【臨床心理士解説】HSP4つの特性と12のチェックポイント、発達障害との違いとは?

2020.08.22公開 2021.06.06更新

人一倍繊細で、あらゆることに敏感になってしまい、ストレスを強く感じやすくなっていませんか?

 

誰かが責められているのに、まるで自分が責められているような感覚になったり、不安感や恐怖心がどんどん強くなってしまう…。

 

周りの人があまり気にしないことでも非常に気にしてしまったり、心が疲れやすくなる…。

 

そんな感受性が強く、繊細な気質や傾向をHSP(highly sensitive person)と呼ぶことがあります。

 

「色々なことが上手く行かない体験」を繰り返し、様々な努力や無理を重ねてしまうと、対人恐怖症、社会不安障害といった状態へ陥ってしまうことも…。

 

そこで今回は、HSPの特性やチェックポイント、発達障害との違いやうつ状態になりやすいケースなどについて、臨床心理士に解説していただきました。

 

※HSPやHSSは“診断名”ではなく、状態像の呼称(概念)です。

 

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HSPの4つの特性とは?

HSP(Highly Sensitive Person)の概念の提唱者エイレン・N・アーロン博士が、著書「DOES(ダズ)」の中でHSPの4つの特性を説明しています。(長沼,2017)

 

DOESは、以下の4つの特性の頭文字から名づけられました。

 

【Depth of processing】深く処理する

実際は小さな出来事でも深読みしてしまうことや、一つ言われると、あれもこれもと色々と繋げて考えてしまう、など。

 

【Overstimulation】過剰に刺激を受けやすい

会っているときは楽しくても、一人になった途端に一気に疲れが出たり、言われた言葉が頭から離れにくい、など。

 

【Empathy and emotional responsiveness】 感情反応が強く、共感力が高い

人が怒られているのを聞く、見るだけでも、自分事のように辛くなる

 

本や映画に感情移入してしまいやすいなどもあります。

 

【Sensitivity to subtleties】些細な刺激を察知しやすい

機械音や時計の針の音、光などがつい気になってしまったり、些細なことにもよく気が付く、など。

 

以上の4つすべてにあてはまる人がHSPと言われています。

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池谷さき

臨床心理士

大学院修士課程修了後、臨床心理士資格を取得。病院、クリニック、療育施設などで臨床心理士として勤務。「明日の為に寄り添いたい」という思いで、精神疾患や発達障害の方だけではなく、日々の生活に悩む人や自己肯定感の低い人など幅広い支援をおこなっている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年8月22日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。