【第11話:父の担当医】〜お父さんうつ日記〜
前回のお話の続きです。実際にクリニックに行って父と一緒に診察室に入って、初めて担当医と出会った時の話です。
私にとっては初めてのメンタルクリニックで、少し薄暗く、緊張感のある空間だなと感じました。
その時、父がクリニックに行きたくなさそうだった理由が、なんとなく分かった気がしまします。
父を担当してくださっていたお医者さんは、言うなれば“THE 医者”という感じのお堅い雰囲気の方でした。
診察室でのやり取りは4コマの通りで、「復職はまだ無理そうですかね?」というお医者さんの問いかけに静かにうなずく父、という至ってシンプルなものでした。
この「無理そう」が前提になっていたやりとりに少し疑問を抱いて、「どういう状態になったらできると判断するんですか?」と問いかけました。
このお医者さんが何を持って「無理そう」と考え、何を持って「大丈夫そう」と考えるのかを教えてほしかったからです。
でも、この疑問は解決されることはありませんでした。答えは「まぁ元気になったらですねぇ」だったからです。
いやいやだからその“元気”っていったい何なんだよーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
って、全力で頭の中で叫んでるのが4コマ目ですね。
すごく拍子抜けするような返答でびっくりしました。
そんなやり取りを含め、診察時間はものの3分程度。意外とあっさり終わるものなんですね。まるで内科の診察みたい。
一緒に行ってみてどうだったかと言うと、圧倒的に精神科医に対する不信感が湧きました。
診断書は書いていただけたので、その日のミッションは達成したのですが、「毎回あんな感じなのかな」「あのままで大丈夫なのかな」と心配になったことは否定できません。
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【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年4月5日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。