好きという感情がわからない原因は病気?3つの例で臨床心理士が解説
「好き」がわからなくなる3つの例とは?
ここでは、「好きとはどんな気持ちかわからない」女性の例を、年代別で見ていきます。
中学生・女子
周りの友達が「○○くんが好き」と会話が行きかうなか、好きという気持ちがわからず、友達との話についていけない。
「好きになる」とはどんな気持ちなのか。
思春期真っ只中で、初めて恋をすることが多いのもこの時期であるといわれています。
ですが、中学生・高校生は、急激な体の成熟に伴い、気持ちも様々な変化があります。
男性、女性など異性をはっきりと意識し始めるのもこの時期です。
ただ、心も体も成長のスピードは人それぞれであるため、「好き」な気持ちがはっきりわかっている人と、わからない人がいるのかもしれません。
好きという感情がわからないことは悪いことでは全くありません。
「好きとはどんな気持ちなのだろうか」と考えること自体、成長のステップです。
答えを急いで見つけようとせず、
「自分は『好き』を探し中なんだ」
と自信を持って悩んでみてくださいね。
恋愛を題材にした本や漫画を読んでみるのもよいかもしれません。
20代・女性
大学生、社会人になり、様々な人と恋愛をしてきて多くの経験をした。
失敗も多く、長続きもしないことばかりで、自分がどんな人が好きなのか、どんな人があっているのか、好きとはなんなのかわからなくなった。
青年期と呼ばれる10代後半から20代にかけての時期は、心の成長が大きくなされる時期です。
特に「自分らしさ」を追い求めるため、冒険的な恋愛に没頭することも…。
一方で、振られたりうまくいかない経験をするととても落ちこんでしまったり、自分の「好き」という気持ちへ自信がなくなってしまったりすることもあるかもしれません。
周囲からの影響も受けやすく、シンプルに考えられなくなるのも、この時期の特徴です。
そんなときは、少し恋愛から離れ、趣味や好きなことにエネルギーを注いでみるのもよいでしょう。
ほかのことに目を向けることで客観的になり、シンプルに「好き」について考えることができるようになるかもしれません。
既婚
出産、子育てなど様々な変化がある中で、夫に対して昔のような気持ちが感じなくなった。
付き合った当初は、見た目はもちろん優しいところなど好きなところがたくさんあったが、今は子どもに「どこが好きなの?」と聞かれて答えられなかった。
一緒にいて安心感はあるものの、好きという気持ちはどんなものなのかわからなくなってしまった。
「ドキドキしなくなったらから好きじゃなくなったのかも」と思われるときもあるかもしれませんが、もしかしたら、「恋」から「愛」へ変わろうとしているのかもしれません。
「愛」の特徴として、「相手の幸せや喜ぶ姿=自分の喜び」「相手との将来をイメージできる」などがあります。
「相手の幸せを望んでいるか」
「相手の喜んでいる姿をみるとうれしくなるか」
「相手との10年後、20年後について想像することはできるか」
この3つのポイントをゆっくりと考え、一度相手への気持ちを整理してみるのもよいかもしれません。
さいごに
好きという気持ちは、私たちの生活にとって身近な感情ですが、その人その人で違っています。
そして、「好きがわからない」というのもまたひとつの感情であるのかもしれないなと感じます。
そんな揺れ動く気持ちも大切に、自分らしく日々を過ごしていけるとよいのかもしれません。
また、もし一人で向き合うことが難しいときは、医療機関やカウンセリングなどの相談機関を利用してみるのもよいかもしれません。
【関連記事】
>>「好き」とは?男女の違い・好きの3つの効用を心理学視点で臨床心理士が解説
>>好きと言えない3つの心理・好きと言ってもらうコツは?臨床心理士が解説
【参考資料】
- 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
- 本記事は2018年12月7日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。