お父さんうつ日記〜女子大生が4コマ漫画で綴った全35話〜

2017.03.06公開 2017.08.24更新
 
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家族のうつ病と向き合う中で、ふと「孤独」を感じた…。そういう人は少なくないと思います。

 

孤独を感じた時、あなたを励まし、勇気づけ、「一人じゃない」と少しでも前向きにしてくれるもの――

 

それは、あなたと同じような境遇にいる人の存在かもしれません。

 

そこで今回、家族のうつ病と向き合ってきた大学生の女性に、当時ご自身の気持ちを整理するために、実際に描いていた4コマ漫画(全37話)を通じて、体験を共有していただきました。

 

 

4コマ漫画一覧(順次公開)

【第1話:普通の家族】

第1話では、2つの4コマ漫画で、シブ子さんから見た家族のことを表現しています。

 

一見、普通に見えるところに、「生きづらさ」が潜んでいるという状況は、ありふれたことなんじゃないだろうか。

 

そういった、シブ子さんの家族への想いが第1話では表現されています。

 

 

【第2話:私の父】

第2話は、シブ子さんのお父さんについて。

 

小さい時からお父さんっ子で、お父さんからの愛情を一身に受けてきたシブ子さん。

 

ある日、お母さんから「お父さんまたうつ病になったから」と告げられてます。

 

その時の呆然とした気持ち、うつ病を再発したお父さんへの想いが描かれています。

 

 

【第3話:私の母】

第3話は、シブ子さんのお母さんについて。

 

シブ子さんはお母さんのことを「精神的に屈強な女性」と言います。

 

シブ子さんのお父さんがうつ病を再発した後も、仕事から帰って来て、何食わぬ顔でみんなにご飯を作る…というのは、たしかに並大抵のことではありません。

 

その一方で、

 

「いつも強く見えた母も、本当は深く悩んで、どうしようもない状況に、不甲斐なさを感じずにはいられなかったのかもしれない…」

 

と、シブ子さんが感じた、「屈強な女性」の一面とは異なる、お母さんの姿が表現されています。

 

 

【第4話:私の兄】

第4話は、シブ子さんのお兄さんについて。

 

物心ついた頃から、あまり兄を受け付けなかったシブ子さん。

 

「家族だから」とか「兄妹だから」仲良くしないといけない訳ではなく、結局はただの人間同士ですから、ウマが合ったり合わなかったりします。

 

そんな、シブ子さんの正直な兄妹仲が、4コマで表現されています。

 

 

【第5話:君の役目】

第5話は、シブ子さんの家で飼っていた犬のこと。

 

犬を描い始めたのは、シブ子さんのお父さんが、10年前にうつ病を患い、職場復帰した頃。

 

10年前と変わらず、うつ病を再発したお父さんの「癒し」で居続けてほしいという想いが、4コマで表現されています。

 

 

【第6話:これからも】

第6話は、「父がうつ病を患っても、父を尊敬していると胸を張って言える!」、そんなシブ子さんの気持ちが表現されています。

 

とはいえ、うつ病を再発したお父さんに「不安」も感じていたシブ子さんの葛藤は、うつ病の人を支える家族に共通する部分なのかもしれません。

 

 

【第7話:伝われ】

第7話では、自分の存在を忘れないでほしいという、シブ子さんからお父さんへの想いが表現されています。

 

うつ病に苦しむお父さんの「光」になりたかった、シブ子さんの当時の心境が、シンプルかつ力強く描かれています。

 

 

【第8話:私のバカ】

第8話は、お父さんがうつ病を再発した時のシブ子さんの「後悔」の気持ちが描かれています。

 

うつ病の兆候を何となくキャッチしても、「なんだかんだ大丈夫」と思いたい気持ちは、きっと多くの人が抱くのではないでしょうか。

 

そんな当時のシブ子さん自身への素直な想いをヒシヒシと感じる4コマです。

 

 

【第9話:治りたかったんだよね】

第9話では、2ヶ月以上通院を止めていたお父さんを、診療所に連れて行こうとした時の様子が描かれています。

 

お父さんが通院を止めたと知って、焦りを感じていたシブ子さん。

 

「じゃぁ一緒に行こうか」と、シブ子さんが提案した時のお父さんのリアルな反応から、家族のサポートの大切さを感じる方も多いのではないでしょうか。

 

 

【第10話:父の通院】

第10話では、診療を嫌がるお父さんの様子がリアルに表現されています。

 

不安でそわそわしたり、「どうしよう。やばいよ。」とつぶやいてばかりのお父さん…

 

お父さんがなぜ、そこまで不安を感じていたのが、シブ子さんはその時、分かりませんでしたが、いざ診察となり…

 

 

【第11話:父の担当医】

第11話は、シブ子さんが初めて、お父さんの診察の時に会った担当医の話です。

 

「圧倒的に精神科医に対する不信感が湧きました。」

 

ものの3分程度の診察を終え、シブ子さんはこのような感想を抱いたと言います。

 

このような感想を抱かせてしまっては、精神科という場所が、さらに遠い存在になってしまうように感じざるを得ないエピソードです。

 

 

【第12話:応援するよ】

第12話は、うつ病をサポートする側の家族の葛藤が描かれています。

 

「できるだけサポートしたいけど、自分にも譲れない用事がある…」

 

大好きなお父さんのうつ病をよくなってほしいと願いつつも、自分の全ての時間をお父さんのサポートを費やすわけにはいかない…

 

自分のプライベートの用事と、お父さんのうつ病のサポートを天秤にかけなくてはいけない現実が垣間見られる4コマです。

 

 

【第13話:作戦成功】

第13話では、お父さんがちゃんと薬を飲み続けるためにシブ子さんが取ったある行動が描かれています。

 

その行動のおかげで、お父さんは薬を飲み続けられるようになったのですが、めでたしめでたしとはなりませんでした。

 

 

【第14話:くやしい】

第14話では、シブ子さんとお母さんの「プチ衝突」について描かれています。

 

リビングの壁に、父の飲む薬を貼る作業を始めるなど、お父さんのためにさまざまな工夫をしていたシブ子さん。

 

そんな、シブ子さんの気持ちが、お母さんの心無い言葉によって、一気に崩されてしまったと言います。

 

その時、シブ子さんがお母さんに言われた一言とは…?

 

 

【第15話:どうなることやら】

第15話では、シブ子さんのお父さんの変化について描かれています。

 

「お父さんと目が合った」

「会話ができてる」

 

そんな日常の小さな出来事でも、患者家族として元気づけられる瞬間の大切さをしみじみ感じさせられます。

 

 

【第16話:そりゃそうだよね】

第16話は、父方の祖母の通院のお話です。

 

かれこれ10年以上も、定期的に通院しているシブ子さんのおばあちゃん。

 

病院まで1時間以上かかるという、体力的にも大変なおばあちゃんの通院に、シブ子さんのお父さんは付き添っていました。

 

うつ病を再発しても尚、通院の付き添いを続けたお父さんに対して感じた、シブ子さんの想いにも触れられています。

 

 

【第17話:あなたの気分も晴れるといいな】

第17話では、ある晴れた日での、シブ子さんとお父さんの何気ない会話が描かれています。

 

シブ子さん:「今日晴れたね」

お父さん:「うん、洗濯物乾くかな」

 

本当に何気ない、たった1回のやり取り。

 

この時のお父さんの一言が、なぜシブ子さんにとって印象的だったのでしょうか?

 

 

【第18話:見えるもの】

第18話では、2~3ヵ月で10kg近く減ってしまった、お父さんの様子についてです。

 

急激に細くなったせいで、左手の薬指につけていた指輪はサイズが合わなくなり、中指につけていたそうです。

 

サイズが合わなくなってもつけ続けている指輪には、とても素敵なストーリーがありました。

 

 

【第19話:イタみ】

第19話では、変化の様子が見られないお父さんに対して、憤りを感じるお母さんとのことが描かれています。

 

実際に、お母さんはお父さんに対して、怒鳴ったりひどく叱責したりすることもあったと言います。

 

お父さんの気持ちも分かるし、お母さんの気持ちも分かる…

 

板挟みになって思い悩んでいた時のことを振り返って、シブ子さんが今感じることとは?

 

 

【第20話:ちちんぷいぷい】

第20話は、うつ病患者の家族として、シブ子さんが感じた「辛さ」についてです。

 

お父さんっ子だったからこそ、お父さんが辛そうな時は、シブ子さんも辛く感じ、お父さんの気分がよさそうな時は、シブ子さんも気分よく感じたと言います。

 

だからこそ、辛さがどんどん連鎖してしまう状況の中、どこかに辛さが飛んでいってほしいという思いが、今回のタイトルにも込められています。

 

 

【第21話:雨】

シブ子さんのお母さんが、うつ病のお父さんに爆発した翌日のお話です。

 

お母さんが爆発して以降、シブ子さんの意識的な家からの逃避が始まりまったと言います。

 

「家族と向き合い続ける姿勢を保ち続けるには、強さが足りなかった。」と振り返るシブ子さん の様子から、家族と向き合うことの難しさを感じさせられます。

 

 

【第22話:どうしよう】

日曜日のある日、電車の向かいの席にいる、仲の良さそうな親子を見て、急に悲しくなってしまった時の様子が描かれています。

 

「問題のない家族なんてめったにいないし、問題があってもそれは普通のこと」

 

と、それまでは思えていたのに、この時はそう思えなかったシブ子さん。

 

その時の心境や、今振り返ってみて感じることとは?

 

 

【第23話:言えない】

今回の4コマでは、「悩みを打ち明けること」についての苦悩が描かれています。

 

 

「不安・悩みを打ち明けて相談する」という行為は「傷口を見せて、どうやって治療したらいいか一緒に考えてもらう」ことだと考えるシブ子さん。

 

自分の傷口を晒した結果、塩を塗られるリスクが伴うからこそ、相談という行為にはとても勇気がいることを痛感させられます。

 

 

【第24話:黙るしかできない】

24話では、当時の状況を“辛い”と言う資格はないんじゃないかと思ってしまっていたことについて振り返っています。

 

お父さんのうつ病は、シブ子さんにとってはとても辛いことのはずなのに、その状況を辛いと感じてしまう自分に罪悪感を覚えてしまったと言います。

 

 

【第25話:ゆっくり休んで】

今回の4コマでは、お母さんとお父さんの衝突があってから、お母さんが体調を崩してしまった時のお話が描かれています。

 

当時、シブ子さん自身がお母さんのことを慮れていなかったことを挙げて、「家族同士支え合うこと」がいかに難しいことであったか振り返ってもらいました。

 

 

【第26話:ツボ】

お父さんと衝突するお母さんを当時は良くは受け止めていなかったシブ子さん。

 

それでも、実際のところ、気が向いた時にお母さんにマッサージをしていたと言います。

 

そんな微妙な距離感のある、お母さんに対して抱いていた気持ちがこの4コマで表現されています。

 

 

【第27話:スタンダード】

「なんでうちの家族ってこんなに普通じゃないかしら」

 

シブ子さんのお母さんが言ったこの一言。問題と向き合いながら生きていることについて、シブ子さんの想いが綴られています。

 

 

【第28話:あなたに言われたくない】

今回の4コマは、大学の授業で、ある教授が精神障害者の家族の状況について話していた時にシブ子さんが感じたことが描かれています。

 

お父さんがうつ病になってすぐの時期だったこともあり、見たくない現実を不本意に教えられてしまった気になって、「あなたに言われたくない」という言葉が頭に浮かんだと言います。

 

 

【第29話:女子のあれ】

今回は、シブ子さんの息苦しかった思春期について。

 

男勝りで、周囲の女の子と馴染め無かったシブ子さん。中学に上がっても、何となく友だちを信用できなかったり、上手に喧嘩したり仲直りしたりできなくて、無駄に傷付くことがあったといいます。

 

 

【第30話:母はエスパー】

「母は私のことなんて、ちっとも理解してくれてないんだ」

 

そんなふうに、お母さんのことを思っていたシブ子さん。

 

しかし、ある会話の中から、「私のことを実は誰よりもよく見てくれていた」と感じさせられたと言います。

 

 

【第31話:その昔・休職】

今回は、シブ子さんのお父さんとお母さんの衝突が、実は根が深いものだった…というお話です。

 

うつ病になり、衝突はさらに増えたにも関わらず、離婚に至らない両親に対する想いが描かれています。

 

 

【第32話: 努力の証】

ここでは、シブ子さんのお父さんが一人で通院を続けるようになった時の話です。

 

通院の度に新しく持って来る薬袋は、当たり前のものじゃなくて、「努力の証」だったんだと感じたことが4コマに描かれています。

 

 

【第33話: 共同作業】

今回は、普段は一人でやっていた「お父さんの薬を壁に貼る作業」をお兄ちゃんと一緒になった時の話です。

 

なぜお兄ちゃんが一緒にやってくれたのかは分からないものの、一緒にやったという事実から、「あ、お父さんに関心持ってくれてるんだな」と少しほっとしたと言います。

 

 

【第34話:良き日】

この4コマでは、久しぶりに、家族4人揃って晩御飯を食べました時の様子が描かれています。

 

何を会話したかも覚えてくらい、取り留めのない会話だったと振り返ると同時に、素直に「幸せだなぁ」と感じられたとシブ子さんは言います。

 

 

【第35話: きっかけ】

最後の4コマは、そもそもこの4コマを描こうと思った時のことについて。

 

プラスの気持ちや体験を、日々のネガティブな気持ちに埋もれさせてしまわないように、という想いがこの4コマの始まりだったようです。

 

 

 

【うつ病の関連記事】

 

 

うつ病患者の家族として

こんにちは、はじめまして。シブ子と申します。

 

これから、うつ病患者の家族としての、そして悩める一個人としての私の体験談をシェアしていきます。

 

私は一番苦しい気持ちを抱えていた時、よく4コマ漫画を描いて気持ちを整理していたので、その時のものをここで発信していこうと思います。

 

今回はほとんどただの自己紹介ですが、目を通していただければ嬉しいです。

 

 

お父さんのうつ病と私

私は現在大学生で、父と母と兄と4人で実家に暮らしています。

 

父は数年前にうつ病を再発し(最初に発症したのは10年前)、休職して約2年間自宅療養中です。

 

このことをきっかけに、家族関係に変化が生まれ、父が肩身の狭い思いをしているのを見て、お父さんっ子の私は心を痛めることが多くなりました。

 

いつもいつも苦しい訳ではないんですが、この状況は私にとって、とても悲しく、辛いものでした。

 

 

4コマ漫画を描き始める

私は家にいるのが耐え難くて、頻繁に外食をしていたのですが、ある時、久しぶりに家族4人揃って晩御飯を食べました。

 

この食事の後、思うところがあって、自分の部屋にあったB5のコピー用紙と0.5ミリのボールペンで、4コマを描いてみることにました。

 

そしたら意外にも、どんどん手が動いて、気持ちを吐き出すように描き続けていたら、明るいものも暗いものも含めて、2か月で約40作にもなりました。

 

これが1年ほど前の出来事です。

 

 

気持ちを打ち明ける相手がいない

当時の私の悩みは、「気持ちを打ち明ける相手がいないこと」でした。

 

私は私なりに生きづらさを感じていたのですが、そう感じてしまうことすら「父と母に申し訳ない」と思って身近な人に打ち明けられずにいました。

 

これに加えて、「中途半端に理解されて、変にコメントされたくない」という一抹の警戒心も抱いていたのです。

 

しかし、単に自分の気持ちを吐き出すためだけに描いていた4コマ漫画も、30作ほどになった頃、

 

「この漫画を見せることで、自分の気持ちを上手く伝えられるかもしれない」

 

と思うようになりました。

 

 

涙を流した友だち

それで思いきって大学に持っていき、同じゼミの女友だちに読んでもらいました。ここでもまた、印象的な出来事が起こります。

 

その女友だちが、漫画を読みながら涙を流したんです。

 

その時、「あ、伝わったのかも」と思ったと同時に、すごく気持ちが軽くなったのを今でも覚えています。

 

この時、初めて「人に打ち明けること」の意味の大きさを実感したのでした。

 

 

家族のうつと自分に向き合う機会に

その出来事以降、私は必要な時に、周りの人に、私の周りで起きた出来事と自分の気持ちを話すようになりました。

 

今回の「私の体験談」への投稿も、この延長線上にあると感じてます。

 

先ほど申しましたように、4コマ漫画を描いたのは1年ほど前なので、当時の気持ちを振り返りつつ、今思うことも綴っていけたらいいなと思っています。

 

「こういう人もいるんだな」

「似たような気持になったことがある」

 

とか、いろいろ感じてくれる人がいると嬉しいです。

 

前置きが長くなりましたが、これからどうぞよろしくお願いいたします。

 

Webで公開するにあたり、一部内容や時期を事実と変えて綴っています。

 

辻褄の合わない内容がもしかしたらあるかもしれませんが、その点ご了承ください。

 

 

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【執筆】

シブ子

 

 

 

 

 

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