老子の名言5選!老子的幸せな人生の3つの視点とは?臨床心理士が解説
老子の名言5選から学べること
老子について、歴史の授業では習ったけれど、なかなかその思想や名言まで覚えている方は少ないかと思います。
それでは幸せな人生のヒントとなる老子の名言を紹介していきます。
「上善は水の如し」
老子は水こそが理想の生き方だと考えました。
私たちにとって、水は当たり前の存在すぎて普段は気に留めませんが、改めて考えると、水は不思議なものです。
実体があるようでない。水は蛇口をひねれば下へとしなやかに流れ、コップに入れればコップの形となり、飲み干せば体内に染み渡り吸収される。
私たち人間も、
水のように、そのときの状況に応じ柔軟に考え、柔軟に行動するのが理想的なよい生き方である
と老子は考えました。
「和光同塵」
菩薩がその光を和らげて、塵にまみれた俗世に仮の姿で現れた人々を苦悩から救うという意味です。
「能ある鷹は爪を隠す」に近いものです。
自分の才能や実力を隠して、周囲のひとに合わせて、調和すること。
老子は、
どんなに素晴らしい才能があっても、周囲のひとと調和することができなければ、幸せにはなれない
と考えました。
「本当の才能や実力がある者は、自分を合わせてやれるものだ」と伝えているのでしょうか。
「大器晩成」
大器晩成という言葉は私たちに馴染みが深い言葉だと思います。
大きな器は完成するまでに時間がかかることから、偉大な人物も大成するのが遅いという意味の言葉になります。
すぐに結果が出ていないからといって焦る必要はなく、コツコツと努力を続けることが大切
だと教えてくれています。
「無為自然」
人間がどう生きるべきかについて説いた言葉で、無為自然は「自然のままであること」という意味です。
これは何もしないことではなく、わざとらしさや過度な振る舞いがなく、あるがままであることです。
老子は、
流れに身を任せ、なるようになると柔軟に受け入れられるような生き方が理想
だと考えました。
「怨みに報いるに徳を以てす」
ひどいことをされて恨みたくなるような相手でも、仕返しをするのではなく、 許しの心をもって、温かく接するべきである
という意味です。
同じようにやり返してしまうと、恨みの連鎖、憎しみの連鎖になってしまいます。
老子的幸せな人生、3つの視点
老子の思想や名言から幸せな人生を過ごすポイントをお伝えします。
柔軟に生きる
まずは柔軟に生きることです。
自分の考えや意見も大切ですが、そのときの状況に応じて柔軟に考えて行動することで、ストレスを受け流すことができます。
その結果、穏やかで幸せな人生を過ごすことができるのかもしれません。
あるがままに生きる
無気力に何もしないのではなく、焦らず、飾らず、奢らないような、あるがままの自然な状態でいること。
その中でコツコツと毎日を続けていくことで、いずれ結果へとつながり、幸せな人生を過ごすことができるのかもしれません。
人を恨まず温かみを持つ
恨みや怒りの感情は連鎖しやすく、良い結果に結びつかないことも多いです。
恨んでいる相手に温かく接するのが老子の思想としては良いかもしれません。しかし、なかなか難しいと思います。
まずは、恨む相手にはフラットな気持ちで、そして、恨む相手でなくても恨みの分、誰か他のひとに温かく接するような生き方をしていくことで、幸せな人生を過ごすことができるのかもしれません。
さいごに
今回は老子の思想や名言をご紹介しました。
どれも当たり前のことですが、忙しい毎日の中で疎かになったり、ふと忘れてしまっているようなことばかりです。
目まぐるしく移り変わる現在だからこそ、いま一度、老子の考えに立ち返り、自分の生活の中にあるような、素朴で身近な幸せについて考えてみるのはいかがでしょうか?
穏やかで素朴な幸せな人生へとつながってくるかもしれません。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年12月11日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。