障害者として働く自信がついた矢先…ブラック企業化し退職するまで
【書いてくれた人】
年代:31歳
性別:男性
自閉症スペクトラム(社会不安障害)、うつ状態、対人恐怖症
今、この文章を読んでいる皆さんは、障害者手帳を持って、障害者枠での求人に応募しようとしているのではないでしょうか?
「自分がまさか精神障害になってしまうとは…」なんてこと、考えていませんか?
実は、自分が気づかないうちに精神障害、発達障害だったというのは、意外にも分からないものです。
俳優として活躍している栗原類さんも、自分が発達障害だった事は8歳の時に気づかれて、自分の個性として生きていく事を誓ったそうです。
私も、精神障害・発達障害として今日まで生きていきましたが、障害者枠で就職してみて自分が思った事、感じた事を述べていきます。
精神障害への理解はまだまだ
私が、就労移行支援施設で就職場所を探していた時は、うつや精神障害に理解をしてくれるところばかりでした。
ところが、ハローワークの求人票を見てみると、内容は身体障害、知的障害の採用を上限にしたところばっかり。
ハローワークのスタッフに聞いても、『精神障害の人は雇うのが厳しい。』という声まで耳にしました。
その当時、金融機関のデータ管理でパワハラを受け、身体を壊してしまった私は、人生のどん底を味わったようでした。
何で精神ストレスが原因で身体を壊してしまった人間は、役立たずにしか考えていないのか…。
今の会社は、人間を奴隷のように扱って、ダメになったら使い捨てるという会社が勤務してきた中で分かったような気がします。
精神障害、発達障害が酷くなる世の中を、会社は本当に理解しているのでしょうか。
今でも、障害者枠の雇用情報、求人票を見ても、精神障害・うつに理解してくれる会社は数えるぐらいしかないです。
日本の法律が変わってもうつを理解してくれないのであれば、根本的に会社自体の運営体質を変えないと、うつ・発達障害の理解は深まらないと私は思っています。
【関連記事】
>>就労移行支援とは?期間・対象者・利用料を精神保健福祉士が解説
障害者枠での就職で自信がついた
私は運よく、うつを理解してくれている会社に入社することが出来ました。
上司の方もうつの事を理解してくれていて、この会社には3年半ほど勤めました。
同期の皆さんは、うつや発達障害、軽い知的障害の方と一緒だったので、仕事の内容が分からなくなったときは、お互いに助け合ったりして、仕事を円滑に進められるようにすることが出来ました。
また、勤務先も就労移行支援施設に近いこと、提携していた所が勤務場所だったこともあり、もしもの事があると担当のカウンセラーが来てくださって、報告相談することが出来ました。
何よりも、心強い味方がいてくれたことが、私にとって働く事に対して、『自信がついた』という風に感じました。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年12月22日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。