不眠の原因・改善法って?不眠が続くとどうなる?臨床心理士が解説
不眠が続くとどうなる?
不眠は身体にも心にも悪影響があります。
糖尿病や高血圧、肥満など、生活習慣病のリスクが2から3倍になったり、身体面への影響があります。
5時間未満の睡眠を続けた場合はうつ病のリスクは2倍になるなど、精神面への影響もあります。
不眠でネガティブに?
また、人は不眠状態では、人の表情認知が変化し、同じ顔の人をみた場合でも、自分に対してネガティブな感情を持っていると認知しやすくなるという研究結果があります。
例えば、上司がしかめっ面をしていた場合、通常だと「体調悪いのかな?」と考えるものを、不眠状態だと「自分が何かして怒らせたかな?」と、考えやすくなります。
不眠で作業効率が…
さらに、不眠状態は作業効率も悪くします。作業効率とは、どのくらい作業が効率よく捗るかというものです。
朝起きてから、単純作業を開始した場合、15時間程度から作業効率は急速に下降します。
6時に起きている方の場合は、21時過ぎたら、お酒を飲みながら作業しているレベルの作業効率まで下がりますので、不眠状態は仕事や勉強のパフォーマンスにも影響があります。
寝ないで作業ではなく、十分な睡眠を取ることが必要です。
不眠の改善法は?
不眠が続くと心にも身体にも、さらに他のものにも様々な影響があります。
一時的な不眠は誰しもあるのもなので、長引かせないようにするのが大切です。
刺激物を避ける
不眠を改善するひとつめのポイントは、先ほどお伝えしたカフェインやアルコールなどの刺激物を避けることです。
珈琲や紅茶だけでなく、緑茶やココアにも含まれている場合があります。
夕方以降はノンカフェインの飲み物をおすすめします。
逆に、カフェインは昼間飲むのは眠気覚ましになるので、時間に気をつけて有効に摂取しましょう。
睡眠日誌
生活リズムが原因で不眠となっている場合は、睡眠日誌が有効です。
何時に寝て、何時に起きたのか、また、ぐっすり寝れたか、怠さが残ったかなど、生活リズムや睡眠の質を日記形式で記していきます。
余裕がある方は、その日の気分や大きなイベントなども記載すると良いと思います。
日誌にすることで、生活リズムを意識しますし、不眠や睡眠不足と、気分の関係など、自分の不眠の法則が見えてくる場合も多く、解決策を図るのにとても有効です。
寝る前のリラックスタイム
寝る前の儀式としてストレッチや軽いヨガ、アロマなど、リラックスするような時間を取り入れます。
また、最近は寝つきを良くする音楽CDやアプリ、YouTube動画などいろいろなツールがあります。
リラックスをして、副交感神経を優位にすることで、眠りに入りやすくする効果があります。
どんなものでリラックスするかは個人差があります。自分に合った方法がベストですので、いろいろと試してみてください。
さいごに
不眠の改善法をいくつかご紹介したので、自分の睡眠が気になる方は試してみてください。
もしこれらの改善法を実施してみても、
・全然寝付けない
・夜中に何度も目が覚めてしまう
・明け方目が覚めてそのまま眠れない
など、不眠の症状が週に何日も続くようでしたら、自分の対処だけでは難しい状況かもしれません。
市販の薬より、医療機関の薬の方が効果は高いです。
現在は睡眠専門の医療機関もありますので、相談してみることをおすすめします。
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年11月23日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。