育児中の妻を救うストレス解消法10選!育児中の臨床心理士が夫視点から解説

2020.06.20公開 2020.06.25更新

【このコラムは実際に子育て中のママさん臨床心理士兼保育士に解説してもらっています】

 

パパがフルタイムで働いていると、どうしてもママが育児中心に。

 

仕事から帰宅後に子供をお風呂に入れたり、休日は極力子供の面倒をみているものの、ママのストレスは溜まっていく一方…。

 

育児で疲れているママにもっと一人時間をつくってあげるなど協力したい気持ちはあるけど、家族を食べさせるためにも仕事を辞めるわけにもいかず、自分も潰れそうな状態…

 

ママの苦労も分かる一方で、どのように接していいか悩んでしまい、パパ自身も限界を感じてしまっていては夫婦共倒れに…。

 

今回は育児ストレスをテーマに、育児中のパパ・ママに向けて、ママの現実的なストレス解消や夫婦間のコミュニケーションのコツ、パパが疲れ切ってしまわないためのポイントなどについてご紹介します。

 

解説してくれるのは、実際に子育て中のママさん臨床心理士兼保育士。実体験や心理学的な視点を通じて、今日からできることを教えていただきました。

 

〈聞き手、編集:近藤雄太郎(Reme運営)〉

 

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育児ママのストレス解消法10選

近藤
育児中のママのストレス解消法として、実践していることも含めて教えてください。

1. 大人と話す機会を作る

2. 一時保育を利用したり、夫に子どもを任せて「一人の時間」を作る

育児中のママは、言葉が通じない子どものお世話にいっぱいいっぱいで、「やり取りが成立する経験」がしづらく、そのことがストレスとなりがちです。

 

ママの話をパパがたくさん聞いてあげることももちろん良いですよ。

 

誰か大人(ご友人、ご両親など)と話せる時間を作ることで、スムーズにやり取りが成立する体験は、どんなくだらない内容だったとしても意外とストレス解消になると思いますよ。

 

また、一時保育などを利用することで、保育士さんと話が出来たり、今まで気が付かなかったお子さんの成長を感じることも出来ると思います。

 

そうした成長を感じることも、ストレス対処にとって大事なポイントですね。

3. おいしいもの、誰かに作ってもらったものを食べる4. 自分へのご褒美をあげる

お料理をする役割が自分だと、どうしても自分の作った料理に飽きてきてしまったり、簡単に作れるものばかりになってしまいがちです。

 

「誰かが作ってくれる」だけでもとても心が軽くなりますし、意外な組み合わせや味などの新鮮味が感じられますよ。

 

パパが作ってくれるのも嬉しいですね。ただ、その場合は「後片付けまでやる」ことを心掛けてみてくださいね。

 

また、頑張っている自分へのご褒美として、外食やデリバリーなどを活用したり、ちょっとしたプレゼントを自分にあげることも良いですね。

 

自分を甘やかしてあげることもストレス解消にとって大切だと思いますよ。

5. 夫や第三者から褒めてもらう6. 自分で自分を褒める

7. 「まぁいいか」と口癖にする

育児中は「本当にこれでいいのだろうか?」と不安いっぱいな状態になりやすく、ちょっとしたことでもネガティブに考えてしまいがちです。

 

SNSで、キラキラしたママや素敵な離乳食などの情報がすぐに入ってきてしまい、比べてしまうことが起きやすいのも現代の特徴ですね。

 

どうしても「理想的な母親」イメージを持ってしまい、頑張りすぎてしまうことが、ママの精神的な疲れへと繋がってしまいます。

 

そうならないためにも、誰かから褒められる体験、それで十分なんだよと言われる体験、頑張りを分かってもらえる体験をしていくことは、育児中のママにとってとても大切なことなのだと思いますよ。

8. ストレッチや運動など、体を動かす9. マッサージをしてもらう

特に授乳中ですと、どうしてもうつむきがちになってしまい、背中や肩の痛みが大きくなりやすいですね。

 

体が硬くなると気持ちも沈みやすくなりやすく、うつ状態の方などは特に体が硬いと言われています。

 

日ごろからちょっとした時間に伸びをしたり、肩をグルグル回したり、血流を良くするように心がけてみることがおすすめです。

 

パパにマッサージしてもらうのも、夫婦のスキンシップ手段としてとても良いと思いますよ。

10. ノートやスマホに気持ちを書き出したり、SNSサイト(信頼できるもの)にて吐き出す

自分の心にあるモヤモヤは、どうしても自分だけで解決しようとすると極端な方向へ進んでしまったり、悪循環になりやすくなってしまいます。

 

まずは心にとどめるのではなく、何らかの形でアウトプットすることがおすすめですよ。

 

吐き出すだけでスッキリ出来そうなのであれば、日記やメモなど、誰かの反応が欲しい、共感を得たいようであればSNSサイトなどを利用することも良いと思います。

 

もちろんパパにしっかり話を聞いてもらうこともすごく助けになると思いますよ。

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古橋さき

臨床心理士/公認心理師/保育士

心理系大学院修了後、臨床心理士資格を取得。医療、教育、産業領域など様々な機関にて、子ども(発達障害や不登校など)から大人(精神疾患、自分の生き方、就労支援など)まで幅広い年代への支援活動に従事。自身の出産、育児体験を契機に保育士資格、公認心理師資格を取得。現在は教育現場や相談機関にて子育て支援や親子関係、夫婦関係の問題などを抱える方の支援を行っている

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年6月20日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。