育児中の妻からの文句、愚痴、八つ当たりの元凶になるNGワードと簡単言い換え術

2020.06.25公開

【このコラムは実際に子育て中のママさん臨床心理士兼保育士に解説してもらっています】

 

育児中の妻から、「もっと育児に参加して!」「どうして私ばっかりやらなきゃいけないの?」などの文句や愚痴、時に八つ当たりをされたご経験があるかもしれません。

 

パパもできる限り、育児に参加しようと、フルタイムの仕事後や休日は子供の面倒を見ているはずなのに…と悩ましく感じて、ママとの関係がギクシャクしてしまうことも少なくありません。

 

そこで今回は、育児中のママが、日々の生活の中でイラッとするパパの言動についてご紹介してみたいと思います。

 

決して悪気がなくとも、育児で疲れているママを傷つけてしまっている何気ない言葉があるかもしれません。

 

解説してくれるのは、実際に子育て中のママさん臨床心理士兼保育士。実体験や心理学的な視点を通じて、今日から改善できることも教えていただきました。

 

〈聞き手、編集:近藤雄太郎(Reme運営)〉

 

【関連記事】

>>育児中の妻を救うストレス解消法10選!育児中の臨床心理士が夫視点から解説

>>妻が育児で情緒不安定に…限界かも…夫はどうすれば?子育て中の臨床心理士が解説

 

育児中に妻が不満に感じる夫の言動

近藤
まず、育児中に妻視点からイラッとくる夫の言動について教えてください。

 

「仕事で疲れているから」

もちろんパパは毎日仕事をしてくれていて、そのおかげで生活が回っていることについてはとてもママは感謝をしていると思います。

 

ただ、育児中は24時間365日休みなし。ある種の「仕事」をしている感覚にママはなりがちです。

 

そのため、

「仕事は大変だろうけど、休憩時間もあるでしょ」

「休みの日もあるでしょ」

といった不満はママに起こりやすくなってしまいます。

 

もちろん、お休みの日をずっと一緒に過ごすとか、ママに代わってすべてを担うとかだとパパも疲れてしまうかと思います。

 

一日のうち、ちょっとした時間でも“ママの休憩時間”を作ろうと心掛けてみる姿勢がとても大切だと思いますよ。

 

「子どものことは任せるよ」

きっとパパは、ママは何でも把握していて、子どものことを安心して任せられると感じているのだろうと思います。

 

でも、ママからしても子育ては初めてのことだらけで常に不安を抱えているのです。

 

その中で何とかやっていくしかないから、様々なところから情報を得たり、調べたり、ママなりに頑張っています。

 

例えば、子どもの預け先一つでも保育園なのか幼稚園なのか、どこにするのか、決めていかなければならないことは本当にたくさんあります。

 

パパの「よくわからないし、ママが良いと思ったところが一番だろう」とお任せしてしまう気持ちはとても良くわかりますが、任せられると、

「子どもに関心がないのかな」

「自分で何でも決めないといけないのは不安だな」

といったママの気持ちが強まってしまう可能性が考えられます。

 

とはいえ、ママ以上に情報を仕入れることは難しいと思いますので、

「僕は〇〇が大事だと思うけど、どうかな?」

自分の考えを伝えつつ、ママの意見を聞いてあげられると良いですね。

 

「何でもいいよ」「簡単なものでいいよ」(主に食事)

これはもしかしたら育児中でなくとも感じる不満かもしれませんね。

 

実際、様々なママとお話する中で、

「野菜炒めでもいいよ、と言われたのがすごく嫌だった。野菜炒めだったとしても子どもを見ながら料理をするだけで結構大変なのに、軽く見られてる気がして」

という話がとても印象的でした。

 

パパはきっと配慮して、簡単なメニューを選んだのだろうな、パパの気遣いがすごく感じられるけれど、余裕がなくなるとママはそういう風に捉えてしまう、コミュニケーションのズレを感じました。

 

パパのせっかくの配慮がしっかりと伝わるように、食事について聞かれたら、

「〇〇(簡単なもの)“が”いいな」

など、ほんのちょっと言葉を変えることをおすすめしますよ。

 

「育てやすい子だよね」

これは私の実体験なのですが、夫から言われてモヤモヤとした言葉です。

 

今振り返って考えると、確かによく食べるし、寝る方だったし…と夫の言葉もすんなり受け止められるのですが、当時は「楽してるって言いたいの?」とつい言いそうになってしまいました。

 

どのようなタイプの子であっても、育児には大変さがあり、「楽な育児」は存在しないと思います。

 

ママ自身が「育てやすい子だよね」と話してきたのであれば、「そうだね」と共感することが大切ですが、パパからは敢えて伝えなくてもよいことかもしれませんね。

 

「気にしすぎじゃない?」

育児中のママは、「命を守る本能」が強く働きますので、子どもが怪我をした、熱を出したなど、ちょっとしたことでも不安を感じがちです。

 

また、離乳食の食べが悪かったり、ちょっとした発達についてなど、気になることがママにはたくさんなのです。

 

パパからしたら、もしかしたら過剰に心配しているように見えてしまうかもしれませんね。

 

ただ、「気にしすぎじゃない?」と心配しているママに伝えてしまうと、ママは「分かってくれない」「他人事みたい」と不満を抱いてしまう可能性が考えられます。

 

そして、非常に難しいことに、「病院行ったら?」などと結論づけるような言葉もママの不満の種となりやすいのです。

 

大切なのは、

・「それは心配だね。ママはどう思う?」という共感

・ママがどう思っているのかを聞いてあげること

なのだと思います。

シェア
ツイート
ブックマーク

古橋さき

臨床心理士/公認心理師/保育士

心理系大学院修了後、臨床心理士資格を取得。医療、教育、産業領域など様々な機関にて、子ども(発達障害や不登校など)から大人(精神疾患、自分の生き方、就労支援など)まで幅広い年代への支援活動に従事。自身の出産、育児体験を契機に保育士資格、公認心理師資格を取得。現在は教育現場や相談機関にて子育て支援や親子関係、夫婦関係の問題などを抱える方の支援を行っている

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年6月25日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。

関連記事