笑顔がもたらす7つの効果とは?精神保健福祉士・臨床化粧療法士®が解説
笑顔がもたらす7つの効果
①免疫力のアップ
「笑顔でいることと免疫力に関係なんてあるのだろうか?」と疑問に感じる方はたくさんいらっしゃると思います。
体の中で免疫機能をつかさどっているナチュラルキラー細胞(NK細胞)は笑うことによって、活性化するという実験結果が出ています。
大阪国際がんセンターの発表では、落語や漫才を聴いた人はそうでない人に比べて、NK細胞が1.3倍にもなるそうです。
②ストレス解消につながる
心を安定させる神経伝達物質のセロトニンや幸福を感じるエンドルフィンは、笑うことによって分泌が促されます。
笑顔でいることは相手にポジティブなメッセージを伝えるだけでなく、自分自身のストレスを軽減させる効果があるようです。
③筋力アップ
笑っているときは、顔の筋肉が動くだけでなく肺や腹筋を使います。
呼吸が活発になって、酸素の消費量も上がるため、軽い運動をしている状態になります。
自然に筋肉が使われるので、無表情でいるよりも筋力アップを期待できるでしょう。
④記憶力や判断力が活性化する
笑うことには脳機能を高める作用があります。
笑うことで血流がよくなり、自然と脳が働きやすくなるためです。
特に、記憶を司る海馬や判断力に関係する側頭葉のはたらきがよくなるといわれています。
感情が平坦な時よりも、笑っているときのほうが印象に残りやすいとも思います。
⑤集団のストレスが低下する
人につられて笑ってしまったことはありませんか?
くしゃみやあくびと同じように、笑顔は集団の中で伝染します。
笑顔でいることを心がけていると、集団の中での緊張感が和らぎ、ストレスを軽減させる効果があります。
⑥ダイエット効果
筋力アップの項目で、笑うことは軽い運動をしている状態に近づくとお伝えしましたね。
必然的に代謝が上がるので、カロリー消費を促します。
10分間笑い続けることは、30~40kcalの消費につながります。
ウォーキングによって消費されるカロリーは10分間で27kcal程度のため、ウォーキングと同程度の効果を期待できるでしょう。
⑦アレルギーの改善
体内の免疫細胞が過度に働くことによって引き起こされるアレルギー。
笑うことは、抗体である「IgE」を減少させる効果があります。
アトピー性皮膚炎の患者に、コメディ映画を見せて、そうでない患者と比較する実験では、映画を見た患者群のほうがかゆみが減少する結果を出しています。
笑顔でいることで、ストレスが全くなくなったり、服薬が全く必要なくなったりするということはありません。
しかし、体調面でも人間関係においても、プラスのはたらきをすることは間違いなさそうです。
心の底から笑わなくとも、笑顔をつくることで同様の効果を期待できるそうです。
まずは試したい「口角あげ」
自分が不機嫌でないことや、相手への好意を示すために、
「口角をあげてみる」
ことをおすすめします。
微笑むことを意識して、表情につなげられればよいですが、どうしても慣れないときにはお化粧に頼ってもいいかと思います。
口紅を使って、リップラインを上向きに描いたり、コンシーラーで口角の下がった部分をカバーしたりしてみましょう。
さいごに
笑顔がもたらす効果は、なんとなく直接的ではないように感じるものも多いかと思います。
しかし、人から笑顔を向けられたときの自分自身の気持ちの動きを振り返ってみましょう。
相手に嫌な印象を抱いた方は少ないと思います。
リラックスしていると自然と笑みがこぼれることもありますが、緊張しているときに笑顔を心がけるとそれに気持ちがつられることもあります。
「とりあえず、笑っておこう」
という気持ちも大切かもしれませんね。
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- 本記事は2019年2月6日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。