父のうつ病とわたしたちの15年間【クローバー さん第1回】
わたしは、静岡県出身、現在は東京在住のクローバーと申します。
大学卒業後、社会人になってから、働く人の心の状態やキャリアに関心が湧き、近い将来はキャリアカウンセラーとして、仕事や就職活動、人間関係などでつらい思いをする方々の支えになりたいと思っています。
そんな折にRemeさんと出会い、このように連載をさせていただくことになりました。
そもそもわたしがこの道を歩むことになった出発点は、父の存在にあります。この場をお借りして、体験談をお話しできればと思っております。
お父さんがうつ病に…
わたしの父は現在、うつ病を患っており、9ヶ月ほど前から入院生活を送っています。
ですが、最初に発症したのは、いまからもう15年前。
わたしが小学校6年生の頃でした。
今でも忘れない、夏休み明けの9月初旬。
父が出張先で行方不明になり、うつ病であることが判明しました。
家族としての悩み、迷いの日々
そこから、家族の闘いが始まりました。
今は、うつ病や精神疾患に関する理解が少しずつ浸透してきていると思います。
ただ、その頃は「うつ病ってなに?心の病気ってなに?」という世の中で、わたしたち家族(母、弟)も困惑し、本を読んでこっそり勉強したことを覚えています。
闘病期間は、父自身は病気そのものに苦しみ、そして家族はどう支えたらいいのか、どう接したらいいのか…さまざまな迷いを抱えながらの日々だったと思います。
病気の父に冷たくしてしまうこともあり、わたし自身が苦しさを感じることもありました。
うつ病などの心の病気は本人だけではなく、支える人も含めたみんなで闘っていくものなのだなと最近は心から思います。
家族も山あり谷あり。これからの連載について
その後、15年のあいだ、悪い時期ばかりではありませんでした。
病気が落ち着いて平穏な日々も送っており、旅行などたのしい思い出もたくさんあります。
父がうつ病であったことが、過去の話になっていた時期もあったほどです。
いまはまた闘病生活に入っていますが、それも娘であるわたしの人生にとっては転機でもあります。
そんな山あり谷ありの家族の様子を以下のようなテーマでお話する予定です。
・最初のうつ病発症、当時の闘病生活について
・母の葛藤、娘として感じていた複雑な気持ち
・現在の闘病生活、大変な時期を乗り切るには
・わたし自身の人生、キャリアにどう影響したか など
いま、うつ病のご家族、ご友人がいらっしゃって、
「どうしていいかわからない」
「なかなか人に話せない…」
と、葛藤や迷いを抱えている方に、
「みんなそう思っているんだな」
「意外と普通にあることなんだな…」
と、思っていただければ幸いです。
また、わたしのように、苦しい経験が未来につながることもある、ということも少しずつお伝えできればと思っています。
ペンネーム:クローバーさん
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- 本記事は2017年5月27日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。