他人の目を気にする理由は自信がないから?自意識過剰?臨床心理士が解説

2019.04.21公開 2020.05.18更新

「自分は人にどう思われているのだろう」と必要以上に気にしてしまう…

 

そんな状態を「自意識過剰」といいますが「自意識過剰」は「自信過剰」とは実際にはかなり違うもの。

 

他人の目が気になる心理の根本にあるのは、その人の強い不安です。

 

今回は、他人の目を気にしすぎることとその対処法について、ご一緒に考えていきましょう。

 

他人の目が気になる3つの理由

①嫌われることが恐い

他人の目が気になる心理の根底には、「他人に嫌われたくない」という強い不安があります。

 

そのため、嫌われていないかどうかを確認するために、つねに周りの人の言動に注意を払うのです。

 

ただ、そうしていつも警戒していることで、注目する必要のない細かいことまでもが気になり、かえって不安が大きくなってしまうという悪循環に陥ります。

 

②自分に自信がない

自分に自信がない人は、自分で判断して行動することに強い不安を抱きます。

 

ですから、

「自分で判断するよりも、他人の判断に従った方が安心できる」

と考え、他人の反応を見て自分の行動を選択するようになります。

 

ときには自分の気持ちを抑えつけてでも、周りに合わせることを優先しようとします。

 

③感覚がとても敏感

生まれながらに持っている感覚がとても繊細であるために、まわりからのさまざまな刺激に敏感に反応してしまう人もいます。

 

たとえば、HSP(Highly Sensitive Person)とよばれるもともと繊細な特性を持つ人は、5人に1人の割合でいるという研究報告もあります。

 

自然に周りの人の気持ちや考えを感じとってしまうため、人間関係に対する疲れや生きづらさを感じやすくなります。

 

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倉本梓

臨床心理士

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。医療機関、教育機関でカウンセリングを担当するほか、スクールカウンセラーとしても活動。子育て、家庭問題、対人問題をはじめ、「自分らしい生き方」のためのメンタルヘルス向上を目指した支援を行なっている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年4月21日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。