感情がないと言われる原因と5つの対処法とは?精神保健福祉士が解説
感情を表現するための5つのポイント
人に気持ちを伝えることはとても大切です。
「気持ちが伝わった」
「理解してもらえた」
と感じることは自己肯定感を高めることにつながります。
感情を相手に伝え、自分を表現するポイントをお伝えします。
①出来事とそのときの感情を思い出す
感情を表現できないときは、まず自分の気持ちを思い出すことから始めましょう。
起こった事実を書き出し、事実に対して思ったことや感じた気持ちを肉付けしてみてください。
自分の気持ちがわかるだけでもすっきりとした感じがすると思います。
②抑えつけている感情を知る
感情表現が苦手な人は、沸き起こった感情を「いけないもの」とし、抑えつけてしまう傾向があります。
感じている気持ちの他に、それを抑え込んでいる原因を探してみましょう。
「笑い声や泣き声をうるさいと言われた」
「感情的な友人に振り回され、似たようにはなりたくないと思った」
など、自由な感情表現にブレーキをかける理由があるかと思います。
原因が明確になれば抑える必要のない気持ちは表現していいんだ、と納得することができるかもしれません。
③感情を抑えていた理由を否定してみる
②に続けて、感情を抑えている原因がわかったら、それを自分で否定してみましょう。
「自分を否定する人のことを好きでいる必要はない」
「人を振り回すことと、感情表現をすることは別」
ととらえなおすことが大切です。
「笑い声をうるさいと言ってきた人もいたけれど、一緒に笑い合える友達もいる」
と、嫌な思いをさせられるのも一部の人によることだと考えてみましょう。
④ボキャブラリーを増やす
感情を表すことができない理由の一つに、自分の気持ちにぴったり合う言葉がわからないというものがあります。
「好き」「嫌い」「やばい」など、漠然とした気持ちは感じるけども、それがどんなものなのか言い表せないことがあるのではないでしょうか。
特に「好き」と「嫌い」や「心地いい」「心地悪い」には、たくさんの感情が詰まっています。
うまく感情を表せないと感じているときには、それぞれに理由をつけて気持ちの動きを詳しく感じられるようにしましょう。
「楽しいから好き」
「嫉妬したから嫌い」
など、感情を具体的に言葉にできるようになると、気持ちを自覚し、どのように表現すべきか考えるヒントになります。
⑤いきいきとした感情が戻るのを待つ
無感情になってしまっている理由が、うつ病などの精神疾患の場合、自分だけでの努力や工夫では感情を戻すことはできません。
精神科、または心療内科にて治療を行う必要があります。
不安感が強かったり眠れない日々が続いたり、うつにみられる他の症状と合わせて相談してみてください。
さいごに
自分の気持ちを大切にすること、気持ちを人に伝えるために表現することは人生を豊かにするうえでとても大切なことです。
気持ちを抑え込んだり、理解してもらうことを諦める癖がついていると、自分自身を肯定してあげる気持ちも小さくなってしまいます。
ぜひ、感じたことを大切にして、日々を過ごしてくださいね。
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- 本記事は2019年6月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。