うつ病で再就職に失敗しないために。お金・履歴書・ハローワークのこと

 

再就職への不安や怖さを乗り越えるポイントは?

再就職が果たしてうまく出来るだろうか。

 

乗り越えられるか不安ですよね。

 

私は就労移行施設に通いながら、就職先を探して就職にする事が出来ました。

 

それでも、約8か月間は安定した収入を得られる事が出来ませんでした。

 

もしかして、不安や怖さがあるのは収入面がまず大きいのでしょうか?

 

まず、あなたは会社に、傷病手当金の申請をしていますか?

 

傷病手当は、会社によって受給要件は異なりますが、要件を満たせば支給される制度です。

 

毎月、給料の約3分の2に相当する現金給付が非課税で受給出来るのです。

 

ただしこれは、出勤日が一日でもあって、給与支払いが出た場合。

 

そして出勤をした期間も含めて、最長1年6ヶ月間もらえる事になります。

 

また、失業保険と同時にもらう事は出来ませんので、まずは傷病手当の受給が終わってから、失業保険の申請をしましょう。

 

あなたが退職した会社で、6か月以上働いていたら、国から失業保険をもらえることが出来ます。

 

そして、自己都合ではなく、うつ病だったという医師からの意見書を出せば、会社都合として3か月の給付制限期間が無く、およそ1か月で失業手当がもらえるというわけです。

 

もちろんこれは、会社に就職したいという前提でもらえる手当なので、不正受給は絶対にしないでください。

 

【関連記事】

>>傷病手当金の申請期間・書き方・金額・申請先を精神保健福祉士が解説

>>【傷病手当金】退職後の申請・任意継続の手続きを精神保健福祉士が解説

 

次にあなたが不安な部分。

 

それは、履歴書や職務経歴書にうつの状態をどう書けばいいのかという事ではないでしょうか。

 

オープンで入る際、主な会社は主治医の先生の診断書を出すようにと言われる場合があります。

 

病名や諸症状、詳しく書いてくれるので、それを履歴書と職務経歴書に自分が感じる症状も組み合わせて、作れば良いのです。

 

人事の人は産業カウンセラーの資格を持っている方が多いので、あなたが一生懸命に作った履歴書と職務経歴書は、必ず見てくれるはずですよ。

 

そして、もう一つ不安なことは、面接や筆記試験までいったのに、何日か過ぎて不採用通知が届くという事。

 

これはうつの人に限らず、健常者の人だってもらったらショックを受けます。

 

でも、その会社には縁がなかったと割り切ってしまいましょう。

 

私も何度か面接に行って、1社内定をもらうまで日時がかかってしまったのですから。

 

とにかく、就職というのは縁があれば、必ず就職できるものです。

 

「出来ない、出来ない!」とわめいていても、仕方ありません。

 

今は、自分のやるべき事をやって、就職できる環境を作っていきましょう。

 

ハローワークのメリット・デメリットとは?

皆さんは1か月に1度、失業保険を申請しにハローワークへ行きますよね。

 

私も失業保険をもらった際には、ものすごくお世話になりました。

 

ハローワークのメリットは?

ハローワークのメリットは、仕事の事、失業保険の延長についての相談は、予約をすれば出来る事。

 

履歴書と職務経歴書の添削や仕事の応募をすれば、失業保険申請時に必ず渡される「失業認定申告書」という書類に求職活動した内容を書ける事。(一定回数の求職活動をしないといけない)

 

また、厚生労働省直属の国の機関であり、全国からの求人を見られて、しかも応募できるというのが、良いメリットですね。

 

特に、地方で就職したいという場合には、交通費や宿泊代等の手当も申請できます

地元に戻って仕事を探そうとか、思いきって、地方で働くという考えをしたい人もこの記事を読んでいる方にはかもしれません。

 

ハローワークのデメリットは?

デメリットとしては、うつを理解してくれていない企業の求人が、まだまだたくさんあるという事です。

 

障害者求人を見ても、身体障害や知的障害を積極的に採用しているという企業がほとんどであり、精神障害を雇ってくれる会社はほんの少ししか無いという形になります。

 

また、ハローワークの求人票の中には、ブラック企業と呼ばれる労働基準法違反まがいに業務をさせられる求人や、優秀な人材を雇う事しか考えていない会社もあります。

 

どの会社を選んで就職するのはあなたの自由ですが、人を選んで雇用させるのは会社の判断です。

 

あなたがハローワークで会社を選ぶのか、求人雑誌で会社を選ぶのかは分かりませんが、会社の情報や内部事情に詳しい求人サイトを閲覧し、研究し、自分に合ったより良い会社を見つけてください。

 

うつ病が不利になったこと

私は、金融機関のデータ管理の仕事を始める前に、何度か会社の面談に行って落とされた事が何度もあります。

 

うつを患っていたことはもちろんの事、派遣社員にも登録し、仕事のあっせんを受けていました。

 

しかし、その時は能力が低すぎて違う方に採用が決まったとか、果たしてこの子に続けても良いのだろうか…という人事の思惑で落とされてしまった感が強いです。

 

うつをしっかり治療しているはずなのに不採用通知を受けたら、ものすごいショックで寝込んでしまいました。

 

うつは本当に激しいもの。

 

そのショックをどう表したらいいのか、私にはわかりませんが、もし不採用通知が続きうつが酷くなったら、一回再就職活動を止めて、治療に専念していきましょう

 

自分の身体は自分が良く知っているはずです。

 

うまくいったポイントとは?

私が再就職を決めた時、面接で「あっ、この企業受かるかもしれない」という予感がありました。

 

その時は、うつの状態は安定していて、人事の方もうつに理解を示してくれていました。

 

無事に内定を頂き、会社に勤める事が出来ました。本当に不思議です。

 

会社に入社出来るかもというのは、ふっと決まってしまうのですから。

 

皆さんも、「この会社は受かりそう」と感じたら、もしかしたら内定を頂けるかもしれません。

 

多分その時は、うつの状態が良く、履歴書と職務経歴書、診断書が人事の方に評価されて、内定を頂けると思います。

 

その瞬間を感じるときまで道のりはかかりますが、きっと私と同じようになると信じています。

 

さいごに

あなたはうつの状態から這い上がって、再就職をしようと考えているはずです。

 

しかし、うつの状態は浮き沈みがある事。

 

最初に述べた職種以外でも、うつは再発する可能性がある事。

 

そして、就職というのは一つのゴールではなく、始まりだという事。

 

これらを肝に銘じて、引き続き、縁が見つかれるように、就職活動をしてください。

 

あなたが今までやってきたことは、必ず人事の人が深く見ています。

 

頑張れという言葉はうつの人には言ってはいけないですが、ほどほどに自分の能力をアピールして、内定を頂き、再スタートしましょう。

 

精神保健福祉士より
再就職をする際には、傷病手当や退職金、失業手当を最大限活用して不安を減らしたいところですね。履歴書へうつのことを書くかどうかを含めて、うつをオープンにするのか隠したまま(クローズ)にするのかは考えなければいけません。オープンである障害者雇用には、基本的には「身体障害を優先する」「精神障害は避けたい」という事項はありません。(企業内での意見はあると思います。)今は精神障害者の採用なしには、企業も雇用率を満たしにくくなっているので、勤怠やスキルによって精神障害者も雇用されやすい状態にはなっています。どんな企業を選び、どのような勤務ができるのか、企業と自分が求めるものが一致するとよりよく働けると思います。
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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年11月21日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。