うつ病と看護師転職…3つのポイントと職場選びで大切なこととは?【小松亜矢子さん】

2018.07.31公開 2018.10.05更新
 
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うつ病になったとき、もしかしたら転職を考える方がいるかもしれません。

 

業務量の多さ、人間関係、あるいは仕事内容やと自身の適性の問題など、うつ病になった理由が職場にある可能性があるのであれば、そう考えるのも当然かと思います。

 

あくまで私の意見ではありますが、うつ病を治療している段階での転職は、厳しいのではないかと思います。

 

どのくらい回復しているかにもよると思うので、精神科に通院しながら転職することが必ずしも無理なわけではありません。

 

実際に、私も通院しながら再就職した経験はあります。

 

しかし、まだ症状が不安定な時期に転職するのは、心身の負担になりますし、環境の変化によって症状が悪化する可能性もあります。

 

また、うつ病であることを黙って入職すると、症状が悪くなったときに事情を話しにくくなることもあるかもしれません。

 

個人的な見解としては、「うつ病でも転職は可能だが、症状が安定してからにすべき」だと考えています。

 

そこで今回は、うつ病になってしまった看護師の転職事情について、経験を交えながらご紹介していきます。

 

【看護師とうつ病】休職・復職・転職・新人看護師の悩み【体験談まとめ】

 

うつ病の看護師が転職時に気をつけること

では、うつ病になった看護師の方が転職するときに気をつけるべきことは何なのでしょうか?

 

私の経験から、同じようにうつ病で悩んでいる方、転職しようか迷っている方に伝えたいことをまとめてみました。

 

 

①すぐに退職しないこと

うつ病になった原因は職場にあるのだから、「早く辞めてしまいたい…!」と思っているかもしれません。

 

しかし、うつ病になったからといって、すぐに止めることはあまりおすすめしません。

 

多くの職場には休職が制度としてあるかと思うので、まずは休職してゆっくりと心身を休めることが先決かと思います。

 

転職を検討するのは、休んで治療をして、少し冷静に考えられるようになってからでも遅くはありません。

 

うつ病を発症したばかりの頃は、判断力も思考力も鈍っている状態です。

 

そのときに焦って決断して、辞めてから後悔する…という事態にもなりかねません。

 

よっぽどのブラックな職場であればまた別ですが、まずは落ち着いて物事が見られるようになるまで、休みましょう。

 

 

②焦って就職しないこと

冷静になって考えて、「やはりこの職場は合っていない」「環境を変える必要がある」などと判断して、退職したとします。

 

そのときに気をつけたいことは、焦って就職しないことです。

 

症状が十分に回復しているなら良いのですが、まだ不安定なときに無理に仕事を始めると、負担になって続けられなくなってしまう可能性があるからです。

 

私が数年前にうつ病だったとき、回復を待たずに就職して、失敗した経験があります。

 

退職後しばらくは休んでいたのですが、まわりの友人たちはバリバリと働いていて、「私も早く元のように働けるようにならないと」と焦り、回復が不十分な状態で再就職してしまったのです。

 

結果、再就職後すぐに調子を崩してしまい、3か月も経たずに再び辞めることになりました。

 

しかも、同様のパターンを何度か繰り返しています。

 

1人暮らしだったこともあり、生活のために収入が必要ということもあったのですが、やはりもう少し休むべきだったと思います。

 

退職すると、就業状況によっては失業保険が出るので、それを活用したり、家族に頼ったりと生活を維持する方法はあります。

 

私のように焦って転職して、つらい思いをしないでほしいなと思います。

 

 

③自分への期待値を下げること

うつ病からの回復を考えたとき、「元のように働けること」を基準としがちではないかと思います。

 

しかし、うつ病で休んでいた心身を元の状態に戻すには、時間がかかります。

 

できないこともたくさん出てくるかもしれません。

 

でもそれは、情けないことではなく、回復の過程では当たり前のことだと思うのです。

 

うつ病から回復して再び仕事を始めるときは、自分への期待値を下げておくことをおすすめします。

 

期待値が高すぎると、できない自分にがっかりして、落ち込んでしまいます。

 

まずは、毎日通勤できただけでも100点満点。

 

そこから徐々に、できることを増やしていきましょう。

 

時間は少し必要ですが、慣れていけば、ちゃんと元のように働けるようになります。

 

 

うつ病の看護師転職、職場選び5つのポイント

私がうつ病になってから再就職するとき、職場選びをする上でいくつかの条件を設定しました。

 

・夜勤がないこと

・最寄駅から30分以内で行けること、乗り換えがないこと

・できるだけ仕事内容がルーティンワークに近いものであること

・やりたいことより、やれることを優先する

・金銭面は求めすぎない

 

これらは、その条件の一部です。

 

できるだけ負担を軽くして、働きやすい職場を選ぶことを考えました。

 

まずは、自分のやりたいことを考えるよりも、働き続けられる自信をつけたかったのです。

 

この条件を概ね満たす場所として、私は透析クリニックを選びました。

 

透析看護が楽なわけでは決してないですが、外来透析は、病棟と比べて毎日の業務が予測できるので、働くイメージを持ちやすかったのです。

 

準夜勤はあったものの、その日のうちに終わって帰宅できるのも良い条件でした。

 

結果、そのクリニックで数年働くことができ、今に至っています。

 

自分のできることは何かを考えること、どんな環境だったら働きやすいかを考えた上で就職したことが、良い結果につながったのではないかと思っています。

 

 

うつ病になっても、看護師のキャリアは終わりじゃない

うつ病になってすぐは、「人生終わった」と考えていたこともあります。

 

しかし、当然ながら人生は続きますし、諦めなければ看護師のキャリアも続けられます。

 

まずは心身を回復させることを優先させて、それから新たな道を考えてみてはいかがでしょうか。

 

【看護師とうつ病】休職・復職・転職・新人看護師の悩み【体験談まとめ】

 

Komatsu_Prof_2aa【執筆】

小松亜矢子 元看護師のフリーライター

1984年生まれ、自衛隊中央病院高等看護学院卒。福岡県出身、現在は神奈川県横須賀市在住。22歳でうつ病を発症し、寛解と再発を繰り返し今に至る。自分自身のうつ病がきっかけで夫もうつになり最終的に離婚。夫婦でうつになるということ、うつ病という病気の現実についてもっと知ってほしいと思い、ブログやウェブメディアを中心に情報発信中。

blog:http://www.ayk-i.com

 

 

小松亜矢子さんの連載一覧

【Part  1】看護師のうつ病割合は多い?4つのうつ病リスクを紹介

【Part  2】看護師でうつ病から復職する際に注意したい3つのこととは?

【Part  3】新人看護師は悩みにどう対処する?悩み解消のための3つの実践例

【Part  4】新人看護師がうつ病にならないために!3つのポイントをご紹介

【Part  5】看護師のうつ病は夜勤が原因?夜勤の健康リスクと対処法をご紹介

【Part  6】看護師がうつ病で休職…休職の手続きや休職中の過ごし方とは?

【Part  7】うつ病と看護師転職…3つのポイントと職場選びで大切なこととは?

 

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