うつ病は治る?治らない?初期症状・原因・再発防止・接し方【専門家まとめ】

2017.03.29公開 2020.04.22更新

うつ病のイライラや疲労感に悩み、ひどい時は「死にたい」とまで思ってしまう…

 

「うつ病、いつ治るかな…」

「もしかしたら治らないのでは…」

 

と、一人で悶々と不安に感じている方もいるのではないでしょうか?

 

そこで今回は、うつ病としっかり向き合っていく上で、うつ病の症状、原因、対処法などをまとめてご紹介していきます。

 

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うつ病の症状とは?

うつ病の大きな症状は、「抑うつ気分」「意欲の低下」です。

・前は好きだったテレビや音楽を聴かなくなった

・仕事で単純なミスが多くなった

・身なりに構わなくなった

・好きな食べ物を美味しいと感じなくなった

・何となくやる気がしなくなった

・何だか体調がイマイチ

などの小さな変化から始まっています。

 

また、うつ病と聞くと、気持ちの問題ととらえる方も多いと思いますが、実際は気持ちの変化よりも、体の症状が先に出現している場合もあります。

 

そのため、

・寝付けない、すぐに起きてしまう、寝すぎてしまう

・食事がとれない、過食になった

・頭痛を訴えることが多くなった

・下痢や便秘などの消化器症状が強くなった

など、はっきりした内科的な疾患がないのに、上記のような症状が長引くときには、うつ病が隠れている場合もあります。

 

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うつ病、3つの時期

また、一般的なうつ病は、「急性期」「回復期」「再発予防期」の3つの期間に分けることもあります。

 

急性期

診断から3か月程度の期間。十分な休養を取りつつ、適切な薬物療法を開始する時期。

 

回復期

4か月目から6か月以上の期間。調子の波が一定ではなく、不安定な時期。

 

再発予防期

症状が安定して社会復帰が可能となる時期。うつ病は再発しやすいので薬物療法を続ける時期。

 

この3つの時期を足し算すると、約3年間の治療しなければならないとも言われています。※期間は目安です

 

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うつ病の原因は?

うつ病には、以下のように7つの危険因子があります。

・大切なものを失う「喪失体験」

・人間関係のトラブル

・職場、家庭などの環境変化

・性格的要素

・遺伝的要素

・幼少期からの経験、成育歴

・他疾患、アルコール、薬物依存の影響

うつ病のリスクが高い一例として、

・身内や親しい人との死や別れなどの喪失体験

・職場、学校、つきあい、家庭での人間関係トラブル

・結婚、出産、昇進、進学などのライフステージの変化

などで、非常に強いストレスを感じたときや、ストレスが蓄積されて過剰になったときが挙げられます。

 

さらに、ストレスとの付き合い方によって、うつ病になりやすいとされる性格も存在します。

 

メランコリー親和型

・生真面目、几帳面、責任感が強い、常識、秩序、規律を守る

・他人への気配り、円満な人間関係を保つ努力をする

・他人に評価が気になる

・問題が起こると悲観的になり、自分を責める

 

執着性格

・責任感、義務感が強い、几帳面、凝り性、仕事熱心、完璧主義

・弱音をはかず、頼まれると断られずに一人で抱え込む

 

どちらの性格にも、

・「真面目」

・「いい人」

という共通した要素があり、仕事場や社会生活において非常に重要な長所をもっています。

 

しかし、それが裏目にでてしまうと、柔軟さを欠き、悲観的に自分を責めて、一人で抱え込んでしまうことで「うつ病」の危険性も持っているのです。

 

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近藤雄太郎

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2017年3月29日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。