クローズで就職後うつで休職…それでも今の会社で3年続いている理由

【書いてくれた人】

年代:38歳

性別:女性

うつ病から、双極性障害になり、パニック障害、不安障害です。

「仕事をしたい」「就職をしたい」とやっと思えるようになってきた!でも…

 

「病気のことを知られると採用されないかも」

「病気だからと変に見られたくない」

 

と、どうしたらよいのかわからなくて、行動にうつせない事で悩んでいる人はいませんか?

 

「自分の病気でどこまで仕事ができるのだろう」

「病気のことを知られずに仕事がしたい」

 

と不安になってしまうことはありませんか?

 

私も病気になって、仕事のことを考えられるようになった時、いざとなるとどうすればよいのかわからなかったので不安ですよね。

「病気のことを言えば不採用になるのかも?」

「今の自分にどれだけ仕事ができるのか?」

を考えれば、ただ焦りを感じて苦しかった時がありました。

 

クローズで就職した理由は?

理由は様々かもしれませんが、クローズで仕事探しをする人には、オープンにして、きつかった思いをしたという人もいますよね。

・腫れ物を触るかのような人間関係が嫌だった

・出世できなさそうだからクローズにする

とか、いろんな意見を聞きます。

 

私の場合ですが、クローズにした理由は、ずばりクローズの方が採用される確率が高かったからです。

 

「採用されること」を重点においた仕事の面接の場合ですが、クローズにすると採用率はやはり高かったからです。

 

ある面接の際、いい感じで採用の話が進んでいる中で、病気のことをオープンに話すと、面接官の人が急に戸惑ってしまうということがありました。

 

そうなってしまったら、とても気まずい雰囲気になって、面接官の人に「本当に大丈夫ですか?」と念を押されてしまいました。

 

「はい…」と答えてしまうと、それがまたプレッシャーになってしまうという新たな不安要素ができてしまったことがありました。

 

 

クローズ就職でのメリットは?

就職活動の際、病気をクローズにしていることで、採用率が高くなりやすいので、就きたい職種も選べる数が多くなります。

 

自分には向き不向きって職業は誰にでもありますよね。

 

病気になったからこそ、できること、できなくなったことは人それぞれあると思います。

 

そのハンデのせいで、自分がしたくない仕事を無理しても悪化しかねないので、自分のしたい仕事ができないのでは?とあきらめる必要はないと思いますよ。

 

しかし、実際に仕事を始めると、ばれてしまわないようにドキドキする場面もありましたが、自分の病気の説明をしなくてもよかったことや、周りに気を使うことなく仕事ができました。

 

無駄に人間関係で気を使うこともなく、私自身もクローズで採用されましたが、周りと同じように仕事をこなしていき、自分にも自信が持てるようになりました。

 

 

クローズ就職でのデメリットは?

自分の病気や障害をカミングアウトしていない職場では、忙しくなったら、容赦なく自分にも周りの人と同じように仕事が任されて増えていくことがあります。

 

みんなと同じペースで働かなくてはいけない状況でも、無理をしなければけなくなってくると、やっぱり体力も精神力もきついです。

 

自分の病気を思い知らされ、「なんで自分はみんなと同じように体力が持たないのだろう。」と落ち込んでしまったことがありました。

 

私は、週2,3回の短時間のパートで採用されましたが、仕事が多くなってきたらだんだんと働く時間が増えてきて、いつしか休みが週1回のときもありました。

 

疲れがとれにくく「再燃してしまうのでは?」と焦ったときがありました。

 

 

クローズで入社後、カミングアウトした理由

クローズで働いていたのですが、半年で精神的に不安定になってきて、仕事がきつくて体が重く、うつの再燃の予感がしました。

 

半年間ですが、仕事は率先してこなし、休まず周りの人間関係もうまく行っていたので、ぎりぎりまで頑張りましたが、突然、仕事中に頭が真っ白になり、限界を感じました。

 

「ここまで来たのに…」と悔しかったですが、体が起き上がることができなくなって、精神的にも抑うつ状態になり、休職をすることにしました。

 

うつがぶり返したら、本当に困るのでドクターストップです。

 

会社には、社長と上司に直々に話をしました。

 

「実は、精神障害者手帳を持っています。」の一言でしたが、すぐに社長と上司は

「今、限界の時なんだね。仕事は何とかするから、ゆっくり休んでくださいね。」

と、あっさり言ってくれました。

 

わたしは「私は、精神疾患を持つ障がい者です。隠して働いていて申し訳ありませんでした」とやめる覚悟で話すと、

「今ままでの仕事ぶりをみて、業務には全く問題がない」

「手帳があっても○○さんは○○さんでしょ?」

「こちらは気にしていませんから、また元気になったら一緒に働きましょう」

と言ってもらえました。

 

 

読者に伝えたいこと

クローズで仕事をしようという人には、それぞれの理由があると思います。

 

お仕事探しは、オープンにするより、職業の幅がぐっと広がりますよね。

 

どうしても、お仕事がしたいという人は、クローズでトライしてみることに私も賛成です。

 

でも、仕事は健常者並みの仕事をこなさなければいけない面があります。

 

どうしても限界を感じたら、無理だけはしないようにして、少しずつ、自分の体と相談しながら焦らないことを前提にしましょうね。

 

私の場合は、途中でクローズにしていることがつらくなってきました。

 

ある程度の実績があったことと、会社の上司の身内がうつ病だったということから、周囲の理解を得ることができたので、途中で休職を2回しましたが、今の会社では3年が過ぎ、現在もこの会社で働いています。

 

クローズで働く場合、

「他の人と同じペースで続けられるか?」

「精神疾患に理解がある会社かどうか」

が大きなカギだと思います。

 

採用率で考えたら、クローズの方が採用されやすいと実体験から感じています。

 

私のように途中で、オープンにする人もよく聞きますので、あまりクローズでプレッシャーにならないような環境の職場に入れるとベストだと思います。

 

精神保健福祉士より
クローズの利点は求人数の多さ、決まりやすさですね。障害者雇用枠で仕事を探してもなかなか希望に合う求人が見つからないときがあります。障害に関係なく、仕事を始めるとシフトを増やせないか相談があったり、忙しいときにはどんどん業務がまわってきたりします。障害はひとつの考慮点になりますが、ひとりひとり仕事をこなせるキャパは違いますよね。「もうこれ以上、仕事を増やせない」と思ったときに、上司や同僚に助けを求められるかが仕事を長く続けるポイントだと思います。オープンとクローズそれぞれのよさを理解したうえで求人に応募することが大切です。今の職場で充実した日々を過ごされることを祈っています。
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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年10月31日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。