うつでもできるメイクやお肌のお手入れのコツ!臨床化粧療法士®が解説

2018.11.14公開 2019.05.16更新

メンタルが不調の時、サインとして表れやすいのが身だしなみの乱れです。

 

「寝癖を直すのが億劫になってしまう」

「お化粧やひげをそることが大変に感じてしまう」

「お風呂に入ったり歯を磨いたりすることもしんどくなる」

 

清潔さや美しさは、体調に直結するものではありません。

 

しかし、清潔な状態の気持ちよさや、きれいな見た目で過ごせることの自信は誰もが知っているはずです。

 

うつのときこそ、ちょっとしたお手入れをして気分をリフレッシュさせませんか?

 

なぜ身だしなみがどうでもよくなるのか?

うつのとき、服装や髪形、人にどう見られているかなど「どうでもよくなって」しまったことはありませんか?

 

体はだるいし、外に出るだけでも精一杯だから、身だしなみにまで手が回らない…というのは想像に難くないことです。

 

準備をしようとあれこれしているうちに、時間が経ってしまい、結局外に出られなかったというのもよく聞くエピソードです。

 

うつのときに身だしなみに手が回らなくなる理由は以下の3つです。

情報の処理能力が落ちるので、身だしなみを整える手順がわからなくなってしまう
自己肯定感が低くなるので「どうせ誰も自分なんて見ていない」と、やる気がわかなくなる
すぐ疲れてしまい、やろうと思ってもできないままになってしまう

これらの理由を踏まえて、ポイントを抑えたやり方をご提案します。

 

 

工程を少なく!うつでもやりやすいお肌のお手入れ

お肌のお手入れは、①洗顔②保湿の2種類が大切です。

 

スペシャルケアはたくさんありますが、きちんと洗顔と保湿をしていれば、健やかなお肌を保てます。

 

①洗顔のしかた

洗顔で大切なのは、2つです。

皮脂汚れやメイクの残りなどの油性汚れを落とす
古い角質やほこりなど普通の汚れを落とす

うつのときは、いくつも手順を踏んだり、気を配ったりすることがとても難しいです。

 

「ダブル洗顔不要」タイプのクレンジングで、油性汚れとほこりや角質などを洗い流すようにするといいと思います。

 

ポイントは肌をこすりすぎないこと、手で触ってみて「熱くも冷たくもない」温度のお湯で洗い流すことです。

 

肌をこすってしまうと、鼻の周りや頬が傷ついてしまい赤くなってしまいます。

 

洗顔をする気力がわかないときは、コットンに化粧水を含ませて優しくふきとるだけでも、ずいぶんさっぱりします。

 

肌荒れも防げますよ。

 

②保湿のしかた

化粧水と乳液で、シンプルに保湿をしていきます。

 

化粧水や乳液をつけるときにパチパチと叩くようにパッティングしないことが大切です。

 

手のひらで、肌を抑えるように刺激をなるべく少なくしましょう。

 

オールインワンゲルなど、簡単に使えるアイテムを使うことも方法のひとつです。

 

 

手順が少なくてもきれいに見えるメイク

丁寧にメイクをしようとすればするほど、時間がかかって手順も増えていきます。

 

余裕のある時は、ぜひフルメイクを楽しんで頂ければと思うのですが、ポイントメイクで印象が変わる部分があるのでお伝えします。

 

①ファンデーションもしくはUV乳液

ファンデーションを塗る理由は、肌をきれいに見せるため、そして紫外線から肌を守るためです。

 

肌のトラブルは、「乾燥」と「紫外線」による影響がとても大きいです。

 

お手入れを通して、せっかくきれいな肌が手に入っても、紫外線をダイレクトに浴びてしまうと肌荒れを起こしやすくなります。

 

ササっとファンデーションを塗る、UV効果のある乳液をつけるだけで紫外線ダメージが減り、きれいな素肌を保てます。

 

素肌がきれいであれば、ファンデーションを重ねなくても大丈夫です。

 

②眉メイク

眉は顔の印象を決めるパーツです。

 

他の部分に手が回らなくても、眉を整えると顔立ちが整って見えますよ。

 

大切なのは毛の流れを整えることです。

 

眉頭から眉尻に向かって、アイブロウブラシで整えるか指でなでてきれいな流れを作りましょう。

 

眉を描くことができると、理想的です。

 

ペンシルやパウダーを使って、眉尻を描き足し、中央と眉頭も足りない部分を足していきます。

 

ファンデーションや眉メイクの手順が負担にならなくなれば、

 

「今日は口紅も塗ってみよう」

「アイメイクもしてみようかな」

 

と、だんだんメイクできるパーツが増えていきます。

 

メイクできれいになること、フルメイクの手順を楽にできるようになる達成感で気持ちも上向きになれると思います。

 

 

さいごに

お肌のお手入れは、とてもシンプルです。

 

簡単な手順ですが、顔を洗うこともままならなない日が誰にでもあると思います。

 

そんなときは、なるべく清潔さを保てるように手順を簡略化させていいと思います。

 

メイクはやりたいと思うものが多ければ多いほど、自分に合った方法を選ぶ必要があるので、直接ご相談いただける機会にお話しできればと思います。

 

【定期開催イベント】

メイクアップカフェ

2カ月に1回、コーヒーや紅茶を飲みながら、メイクを楽しむイベントです。

 

「障害が理由でメイクの手順がわからない」

「体は男性だけど、メイクを楽しみたい」

「傷跡やあざをカバーしたい」

 

という皆様のご相談に乗ります。

【次回開催日】12月1日(土)14:00~18:00

【開催場所】目黒区目黒1-5-18 中銀目黒タワービル503

【参加費】500円

※入退場自由

TwitterとFacebookでお知らせしています。

【Twitter】@GFC4C

【Facebook】臨床化粧療法士菊池恵未

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菊池恵未

精神保健福祉士

精神保健福祉士として、都内NPOにて精神障害者の支援を行う。就労支援担当として面接同行や就職後の業務メニュー作成などをしてきた。障害年金や生活保護受給の相談にものっている。JCTA日本臨床化粧療法士協会認定のもと臨床化粧療法士®として隔月でメイクアッププログラムを実施中。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2018年11月14日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。