【株式会社リヴァ】うつ病の方の復職・再就職支援のことを聞いてきました

2017.07.05公開 2017.07.07更新
 
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今回のインタビューでは、うつ病の復職や再就職支援などを手がける株式会社リヴァの松浦秀俊さん、大倉愛由さんにお話を伺いました。

 

リヴァさんについて

「復職」「再就職」の観点から、うつ病など気分障がいの方の社会復帰支援サービスを展開するリヴァさん。

 

休職中(※1)の方を対象にした復職支援施設「オムソーリ」、離職中(※2)を対象にした再就職支援施設「ハビトゥス」を都内で展開されています。

 

(※1)疾病によりお仕事を一時的にお休みされている方

(※2)疾病によりお仕事を辞め、就職を目指している方

 

 

今回、お話いただいた人

株式会社リヴァ 松浦秀俊さん

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株式会社リヴァ 大倉愛由さん

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リヴァの想いや取り組み

復職や再就職支援の取り組みについて教えてください

松浦さん

リヴァの理念は、「ひとりでも多くの人が自分らしい生き方に気づき、ともに実現を目指す」というものになります。

 

この理念は、私たちの事業の目指すところであり、一番の根源です。

 

理念を実現する上で、うつ病や気分障がいなどで「生きづらさ」を感じている方に向けて、「オムソーリ」、「ハビトゥス」という2つのサービスを提供しています。

 

オムソーリでは会社を休まれている方の復職支援、ハビトゥスでは会社を辞めてしまった方の再就職支援をしています。

 

また、「自分らしく生きる」を目指す上で、企業などの組織を対象にした研修も行い、働きやすい環境作りのための取り組みも行っています。

 

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リヴァさんの特徴ってどんなところ?

松浦さん

利用者さんには、一般企業での就労経験がある人が大半で、プログラムが実践的で内容が濃いことでしょうか。

 

また、

 

「上司や同僚、クライアントとのコミュニケーションをどうするか」

「疾病を抱えながらどう働き続けるか」

 

といったところに、活用できるプログラムを提供しているも特徴だと思います。

 

あと、もう1つ特徴として挙げるとすれば、休職中の方に「今いる会社に戻るのは、あくまで一つの選択肢」というスタンスで関わるという所ですね。

 

これは、リヴァでの時間を通じて、利用者さん一人ひとりが「自分らしい生き方」を、改めて考えていただきたいなという想いからです。

 

自分らしい生き方が「今いる会社ではない」となれば、新たな道に進むことを支援していきたいとも考えています。

 

実際の利用者さんで、リヴァを通じて復職した後、その会社を辞めて、再度リヴァに来て、新たな会社に再就職した方や自ら起業した方もいます。

 

そういった意味で、いろんな生き方をサポートするスタンスは大切にしています。

 

 

利用者さんやプログラムについて

利用者さんの1日はどんな流れですか?

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大倉さん

オムソーリもハビトゥスも、9時~17時で開いていて、利用者さんがそれぞれの状態に合わせて来所されています。

 

最初は午前から来るのが難しいといった場合は、まず午後から来てもらい、少しずつ慣れてもらう形ももちろんOKです。

 

最初は午前中に来れなくても、ご本人の日々の努力や工夫によって、9時に来れるようになり、最終的に9時~17時で通えるようになると自信にも繋がってくるようです。

 

また、午前と午後に1回ずつ、約2時間のプログラムを用意していますので、そちらに参加してもらいながら、それぞれの目標に進んでいくという形になります。

 

 

どんなプログラムをやるんですか?

大倉さん

プログラム内容としては、疾病への理解を深めてもらったり、ストレスの対処方法を学ぶもの、生活リズムを整えるためのもの、コミュニケーショントレーニング、キャリアデザインなど幅広くあります。

 

日経新聞の要約を1時間で行い、要約内容をプレゼンテーションするといった実践的なプログラムもあります。

 

あとは、休んでいて体力が低下している方もいるので、農作業やウォーキングのプログラムも用意しています。皇居一周を歩くプログラムもあるんですよ。

 

 

人気があるプログラムはどんなもの?

大倉さん

「ダイアログ」という対話のプログラムがあるんですけど、結構人気がありますね。

 

ダイアログのポイントの中に「考えながら話す」というものがあります。

 

答えを出すために話すのではなくて、「自分はどう思っているんだろう?」と考えながら話すイメージです。

 

かなり実践的なプログラムではありますが、無理やり答えを出す必要もなく、自分の考えを整理できたり、新たな発見がある点で人気が高いようです。

 

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どれくらいの期間利用するんですか?

大倉さん

短い方で3か月ほど。1番多いのが、6か月くらいというイメージですね。

 

みなさん最初は「早く職場に戻りたい」と言って、ここに来られるんですけど、プログラムの受講を通して、ストレス対処をしっかり身に着けて復帰したいと考え、復帰を延ばす方がほとんどです。

 

慣れてくると、オムソーリやハビトゥスを「1つの会社」として捉えて取り組まれる人が増えてきます。

 

 

松浦さん

疾病や診断名は違えど、みんなを受け入れ合おうという優しい空気があるので、共感されやすい守られた空間の中で、自信をつけられる方も多いです。

 

利用者の多くは、会社に戻るのが良いのか、転職するのが良いのかで迷っています。

 

「変わるのってすごくパワーがいる」

「1回失敗した場所に戻りたくない」

 

という気持ちとの葛藤と闘いながらも、自分が何が出来るかをしっかり見つけるためにも、復職や再就職が早ければよいということもないと思っています。

 

 

実際のエピソードについて

印象に残っているエピソードはありますか?

松浦さん

ハビトゥスを通じて、再就職された女性がいらっしゃいました。

 

その方は、外資系企業に勤務経験があり、人と接することがすごく上手で、英語もペラペラ。パワーポイントのスキルも高かったんです。

 

ただ、仕事を人にお願いできず、抱え込み過ぎてしまったり、完璧主義という点に課題を感じられていました。

 

また、疾病によって働けなくなったことで、「私なんかダメだ」と自信を無くしていたんです。

 

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そこで、チームで仕事をすることで、自分の負担を減らしながら、良い成果が出せるということを身に付けてもらおうと、様々集団で取り組むプログラムに参加してもらいました。

 

プログラムに参加してもらう中で、

 

「こんなところは出来ていますね」

 

といった感じで、その女性の方が自分の出来ている部分に意識を向けてもらうような接し方を心がけていました。

 

そうすると、少しずつ自分の疾病や現状を受け入れられるようになり、前向きな言動も出て来るようになりました。

 

プログラムの中で、自分のこれまでの働き方も見つめてもらい、今の自分に合った新しい働き方や仕事を見い出されて、再就職に結びつくことができました。

 

「もう一度、働ける」と自信を築いて、新たな道を歩んでいく姿を見て、こちらとしても、この仕事をやってて良かったなと感じる瞬間でしたね。

 

 

オムソーリでの復職のエピソードも教えてください

大倉さん

30代でプログラマーをされてた方のお話をご紹介しますね。

 

その方は、すごく仕事ができそうなのに、全然自信ない様子で、見た目は今どきの若い男の子という感じでした。

 

オムソーリに来た時も、楽しそうにしていたので、一見、うつ病とは全然関係ないような印象でした。

 

実際は、100%の力で働き続けてしまい、心身ともに疲れてしまったことで、オムソーリに来られていました。

 

仕事の能力がすごく高くて、まじめな性格でもあるので、一生懸命になって仕事をするんですね。残業もやるし、嫌なことでも頼まれたら「はい」と言って引き受ける。

 

知らず知らずのうちに、仕事もストレスも溜まった結果、休職を余儀なくされる…といったケースは、オムソーリの利用者さんには多いです。

 

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休んでしまった自分を「ダメだ」と責めたり、傷つけてしまう前に、

 

「これだけ頑張って、これだけの結果出してましたよね」

とか、

「今もこれだけのことをやっていますよね」

 

といった形で、「出来ているところ」にスポットライトを当てたやり取りを繰り返して、少しずつ自信をつけてもらうことを大切にしています。

 

先ほどのプログラマーの方の場合、休職中の会社に戻る時、本当にウキウキしていたことが印象的でした。

 

「改めて考えてみると、職場のメンバーのことがすごく好きだった」

 

と、最終的に仰ってもらえるまでになり、私たちとしてもすごく良い例になりました。

 

「出来ていることは、実はたくさんある」と気が付いてもらうために、すごく丁寧にプログラムを行っているのは、オムソーリとハビトゥスに共通する特徴です。

 

 

さいごに

読者の方へメッセージをお願いします

252

 

松浦さん

私自身が双極性障害の当事者だということもあり、リヴァが立ち上がった時に、利用者として最初にサービスを利用しました。

 

双極性障害の当事者である自分自身が、利用者としてリヴァのサービスを使う中で、「こういうサービスって必要だ」と感じたんです。

 

それで、リヴァのスタッフになった時から、休職中の方、離職中の方に、一人でも多く広げていこうと思って日々取り組んでいます。

 

ただ、復職支援や再就職支援の認知度は、まだまだ限定的ですし、知っていたとしても、実際の利用まで辿り着く方も限られているのが現状です。

 

実際、リヴァに来られた方から、「できれば、うつ病で退職する前にリヴァを知っておきたかった」と言われたことがあります。

 

一人でも多くの人に知ってもらう意味でも、「うつ病や気分障害で休職だったり離職しちゃうかも…」と思っている段階の方にもアプローチ出来たら良いのかなと思っています。

 

 

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大倉さん

リヴァのプログラムには「生きるための技」が集結していると思っています。

 

「今の自分じゃ何もできない」というところから、プログラムを通じていろんな人間の生きる知恵を入れていくことで、

 

「自分にも、もしかして出来ることがあるかもしれないな」

とか

「嫌なことがあったら、〜を試してみようかな」

 

という気づきをたくさん得て、次のキャリアやステップを一緒に考えていきたいと思っています。

 

体験会や見学会は無料ですし、来ていただいて色々とお話するだけでも、きっと得られるものがあると思います。

 

もしご興味のある方がいらしたら、気軽な気持ちで来てみてほしいですね。

 

 

>>休職中の方を対象にした復職支援施設オムソーリのホームページ

>>離職中の方を対象にした再就職支援施設ハビトゥスのホームページ

 

(リヴァさんインタビュー完)

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PHOTO by 齋藤郁絵

 

 

インタビューを受けてくださる方、募集中です

臨床心理士、精神保健福祉士、看護師、保健師、産業カウンセラー、支援機関の職員など、すでに多くの方にインタビューを行っています。ご自身が、有名かどうか、権威かどうかは関係ありません。

 

また、精神疾患などの当事者の方、メンタルヘルスや人間関係でお悩みの方などのインタビューも行っております。

 

これまでの経験・取り組みや、ご自身の想いを読者に届けていただき、Remeのミッションである「こころの専門家へのアクセスの向上」「こころの健康に関するリテラシーの向上」の実現のために、お力をお貸しいただけますと幸いです。

 

 

ご興味をお持ちいただけましたら、下記フォームよりお問い合わせください。24時間以内にご連絡いたします。

 

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