要件を満たすと月10万円支給…職業能力開発校の良さといまいちな点
【書いてくれた人】
年代:40代前半
性別:男性
パニック障害
再就職に向けて職業能力開発学校の利用を検討されている方もいらっしゃると思います。
私もこれを利用して今の介護職に就いたわけですが、手続きが少々面倒であることは否めません。
ただマイナスなことばかりではなく、お得な面もあります。今回は職業訓練についてご紹介していきたいと思っています。
職業能力開発校のよかった点
まずはどのように職業能力開発校で職業訓練を進めていくのかお伝えしていきます。
職業能力開発校へ入校まで
【STEP1】
ハローワーク職業訓練担当窓口で受講意志があることを伝える
【STEP2】
本当にその訓練が必要であることを証明するために、その訓練で得られるスキルが必要な求人をいくつか選んでおく
【STEP3】
必要性ありと判断されたのち申込書を受け取り、必要事項を記入してハローワークに提出する(証明写真が必要です)
【STEP4】
期日までに申込書を提出すると、入校のための案内書が届く。これには筆記試験や面接などの日時が記載されています。
【STEP5】
試験日当日:一般常識や面接が行われる。面接はグループごとに分けてやるか個別にやるかはところによって違います。私は5人一組で面接を受けました。
【STEP6】
合否が郵送される。合格であれば入校決定となります。
※試験は学校の入学試験と違い、受講に対する熱意などをみるためのものです。試験内容も漢字やことわざなどで難しいものではありません。誰にでも解けるものばかりです。
次に職業訓練を受けるメリットについてみていきましょう。
職業能力開発校のメリット
授業料は無料
受講費用については基本的に無料です。
むしろ要件を満たすことでお金をもらいながら学習できます。その要件は次の通りです。
・本人の収入が月8万円以下である
・世帯全体の収入が月25万円(年収300万円)以下である
・世帯全体の資産が300万円以下である
・現在住んでいるところ以外に土地や建物などを所有していない
・訓練実施日をすべて出席している
(やむを得ない理由がある場合でも、訓練期間の8割以上出席している)
・同世帯に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
・過去3年において偽り、その他の不正行為により特定の給付金の支給を受けたことがない
以上がその要件となります。
これらの要件を満たすことで月10万円支給されます。また失業保険と重複して受給できません。
専門の講師陣が教えてくれる
受講する科目の専任講師が、ご自身の体験を交えながら授業を進めてくれます。
私の場合ですと担任講師は決まっていましたが、科目内容によって講師が変わるので、色々な体験談が聞けて楽しく実務の参考になりました。
クラスメイトとの交流
受講生は各地から集まってきますので、新しい出会いが生まれます。
また多くが社会人でしたので様々な交流も楽しかったです。最終日には打ち上げ会を開きました。
就職に関するサポートを受けられる
どの学校でも就職率を上げていくために様々なサポートを行っています。
履歴書の書き方もあれば、面接の受け方などです。また参考書の選び方など授業に関することにも対応してくれます。
実習先の紹介
私は介護のコースでしたので、実習先についてのアドバイスなど事細やかにサポートがありました。
職業能力開発校でいまいちだったこと
手続きが煩雑で面倒
お役所の管轄なので手続きが面倒です。
受講の要件のところでもお知らせしましたが、受講する意志がありと認められると、色々な書類を提出する必要があります。
テキスト代などは実費
授業料は無料ですが、テキスト代がかかります。
また学校までの交通費もかかってきます。私が受けたコースは社会人コースでしたので、交通費については学割が効きませんでした。
定期的に就職活動が必要
ただ受講するだけでなく、就職活動も並行して行う必要があります。
その際は授業を休まなければなりませんが、求職活動としてみなされるため単なる欠席とは異なる扱いを受けます。
その他にもやりたい科目とタイミングが合わないこともありますし、集団で授業が行われるので、自分のペースで進めたい方にとっては苦痛を感じるかもしれません。
読者に伝えたいこと
ここでは職業訓練についてみてきました。
メリットとしてはテキスト代や交通費はかかりますが、授業を無料で受けられる点、専門講師の指導が受けられる、あるいは新しい出会いもあるといったことが挙げられます。
さらに要件を満たすことで給付金を受給できる点があります。
月に10万円はたいしたものです。
ただ入学までこぎ着けるのに様々な手続きが必要であることは致し方ありません。
反対にデメリットは、お役所の管轄であるため、手続きが煩雑であり不正行為は特に禁じられています。
入学要件や給付金の受給要件もお役所らしい内容となっています。
中には「これって本当に必要なの?」と思えることもいくつかあります。お役所らしいといえばそれまでですが…。
みなさんもぜひ賢く利用して再就職につなげていってください。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年11月5日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。