元難病患者就職サポーターと難病当事者でクロストーク
2019年12月6日、ヤンセンファーマ株式会社さんから、病を抱えながら働く人々の就労環境を明らかにすることを目的とした「難病・IBDの就労環境に関する実態調査」が公表されました。
厚生労働省「平成25年度国民生活基礎調査」によると、3人に1人が病気の治療しながら仕事をしている現状がある中、治療と仕事の両立を実現する上で、どのような課題があるのでしょうか?
そこで今回は、ヤンセンファーマさんによる調査内容を踏まえて、元神奈川県難病患者就職サポーターで看護師の中金竜次さん、特発性過眠症という難治性疾患を抱える石橋優輝さんに、治療と仕事の両立支援についてお話しいただきました。
記事の最後には、中金さんが実際に就労支援の現場で活用していた3つのツールもご紹介いただいています。
中金竜次さん(写真左):就労支援を専門とする看護師。元神奈川県難病患者就職サポーター
石橋優輝さん(写真右):特発性過眠症当事者。ナルコレプシー患者の方が運営する認定NPO法人なるこ会の理事も務めている
>>元・難病患者就職サポーター中金竜次さんによる難病患者就職サポーターの解説
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難病と仕事の両立について
難病と仕事の両立について
難病を抱えながら仕事をしている人が多くいることについて「よく知っていた」「なんとなく知っていた」人の割合は、23.6%に留まった。人事・総務関係者でも、38%に過ぎなかった。
「難病・IBDの就労環境に関する実態調査」より
病気を理由に辞める方の多くは、職場で開示することなく辞めています。つまり就職活動のときからずっとクローズ。
当然、職場の周りの人も難病患者がいたことに気が付かない。
そういう状況がぐるぐる回っていることが多いです。
その結果、その結果、せっかく開示したとしてもうまく伝わってなかったり、伝わったつもりになっていたり。
特発性過眠症について主治医から「完治しない」と言われているのに、指定難病ではないので、制度上では支援がない状態です。
しかし、指定ではない難病については、医療費助成の対象外です。
※指定難病は障害福祉サービス対象に含まれますが、障害福祉サービス対象疾患は障害者総合支援法対象疾患、361疾患が令和元年7月からの対象疾患になります。詳しくは、こちらの厚生労働省のリーフレットをご参照ください。
かと言って、障害者採用の案内ブースに行くと、今度は障害者手帳がないと言って断られる。
でも、健康面で他の求職者よりハンデがある状態なので、かなり狭き門…。
実際、患者会の中でもクローズで働く方は多いです。隠したほうが受かりますから。
じゃあみんなどうしているのかと言えば、どうしようもなく隠している。
患者会を通じて、そんな現状も目の当たりしています。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2020年2月4日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。