突然の落涙、無断欠勤、休職…いい意味でテキトーになれるまで

【書いてくれた人】

年代:30歳

性別:女性

双極性障害Ⅱ型

『私。。休職だってよ。一か月』

 

突然涙が止まらなくなり、職場のトイレに駆け込んで泣いたのが、これを書いている今から約1か月前。

 

仕事を頑張りすぎ、パンクしたのが休職の始まりでした。

 

「会社は私をいらないと思ってる」

「使えない人間だと思われてるだろうな」

 

そんなネガティブな心を乗り越えて、復職への面談までこぎつけた、私の休職~復職のプロセスが、少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。

 

休職から復職・退職は焦らないで!

まず伝えたいのは、休職後にとる道は、復職でも退職でもどっちでもいいのです。

 

どっちが正しい。という事は絶対にありません。

 

「会社は私を辞めさせたいんだ!」

「早く復職しないと他の人にポストを取られちゃう」

 

そう思って、退職・復職を焦って決断するのは止めた方がいいと、まずはお伝えしたいです。

 

 

今の会社にいる必要度はどれくらい?

もし、以下が当てはまるなら、「転職猶予期間」=失業保険受給の道をとって、休職・退職・転職を考えてみるのもひとつです。

 

・会社の上の方がうつを全く理解してくれない 今後その可能性もない

・会社に解雇の意思がはっきりとある(本当は出来ないけど、本音ではね)

・1人も引き留めてくれる人がいない。

以下が当てはまるなら、しっかり休職して、今は苦しくても復職に向けて進んではどうでしょうか?

・1人でもうつを理解してくれる上司がいる

・会社は積極的に追い出す意思はない

・誰かが心配してメールや電話をくれた

退職後には、また次の就職が待っています。つまり転職と捉えましょう。

 

その間には失業保険を貰ってゆっくりする時間も有るので、次にどうするかは退職後にゆっくり考えればいいと言う事を忘れないで下さい。

 

 

大切なのは自分の今と未来

「退職は逃げじゃないか?」

「今の職場で続かない者が、どうして他の職場なら出来ると言えるのか?」

 

私も当時そう考えていました。でも、私は他人を変えられません。

 

社長に、うつを理解してくれる人間に変身してもらう事も、上司全員を優しい人に教育する事も出来ません。

 

自分に対して、ほんの少しでも退職を望む人間と一緒に仕事をする事は、どんなきつい仕事内容より働きにくい事なのです。

 

その後の就職や、金銭的な面で退職の道をとる事は勇気がいりますよね。

 

でも、これから貴方が生きてく為に、「自分ファースト」で道を決めてください。

 

 

休職の実態〜はじまりから終わり〜

私の休職は、突然の落涙→無断欠勤から始まりました。

 

3日後、自分から上司にメール。

 

5日後、病院を受診して、「うつ状態」の診断書を貰いました。

 

長年かかっている病院ではなく、職場復帰に力を入れている医師がいる所へ初診でかかりました。

 

その方が会社も診断書に対して納得するかもしれない(文句は言わせない!)し、私もずるずる続いている病気がよくなるかも。と思ったからです。

 

 

会社から1ヶ月の休職を提示

診断書をもって、いざ面談!!

 

私は早期に復職したい旨をひたすら伝えました。

 

「双極性障害ですが、いままでもそれでやってこれたので、すぐに戻れます!」

 

と、めちゃめちゃ焦った事を言っていました。

 

会社が否定的な事を言うと、「辞めさせたいんですか!解雇はできませんよ!!」と半ば脅しのような強気ワードを連発。

 

最後は若干の涙声という有様でした。

 

会社から、1か月の休職を提示されました。当然ですよね。

 

社会保険料は会社がもってくれるので、病院は3割負担で助かります。しかしお給料はありません。

 

【参考記事】

医療費の自己負担額を1割するヒント

>>自立支援医療制度とは?条件・メリット・デメリットを精神保健福祉士が解説

>>自立支援医療制度の申請方法・更新手続きとは?精神保健福祉士が解説

 

 

休職中の生活実態

休職中は、

【前半】昼夜逆転の生活

【中盤】復職にむけて現実味が帯び、あれこれと考えてしまう日々

【後半】退職なら退職だ!転職しよう!と前向きに考えられるようになる

休職中やった主な事は以下の通り。

・ひたすら寝る

・犬の散歩

・のんびりランチ

・資格取得(ITパスポート)

・在宅ワーク

・週1の通院後会社へ近況報告

ぶっちゃけ、休職後半は予定を入れすぎて回らない位でした。そのおかげで仕事をすっぱり忘れられました。

 

 

お金はあった方が良いよね

気になるお金ですが、私は8月21日~9月末まで休んでいる。と仮定します。

 

8月分は有給を使い、9月分について、傷病手当金を申請する予定でいます。

 

手当金は、会社、医師どちらにも記載して貰う必要があり、休職が終わった後に提出する事になります。

・8/21~9/30まで休む

・8/21~8/31=有給消化

・9/1~9/25(診断書が出た日迄)→傷病手当金申請

就労可能の診断書が25日に出て、会社へ提出しても、会社が復職を認めてくれない場合も考えられます。

 

すると、手当金も、失業保険も貰えない困った無給状況になる訳です。

 

【例】10/15迄復職を認めて貰えない場合、25日~10/15の間は手当金の申請は出来ないと思ってください。

 

*この辺りは弁護士さん・ソーシャルワーカーさん等に詳しくお聞きになるのが一番確実です。

 

【参考記事】

>>傷病手当金の申請期間・書き方・金額・申請先を精神保健福祉士が解説

>>【傷病手当金】退職後の申請・任意継続の手続きを精神保健福祉士が解説

 

この全くの無職期間を防ぐために私がしたのが、「会社に確約を貰う事」です。

 

復職の確約は貰えませんが、

 

「診断書をもって復職に関する面談をして頂き、問題なければ復職させて頂ける。という認識で間違いないでしょうか?退職をお望みですか?」

 

と、直球勝負で会社を追い込みました。

 

いい方法ではないかもしれませんが、不安な日々が続くより、すっぱり終わらせたかったので思い切って聞きました。

 

正直、ここで会社が争うなら、あくまで「復職を望む」姿勢を貫いた上で、退職勧奨による会社都合退職へ持って行くつもりでいました。

 

これを執筆している数日後に面談に臨みます。

 

私は心配してくれる同僚がいましたので、心から復職を希望しています。

 

 

経験から伝えたい5つのこと

・休職は突然 →でも復職を焦らない

・復職か?退職か? →冷静に考える

・休職期間中 →仕事はすっぱり忘れる

・退職は前向きに捉える

・お金は大事だよ →貰える物は貰おう

私は何度も退職、就職を繰り替えしていますが、退職の度にどん底へ落ちます。

 

でもいい事が悪いことか、そこから浮上(軽躁へ移行しただけかもしれませんが)する感覚は短くなってきています。

 

「もうしょうがない。次へ行こ!!」という切替が早くなったのです。

 

良くも悪くも、経験を重ねる事によって人間は変化していきます。

 

「落ち着いたら、なんとなく前へ進めばいいさ」位の、いい意味で「テキトー」になる事を皆様にオススメ致します。

 

大切なのは、「私」、「貴方」だという事を、いつも忘れないでいてくれたら嬉しいです。

 

臨床心理士より
休職と言われた時のインパクトの大きさが伝わってきました。具体的なお話で参考になる方も多いと思います。双極性障害の方は、頑張りすぎた反動でうつの波が来るパターンが多いです。おっしゃる通り、焦りは禁物です。「焦り」や「仕事を辞めたい」という考え自体が病気の症状な場合もありますので、休業前に決断はしないほうが良いでしょう。退職するか復職するかは元気になってから考えるようにおすすめしています。
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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年10月19日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。