海外留学が辛い…知っておきたいストレス対処法をベルギー在住看護師が解説

2016.12.06公開 2019.05.15更新

「逃げ道」を知っておく

もちろん、目標を立てるのは全く悪いことではありません。

 

むしろ何か目標を持って行った方がいいこともあります。

 

ですが、それが自分を苦しめて海外留学を辛くしていることもあります。

「留学したのだから、必ず成果を出して帰らなければいけない」

「目標を達成して帰らなければいけない」

という制限が出来ない自分を苦しめているのです。

「この方法がうまくいかないのなら、別の方法を試せばいいくらいに気軽に考えてみる」

「途中でやめてもいい、頑張りすぎなくていい」

など、ある意味「逃げ道」を知っているだけで、行き詰まりを感じることがぐっと減ることがあります。

 

 

自分を縛る制約を一度外してみる

同じ状況でも、「この道しかない」と真面目に一生懸命頑張りすぎるほど、八方塞がりの状態になり辛く苦しくなって、返って身動きが取れなくなります。

 

ですが、「こうあってもいい」と別の方法を持っているだけで、安心感からその状況を切り抜けることもできます。

 

別の方法をとることが、だらけているとか無駄なことをしているわけではありません。

「心の調整を取りながらやれている」

と考えればいいのです。

・自分を縛っている制約はないか

・制約を外したらどうなるのか

・制約が外せないとしたら、他の道はないのか

と色々な角度から考えてみると、海外留学をする目標は、一つではないことに気づくでしょう。

 

気楽にいながら、いくつもの打ち手を持って一つの目標を達成する。そんな感覚です。

 

 

比較することを止める

次に、「自分なんて」と思う時は、他人と比較していることが多々あります。

 

他人のできている部分に目を向けて、自分のできていないことを比較する…。すると、自分のできないことばかりに目がいってしまいますよね。

 

できないことに目が向くと、ますます萎縮して行動できなくなってしまい悪循環です。

 

ですから、他人のできているや羨ましいに目がいっていると思った時は、自分自身に目を向けることを意識してみます。

・自分が今できていること。できるようになったこと

・過去の自分と今の自分を比べて、できていること

に目を向けてみましょう。

 

「今日は〇〇ができた。〇〇にチャレンジした」という風に、ほんの少しの進歩に目を向けてみましょう。

 

日々の小さなチャレンジを積み重ねるだけで、振り返れば1週間後、1ヶ月後には大きな進歩になっています。

 

他人は他人のスピードで。自分は自分のスピードで進んでいくものです。

 

他人の速度に合わせようとすると 無理が生じて辛くなってきます。

 

 

自分は自分でいい

そもそも他人は、人の「できる・できない」をそれほど気にしていません。気にしているのは自分自身なんですね。

「〇〇できないと嫌がられるのではないか」

「話を聞いてくれないのではないか」

「馬鹿にされるのではないか」

などは、自分が考えているだけで、案外他人は気にしていないものです。

 

特に言語に関しては、自分のレベルを相手に知ってもらうことは必要です。

 

分からないのに、分かったふりをして相槌を打っていると話はどんどん分からなくなりますし、相手は意見を言わずにただ笑っている人という印象を受けます。

 

それよりも、自分はどのレベルまでなら理解できるのかを先に伝えて、

「できない自分をどんどん見せる」

ことで相手が自分に合わせて話してくれるようになりますし、意志を表現できる人と捉えてくれます。

 

 

母国語で自由に話せる環境も大事

自分自身に対する向かい方以外には、日本人の友達を持つということも時に必要です。

 

海外留学をすると語学上達のために日本人の友達は持たないと思う人も多いですが、母国語で自由に話せる環境はストレス発散にもなりますし、安心感にもなります。

 

自分の感じている思いを同じ日本人に話すだけでも気持ちは楽になるものです。

 

相談したら同じ境遇にいる仲間はアドバイスをくれるかもしれませんし、実は相手も同じ思いを 抱いていたということがあるかもしれません。

 

また留学経験のある先輩に話してみるのも一つですね。

 

すでに経験をしている人は、より状況を詳しくわかってくれ強い味方になってくれるでしょう。

 

まずは思いを一人で抱え込まず発散してみることをお勧めします。

 

その他、

・日本の友達や親に連絡してみる

・日本のテレビを見る

・音楽を聴く

・旅行する

・体を動 かす

・趣味の事をする

などできる気分転換を図ってみて、自分にどれが合っているのか試してみることもいいでしょう。

 

留学している時にありがちな思い込みに、「途中で日本に帰ってはいけない」というのがあります。

 

留学が終わるまで日本に戻れない、帰れない。そう決めてしまっていると返って辛くなります。

 

もしそう決めているとしたら、「本当にそうなのか?」と一度考えてみるといいですよ。

 

 

留学を頑張る自分を認めることから

海外に住むというのは、考えていたより楽ではない部分が多いでしょう。

 

ですから、そこで頑張っている自分をまず認めてあげてください。

 

そして海外留学が辛いと感じるなら、悩みを一人で抱え込まず、信頼できる誰かに話を聞いてもらうだけで変化が出てくると思います。

 

海外留学で経験している全てが、後の自分に大きな糧となるでしょう。

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ロケ民子

正看護師

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2016年12月6日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。