなたが元気でいることこそが、ご家族にとってもなにより大切であるはずです。

 

とても大切な判断になりますが、ここでも「一人で抱え込まない」ことが重要です。

 

職場にあなたのうつを知っている方はいるでしょうか?

 

できれば信頼できる方にあなたの現状について正しく知ってもらい、あなたの役割について会社側にも一緒に考えてもらうというかたちにできるといいですね。

 

うつ病は名前こそよく聞くようになりましたが、まだまだ一般に理解されているとはいえません。

 

知識がないために対応が分からず、はれ物に触るような態度になったり、誤解を生むということもあります。

 

ですから、こちらから今の状態を説明したり、具体的な対応をお願いしたりすることが役立つ場合もあるのです。

 

会社側も、あなたに安定して働いてもらうことはプラスになります。

 

情報の共有はお互いにとってメリットがありますので、遠慮せず話してみることで、あらたな道が開けるかもしれません。

 

以下、具体的なポイントをいくつかお話ししますね。

 

・管理職の業務内容を確認する

 

まずは、実際にどのような業務があるかを会社に確認

 

「できそうなこと」「難しいこと」「サポートがあればできること」に分け、会社側と話し合う

 

産業医、産業カウンセラーがいれば、手伝ってもらえることも

 

・これまでの症状をふまえ、不安なことを伝えておく

 

どういったことに不安を感じているか

 

調子が落ちる時期やパターンがあれば予め伝えて、対応の道筋をつける

 

(症状を把握している人が一人でもいれば、少し安心できます)

 

・相談できる相手を見つけておく

 

つらくなってきたと感じたとき、早めに相談することのできる相手を取り決めておくと安心。

 

直属の上司でなくても、信頼できる相手であることが重要

 

検討した結果、管理職は難しいという判断になった場合でも、会社とよく話をしてみて下さい。

 

必ずしも「管理職ができない=退職しなければならない」とは限りませんし、あなたに合った業務があるかもしれません。

 

ただ、状態が悪くなることが予測されるのであれば、いったん休んで治療に専念することも選択肢の一つです。

 

うつ病はこじれると寛解まで長引くこともありますので、「次のことはとりあえず横に置いて、今のことを考える」ということも、必要な視点です。

 

できれば、うつ病に理解のあるサポーターを増やすことも考えてみて下さい。

 

心療内科の先生も合う合わないがあり、自分に合った先生を探して途中で転院される方も少なくありません。

 

また、転院が難しい場合は、カウンセリングという手もあります。

 

心療内科での治療と並行して受けることができますし、今後についてゆっくり話すことができます。

 

うつ病の自助グループで、当事者同士のつながりをつくることも役立つと思います。

 

あなたは一人ではありません。

 

必ずあなたを理解してくれるサポーターがいますので、一人で抱え込まないで周囲にヘルプを求めてください。

 

遠慮しすぎず、無理をしすぎず、まずはご自身のケアを第一に考えてくださいね。

 

あなたを応援しています。

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