クローズ就労がバレてクビになった私が主治医に言われた2つのこと

クローズ就職でのメリットは?

クローズでの就労というと、健常者といいますか、一般の方と同じ就労形態です。

 

ですから自らの経験・スキルがマッチすれば多種多様な求人の応募が可能です。

 

仕事上の制限もなく、

・自らの経験や専門性を生かした転職

・年収面でのレベルアップ

などが望める事も大きなメリットです。

 

 

クローズ就職でのデメリットは?

一方、クローズでの就職でのデメリットは、うつといった病気の事をずっと会社に隠し通さないといけない事でしょう。

 

万一、病気が再発したとしても会社に打ち明けることが出来ないという事でしょうか。

 

病気が再発しないように自己管理していくのも精神的に苦しいものです。

 

また、うつ病といった精神面の病歴を隠して入社した後に、その事が発覚して退職に追い込まれることもあります。

 

“そんなバカな!”とお思いの読者もいらっしゃるかと思いますが、まさに私が退職に追い込まれた一人です。

 

約40人位のベンチャー企業から内定を頂戴し、意気揚々と新天地で仕事を始めた2ヶ月後、社長に呼ばれました。

「○○さんは、住民税が支払い免除になっておられますよね?」

「前年度年収を確認すると以上に少ないことも分かりました。去年、病気でもされていたのですか?」

と聞かれたため、この時初めて“昨年うつで休職していた”と事実を打ち明けたところ、数日後退職するよう言い渡されました。

 

退職理由は、

“採用にあたり重要な事実、つまりうつ病という精神疾患であることを隠して入社した。精神疾患と当初から分かっていたら内定を出さなかったため、速やかに退社してほしい“

という事でした。

 

会社によって判断は様々でしょうが、私の転職経験からいうと、面接の際に“精神的な病歴はありませんか?”と聞かれた企業もありましたから、まだまだ一般就労するうえで精神疾患経験者には就労環境は厳しいといえると思います。

 

 

読者に伝えたいこと

私の場合には、うつを公表しないクローズでの再就職でしたので、再就職時には不利にったことはなかったのですが、前年度年収が一般に就労した人と比べて、少ないために住民税が支払い免除になっていた事実から、結局精神疾患である事が発覚してしまいました。

 

つまり、内定も取り消されて退社しなければならない破滅となり、再就職までの期間や努力が無駄になってしまいました。

 

体調面は大丈夫だから…クローズ(就労)で、とお考えの方も、私のような理由で、精神疾患であったことが発覚してしまうこともあります。

 

ほとんどの企業では、再就職で採用した社員は、当初3~6ヶ月間は試用期間という扱いで業務に携わることになります。

 

この試用期間というのは、この会社で業務を円滑に進めることができるかを見る期間であると同時に、

・反社会的勢力と付き合いがないか

・精神疾患を持っているため業務に支障がある人ではないか

を見る期間という位置付けもあるようです。(これはある会社の人事の方から聞きました。)

 

また、主治医の先生が仰っていたのは、

体調が不十分なままで、万一再就職出来たとしても、多分体調を継続したままで新天地での仕事は非常に大変だと思います。

体調が今ひとつ不安定な状態でのうつを公表しないクローズでの再就職はお勧めしません。

という事でした。

 

私は自分の経験上、「クローズでの再就職はダメ」とは申しません。

 

自らの体調と再就職先がマッチングするのなら、仕事の選択肢とより良い年収が期待出来るクローズでの再就職の方が個人的には望ましいと考えます。

 

但し、私のようにせっかく再就職出来たのに、短期間で会社を去らざるえないようにはなってほしくありません。

 

オープンかクローズか、どちらを選ぶかは難しい選択ですが、自らの考えだけではなく、家族や主治医の先生とも相談の上、ベストな選択をして下さい。

 

臨床心理士より
クローズにすることで選択の幅は広がり、自分のやりたい仕事ができることは充実感ややりがいにつながりますね。一方で、企業としては健康に働かせる義務がありますので、そんな中でお互いの条件が一致しなれば残念ながら退職という形になってしまうこともあるのかもしれません。退職に限らず、クローズにすることで様々なリスクが予想されます。そのリスクも併せて、信頼できる人と客観的な意見をもらいながら慎重に考えていけるとよいでしょう。
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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年12月31日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。