子供のリストカット…親のNG対応と8つの声掛け例を臨床心理士が解説
もし子供がリストカットをしているのを発見したら、親としてどう対応したらいいのでしょうか?
子供が自分の体を傷つけているのを見るのは、親としてはとても悲しいでしょうし、ショックなことだと思います。
最初のうちは「まさか、そんなことない」と事実を受け入れられないかもしれません。
しかし、日に日に増えていく傷跡を目の当たりにすると、
「急いでなんとかしなきゃ」
という気持ちになり、心配や焦りから、感情的になってしまうこともあるでしょう。
そんな我が子になんと声をかけたらいいのか、どう対応したらいいのかと、悩む気持ちも理解できます。
そこで今回は、リストカットへの親の対応について、考えてみたいと思います。
【関連記事】
>>いじめ問題・親の神対応3選!事例・会話例で臨床心理士が分かりやすく解説
>>子供のリストカットは病気?3つの理由と親の接し方を臨床心理士が解説
親の3つのNG対応
1.子供を叱る、責める、否定する
「そんなことやっちゃダメでしょ!」
「体を傷つけるなんて、良くない」
「どうしてそんな子になっちゃったの!」
親がリストカットを発見して、心配したり、焦る気持ちも理解できます。
しかし、リストカットをやっていることで子供を叱ったり、責めたてても行為自体の歯止めにはならないようです。
むしろ、リストカットが見つかり叱られたことで、問題を隠したりすり替えたりと、更に複雑なことになりかねません。
また、リストカットを一概に「良くないこと」と決め付けて行動を否定し、「もっと自分の体を大切に」という一般論を説いてもあまり響きません。
そもそも、子供たちは「やってはいけないこと」くらいちゃんと分かっているので、必要がなければやりません。
2.放置する
「自分で付けた傷だから、自分で何とかしなさい」
「いつものことだから、ほっとこう」
「時間が経てば、何とかなるだろう」
中には、リストカットを見つけても、
「子供が勝手にやっていることだから」
「いつものことだから」
と切り離し、放置しているケースもあります。
3.見て見ないフリをする
意外と多いのが、やっているのは知っているけれど、気がつかないフリをしているケースです。
子供たちは親が気付かないフリをしていることにちゃんと気がついています。
「私には興味がないんだ」
「私なんてどうでもいいんだ」
「いつも一人ぼっちだ」
という親に見放されたような気持ちになり、更につらさ・さみしさを大きくさせる結果になりかねません。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2019年5月5日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。