生活保護とは?条件・金額・申請方法・事例を専門家が解説

2017.08.13公開
 
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生活保護とは?

精神疾患などを持っているために働くことができない、または家族のサポートなども受けることが困難なため、経済的に最低限の生活も送ることができず、苦しい状況に立たされている方々もいます。

 

金銭が人生のすべてではないですが、やはり衣食住が守られない生活は思った以上に大変なものです。

 

そのような方のために、国は最低限度の生活を保障する生活保護制度を制定しています。

 

今回は、生活保護について、詳しくご紹介します。

 

 

生活保護の条件

生活保護を受けることができるのは、以下のような状況にある方を言います。

 

・精神障害や身体障害、知的障害などを持っており、働くことが困難な方

・病気などが原因で、一定の期間、あるいは職に就く見通しが立たない方

・家庭環境などが原因で、上記のような条件があるにもかかわらず家族から支援を受けることができない方

・さまざまな理由で、最低限度の生活さえも維持することが難しい方

 

 

生活保護を受けるには?

生活保護は国民の税金で、生活困窮者の経済的支援を行うという制度です。

 

世帯単位で支給され、種類は生活扶助、医療扶助、住宅扶助、葬祭扶助、教育扶助、介護扶助、生業扶助、出産扶助の8種類があります。

 

申請に通ると、月に1度、その人個人に決められた給付額が入金されます。また、数ヶ月に1回程度は、市役所の担当職員(ケースワーカーなど)が自宅を訪れ、生活上の相談などを行います。

 

なお、生活保護には在宅給付と施設給付の2つがあります。

 

在宅給付とは、自宅で生活している生活保護者に支給されるもので、施設給付とは、病院や施設などに入院・入所している生活保護者に支給されるものです。

 

この2つは、支給額が異なってきますので、注意が必要です。

 

 

生活保護の金額

生活保護は、受給者の年齢や性別、居住地などで受給額が異なります。

 

また、障害年金をもらっている場合や障害者福祉手帳を持参している場合などによっても、金額が違ってきます。

 

一例として、統合失調症を抱える1人暮らしの50代女性で、1級地居住の場合、月に約13万円というケースがあります。

 

 

生活保護の申請方法

生活保護を申請したい場合、主治医がいる場合は、まずそこから相談してみましょう。

 

主治医がいない場合は、市役所の生活支援課などに直接相談をすることも可能です。生活保護の申請は、最寄りの市役所で受け付けています。

 

申請の際の書類は、以下のとおりです。

 

・生活保護申請書

・印鑑

・預金通帳

・収入等証明書

・主治医の診断書など

 

(個人の状況によって、揃える書類が異なることがあります)

 

また、申請者に家族がいる場合は、事前に彼らがサポートを行えるかどうかの調査が入ります。さらに、申請者に対しても訪問調査が行われます。

 

さまざまな理由で、家族のサポートが望めないということが把握でき、申請者に財産等がないという判断が下りれば、約2週間程度で生活保護を受けることができるかの可否の連絡が届きます。

 

 

生活保護の事例

Aさん 50代男性 うつ病

経営していた飲食店が倒産したため、妻と離婚になったAさん。心機一転を試みて、住み慣れた郊外から離れ、都心の飲食店で働きはじめました。

 

一生懸命仕事をしていましたが、自宅アパートに帰ると自分のふがいなさや虚しさが込み上げ、しだいにふさぎ込むようになりました。

 

そんなある日、仕事から帰宅したAさんは大きな孤独感が生じ、「生きていたってしかたがない」と内科でもらって飲んでいなかった睡眠薬を、衝動的に大量服薬してしまいました。

 

その後、気が付いたらAさんは病院のベッドの上で横になっていました。医療スタッフに話を聞くと、服薬後に無意識に自分で119番通報をしたということでした。

 

働くことができなくなったAさんは職場を退職し、しばらく入院治療を行いました。

 

しだいに、内科的には回復してきましたが、うつ病の可能性があり、精神科での専門的治療を受けた方が良いと判断した担当医が精神科病院を紹介し、Aさんは転院して入院治療を行うことになりました。

 

なかなか精神的な不安感や憂鬱感が取れないAさんは、精神科病院での治療を受けることで、安心した面はありましたが、働いてはいたものの、その大半は家賃や生活費に費やされ、ほとんど貯金はない状態で、頼ることのできる家族もいない状態でした。

 

Aさんは主治医にそのことを相談すると、主治医は他の医療スタッフとも話し合いあい、生活保護を申請してみてはどうかと提案しました。

 

医療スタッフの協力のもと、最寄りの市役所に必要書類を提出し、市役所職員の訪問調査などを経て、約2週間後に生活保護の支給が決定しました。

 

うつ病の治療は、時間がかかることから、医療費や生活費などを心配していたAさんでしたが、生活保護に支えられることで、ゆっくりと治療に専念し、回復を目指しています。

 

 

生活保護の注意事項

生活保護の申請が通るかどうかの判断は、申し込んだ市役所によって異なることがあります。

 

もし、最寄りの市役所に申し込み、却下された場合は、別の市役所に再申請してみる方法もあります。

 

また、生活保護に力を入れている市役所もありますので、もし不承認になった場合には違う方法を考えてみる必要があるでしょう。

 

 

Misudu Kukita【執筆者】

久木田みすづ 精神保健福祉士 社会福祉士

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