【臨床心理士解説】HSC6つの特徴&不登校・登校渋りの子供との接し方6つのポイント

2020.08.21公開 2020.08.22更新

子供がかなり繊細でデリケート…。誰かが怒られていると、自分も怒られている気持ちになって、落ち込んだりする…。

 

人に対して優しい一面がある一方で、

・感情移入のしやすさ

・状況などを深く捉えてしまいがちな傾向

などから、「HSC(Highly Sensitive Child)の傾向が少なからずあるのかもしれない」とお悩みになる親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

 

HSCとは、「人一倍敏感な子」とも言われており、色々な状況を深く考え過ぎてしまったり、ちょっとしたことでも非常に傷つきやすかったりといった特徴があります。

 

また、周りからしたら「当たり前」に出来ることが、もしかしたら「相当に頑張ってこなしていること」である可能性が考えられます。

 

さらに、学校という集団生活で神経をすり減らし、疲れやすい一面もあります。

 

そこで今回は、HSCの特徴と不登校の問題について、臨床心理士に解説してもらいました。

 

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HSCの6つの特徴とは?

① 細かいことに気づきやすい

ちょっとした温度の違いや音、光、人間関係など、様々なところで人一倍気が付きやすいと言われています。

 

② 刺激を受けやすい

多くの情報の前で、興奮してしまうことがあるようです。

 

「興奮」の一例として、

・急に泣き出す

・動揺する

などが挙げられます。

 

ただ、HSP/HSCの概念の提唱者エイレン・N・アーロン博士は、

・HSCの全員がすぐに興奮してしまうわけではない

 

・大きなプレッシャーや刺激のある状況でも、落ち着いて問題なくこなせる分野を持っている

と著書で述べています。

 

③ 強い感情に影響されやすい

幸せや喜びも人一倍感じやすいですが、つらさもよく感じます。

 

そのため、ルール違反や葛藤、苦痛に強いストレスを感じる傾向があるようです。

 

例えば、いじめなどを見たり、映画・ドラマでも戦闘シーンや残虐なシーンで不安定になり、心を痛めやすいようです。

 

④人の気持ちに気が付きやすい

少しの動きや仕草、表情から相手の気持ちを悟ります。

 

特に、親など身近な大人の気持ちには敏感です。

 

表情と考えや思いが違っていても、HSCの子どもには本音が伝わりやすいです。

 

⑤行動が慎重過ぎる

とにかく行動が「慎重」だと周囲からは思われがちです。

 

親からしたら「もっと早くやればいいのに」などと心配になってしまうこともあるようです。

 

ただ、自分自身で安心できるポイントを発見できるケースがあります。

 

少しずつ成功を積み重ねていくことで、出来ることが増えていくようです。

 

⑥周囲に注目されやすい

他の人よりも気づきやすく動きも違うので、いろんな意味で注目されやすいです。

 

例えば、いじめのターゲットになったり、色々と任されすぎて一目置かれたり。

 

そのせいで本当の友達が少ないケースもあります。

 

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池谷さき

臨床心理士

大学院修士課程修了後、臨床心理士資格を取得。病院、クリニック、療育施設などで臨床心理士として勤務。「明日の為に寄り添いたい」という思いで、精神疾患や発達障害の方だけではなく、日々の生活に悩む人や自己肯定感の低い人など幅広い支援をおこなっている。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年8月21日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。