アルコール依存症家族に必要な3つの対応とは?再飲酒はどうすれば?【体験談】
「一体どうしたら、お酒を止めてくれるんだろう?」
アルコール依存症患者の言動に振りまわされている家族は、いつもこの問いを、頭の中で巡らせているのではないでしょうか?
そして実際に、なんとかお酒を飲ませまいと、ありとあらゆることを、やってみたのではないかと思います。
そして残念ながら、何一つうまく行かず、心身ともに疲れ果て、無力感だけが残る…
私自身もまさに、そのような感じでした。
目次
アルコール依存症家族が味わう絶望感
病気の初期、周りも本人もまさかアルコール依存症とは思いもしなかった頃、アルコール依存症患者の変化に、家族は困惑します。
その変化が大きくなるにつれ、困惑が混乱となり、さらに病気が進行して行くと、家庭よりも何よりもお酒を優先しているように見える、アルコール依存症患者の態度に、家族は絶望感を味わいます。
また、アルコール依存症患者は、お酒を飲んでいる時と素面の時では、態度も言うことも違うため、家族は「どちらが本当のその人なのか?」と混乱し、その都度異なる言動に振りまわされます。
涙ながらに「もう酒は飲まない」と約束したのに、その数時間後には酔っ払って怒鳴ったり、酔いつぶれているのを見て、ますます信じられない気持ちが強まります。
こうなると、アルコール依存症患者の言うこと、為すことすべてが信じられず、敵意を持って見るようになります。
親しい相手の言葉を信頼できないというのは、本当につらいですよね。
アルコール依存症の適切な対応を知る前に…
今回のコラムでは、アルコール依存症患者に対する適切な対応について、お話しします。
ですが、その前に。
もしかしたらあなたは、
「どうして適切な対応を知らなくてはいけないの?」
「彼がお酒を止めさえすれば済む話でしょう?」
と思われるかも知れませんね。
もしかしたら、本人も悔い改めてお酒を止めてくれるかも知れない。
けれど、それは誰にも分からないし、何年も何十年も先かも知れません。
あなたがその「いつか」をただ待っている間、アルコール依存症は着実に進行します。
そして、あなたの人生もどんどん過ぎ去ってしまいます。
とてももったいないと思いませんか?
あなたが相手を変えようとする限り、相手は決して変わりません。
状況を変えるのに一番確実な方法は、「あなたが変わること」です。
アルコール依存症対応を間違えた時のリスク
対応を間違えるというのは、おそらく、実はすでに経験済みのはず。
お酒を止めさせようとして、以下のいずれかをやったことがありませんか?
・責め立てる
・説教する
・泣いて訴える
・離婚すると脅す
・お酒を隠す
・見つけたお酒を捨てる
・飲んだ量をはかる
・もう飲まないと証文を取る
・飲まないように、とにかく見張る
私も、とにかく飲ませまいと必死だったので、よく分かりますし、アルコール依存症患者のお酒に振りまわされている家族は、皆そうだと思います。
そして、上記のことをやった結果、何もうまく行きませんでしたよね。
それどころか反対に、逆ギレされてしまったり、もっと巧妙に隠されたり、お互いの信頼関係はもっと悪化したのではないでしょうか。
これらは、アルコール依存症患者を精神的に追い詰めて、病気を良くするどころか、反対に悪化させてしまいます。
良かれと思って必死にやったことが逆効果だったなんて、大ショックですよね。
けれど、それはあなたが、アルコール依存症がどんな病気なのかを知らなかったから。
なので、今ご自分を責める必要はありません。これからを考えていきましょう。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年4月23日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。