【臨床心理士解説】HSC6つの特徴&不登校・登校渋りの子供との接し方6つのポイント

2020.08.21公開 2020.08.22更新

HSCと不登校。親の対応ポイント

HSCの子は自己肯定感が低いと言われています。

 

その要因として、

・しつけされたことを真摯に受け止めやすい

・自分に厳しい

・良い子になりやすい

・慎重かつ緊張しやすい

などが挙げられます。

 

HSCの気質を持ち、不登校になったお子様が親に求めているとしては…、

・これ以上怒らないでほしい

・自分を認めてほしい、わかってほしい

・責めないでほしい

・本当は学校に行きたいけど行けない(場合が多い)

などが挙げられます。

 

そして、HSCの気質を持ち、不登校になったお子様への親の対応のポイントとしては、

・子どものことを信じる

・大きな変化がないことに焦らない

・強い口調や言葉で叱らない

・いいところを見つけて、ほめるようにする

・本人が無理をしていないか考える

・子どもの一番の味方であり理解者になる

などが挙げられます。

 

こういったことをすると、

 

「甘やかしているのではないか」

「いつまでも不登校のままではないか」

 

と考える人もいるかと思います。

 

HSPやHSCに限らず、自己肯定感を高めることは大事ですが、特にHSP・HSCの人はとても敏感で疲れやすいです。

 

周りの空気を読みすぎて、必要以上に深読みをしてしまうことで、学校に行きにくくなってしまっている場合があります。

 

まずは、ゆっくり休んでエネルギーをため、子も親も「良いところ」「ちょっと苦手なところ」を認めることが大事です。

 

そして、「上手くやっていくにはどうすればよいか」を一緒に考えていくこともぜひ実践してみてくださいね。

 

さいごに

HSCは病気などではなく、児童精神科へ行くことも非常にセンシティブに捉えてしまう可能性もあります。

 

※現状生活上に何らかの支障(睡眠の問題、食欲の問題、登校渋りなど)が出ているのであれば、受診も視野に入れてみてください

 

集団生活で神経をすり減らしてしまっているなら、一人になれる時間やゆっくりとリラックスできるような時間を作ってあげつつ、

「当たり前にやれているようなことが、実はものすごく頑張ってやっていることなのかもしれない」

といった視点でお子様を見てあげること、褒めてあげることが大切になるかと思います。

 

あまり勉強や受験に関してこちら側からせっつくのではなく、「子供がどうしたいのか、どう考えているのか」と耳を傾けてあげられるとよいですね。

 

【関連記事】
>>HSP4つの特性と12のチェックポイント、発達障害との違いとは?

>>【不登校での親の対応】学校との関わり方、子供の進路問題を臨床心理士が解説

>>中学生の子供がいじめで不登校に…子供が救われる4つの言葉と対応方法とは?

 

【参考文献リスト】

『敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本』(長沼睦雄 著/永岡書店/2017)

『HSCの子育てハッピーアドバイス』(明橋大二/1万年堂出版/2018)

『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち (心理療法士イルセ・サンのセラピー・シリーズ)』(イルセ・サン著,枇谷玲子 訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン/2016)

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池谷さき

臨床心理士

大学院修士課程修了後、臨床心理士資格を取得。病院、クリニック、療育施設などで臨床心理士として勤務。「明日の為に寄り添いたい」という思いで、精神疾患や発達障害の方だけではなく、日々の生活に悩む人や自己肯定感の低い人など幅広い支援をおこなっている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年8月21日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。