【第32話: 努力の証】〜お父さんうつ日記〜
この4コマは、私が一緒に父とクリニックに行った後(第10話、第11話)、父が一人で通院を続けるようになった時の話です。
もう通院にも慣れて、そんなに苦でもなくなったように見えました。
でも、父の様子をよく見ると、そんな簡単なことではなく、頑張って通ってるんだろうなと思うようになりました。
父が一人で通院するようになってから、なぜかいつもより独り言が多くなったり、家の中を歩き回ったり、落ち着かない様子になる時がありました。
最初は、「今日薬飲み忘れたのかな」とか「今の薬合ってないのかな」とか思っていましたが、リビングの壁を見た時に、「あ、これのせいか」と思うようになりました。
以前の記事で書いたように、リビングの壁には、父の薬がテープで貼り付けられていました。
父が落ち着かない様子の時は、だいたいこの薬がもうすぐなくなるというタイミングでした。
「あ、お父さん頑張ってたんだ」と分かって、それまでなんとなく父が通院することを「当たり前」と思ってしまっていたことに気づきました。
毎回新しく持って来る薬袋は、当たり前のものじゃなくて、努力の証だったんだと思ってこの4コマを描いたんですね。
通院は父の生活を構成するもののうちの一例だけれど、もしかしたら父がやっていた他の色んなことも“頑張って”やってたのかもしれないなと、今思いました。
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【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年8月7日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。