小中学生の頃のいじめが未だにトラウマ…どう対処すればいい?

2019.02.02公開 2019.02.03更新
加藤たかこ

回答者
加藤たかこ
臨床心理士

ご質問

小学校6年生の時にいじめを受けていました。その際に、「教室で服を脱げ」と言われ拒否できずに、下着姿になりました。

 

そして体を押さえられて裸にされてしまいました。

 

見られたのは数人でしたが、その中には男子もいました。

 

このことを誰にも相談できずにいます。

 

以前、女性ならばと思い、一度カウンセリングに行ったのですが、いじめのことはお話できても、このことは恐怖が先行してお話できませんでした。

 

いじめていたのが女子だったためか、女性でも話すのが怖くなってしまいます。

 

一人で抱えているのが少し辛くなってきてしまったのですが、どのように解決していけばよろしいでしょうか。

 

現在は、大学を卒業し、この春から社会人となります。

 

過去の事は思い出すと胸がつまるような感じがしたり、不安になったりしますがそれ以外は健康です。

 

このことだけでなく、小学生から中学生のときにいじめや嫌がらせがありました。

 

それらは考えたり思い出したりもしますが、ある程度、コントロールできるようになったと思います。

 

しかし、このことは思い出すと、体の感覚やあの時の感情まで蘇ってきます。

 

これを無くしていくことは可能でしょうか。

 

長くなってしまい申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

回答

初めまして。ご相談を拝見致しました。

 

投稿者様は人に相談するにはしんどすぎる体験を、お持ちだったのですね。

 

投稿者様がその時感じていらっしゃったであろう集団で取り囲まれることへの恐怖や、どうすることもできなかった無力感、怒りの気持ちなどを想像し、何度もご相談を読み返させて頂きました。

 

本当に、許されるような行為では無いですよね。

 

今回ご相談頂けたことは、投稿者様にとってかなりの勇気を要することだったことを思います。

 

そのようなしんどい中、よくぞご相談くださりましたね。

 

また投稿者様はこの春に大学を卒業され、社会人になられるのですね。

 

人からの嫌がらせなどがありながらもしっかりと学業に邁進され、大学を卒業されてこられたというのは、ひとえに投稿者様のお力に他なりません。

 

ここまでよく頑張ってこられましたね。頭が下がる思いでいっぱいです。

 

また以前、女性ならばとカウンセリングを受けられたのですが、今回ご相談頂いたことは恐怖が先行してお話されなかったとのこと。

 

ご本人にとってそれだけ強烈に印象に残り、深い傷づきを負われたからこそのことなのでしょうね。

 

かつ今回のこと以外のいじめや嫌がらせの体験は、考えたり思い出したりもするけど、気持ちの上で引きずられるようなことは無いとのことでしたね。

 

ご本人の中で整理がつき、過去のことにすることができている、ということなのでしょうね。

 

このことも口で言うほど簡単なことでは無く、投稿者様はここに至るまで、必死に前を向いて進んでこられたことを思います。

 

けれども今、1人で抱えていることにしんどさを感じられるようになってきたのですね。

 

思い出すとその時の感覚やその時の感情が蘇ってこられるとのことで、今でも心の中に大きなダメージとして残っていらっしゃることを拝察致します。

 

さて、今回のご相談は、しんどい体験が思い出されることで身体の感覚や感情までもが蘇ってしまうことを、どうやったら無くしていけるか?ですね。

 

ぜひ一緒に、考えさせて頂ければと思います。

 

投稿者様は以前にカウンセリングを受けられたことがおありで、その時は恐怖心の方があまりにも高すぎてお話することができなかったのでしたね。

 

けれどもやはり根本的な治療としては、カウンセリングを受けられることが、お困りのことを解消させる近道になるのではないかと思います。

 

カウンセリングを受けるのにも、その人の時機(丁度いいタイミング)というものがありますよね。

 

勇気を持って、Remeに投稿くださった投稿者様です。

 

ご自身の努力で一歩一歩着実な歩みを進められてこられた今ならば、「話してみようかな」と、勇気を持てるかもしれませんよね。

 

さらにカウンセリングにも色々なものがありますが、想起すると身体の感覚や感情までもが蘇ってしまうトラウマに対しては、EMDR(イー・エム・ディー・アール)という手法などが効果が高いと言われています。

 

EMDRはトラウマケアをねらいとされたもので、治療者の指示に従って左右に眼球運動をすることで、トラウマからくるストレスや感情的なものを解消していく治療法です。

 

受けられても体験した出来事の記憶はそのまま残っているのですが、EMDRを受ける前よりも楽に記憶にアクセスできるようになると思われます。

 

このEMDRについてもう少し説明すると…

 

投稿者様は人間の睡眠にレム睡眠とノンレム睡眠とがあることを、ご存じでしょうか。

 

レム睡眠は浅い睡眠で、このレム睡眠の間に人間は夢を見ます。

 

一方のノンレム睡眠は深い睡眠であると言え、人間はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しているのですね。

 

そしてこのレム睡眠の時、私たちは夢を見ると共に、眼球を小刻みに動かしているということがわかっています。

 

つまり人間は寝て夢を見ている間に日中の出来事を整理・気持ちの解消をしていきますが、それらが解消しきれなかったものが、PTSDなどの症状とつながってくるということです。

 

そのためレム睡眠の時にしている眼球運動を起きている状態でも行う事で、トラウマケアを進めるというのが、EMDRという手法になります。

 

かつトラウマティックなことを言葉に出すのは、とても勇気がいりますし、負担が大きいですよね。

 

このEMDRではイメージしていることが大事なので、言葉に出すような必要はありません。

 

その一方で、EMDRの難点は、実施できる心理士の数がとても限られています。

 

そのため料金も、普通のカウンセリングよりも高いことが多いです。

 

上記難点はあるのですが、私としては、EMDRをはじめとしたカウンセリングを受けられることが、投稿者様の困り感を少しでも軽減してくれるのではないかと思います。

 

EMDRを実施している治療機関は、インターネット上を検索しても見つけることができるかと思います。

 

もしよろしければ、探してみてくださいね。

 

今回お伝えさせて頂いたことが、新社会人となられる投稿者様の日々を、少しでも穏やかに過ごせるお手伝いとなりますように。

 

応援しています。

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