コミュニケーションの苦手意識を克服!手軽にできるアサーティブな行動とは?

2016.07.30公開 2019.05.16更新

「アサーティブな考え」とは…

・話し合わなければ、お互いの考えていることは分からない。

・話し合いでは、相手の話をきくこと、自分の意見をいうことの両方が大切だ。

・聞き入れられないこともあるかもしれないけれど、言ってみないと分からない。

・(たとえ、年下・部下でも)、話しあいの結果、お互いが納得することが大事だ。

・自分の受け止め方と相手の受け止め方は違うし、考え方も違う。

・お互いの意見は違っても、話し合うことで納得できる答えに達する。

・相手が私に賛成してくれないけれど、私は△△したいから、話しあってみよう。

・迷惑かどうかは、相手が決めること。とりあえず、話しあってみよう。

といったものが考えられます。

 

 

アサーティブな行動とは?

・落ち着いて話す。相手からの質問を受ける。

・「あなたが○○をしたい理由はなに?」

・「私は、……と思う。」、「私は、……と感じた。」(アイ・メッセージ)

・「あなたは、○○だと思ったんだね。私は、××だと思ったよ。」

・「○○を、××にして欲しいな。」

などが考えられるでしょう。

 

これで少しイメージがついたかもしれませんが、アサーティブ・コミュニケーションとは、単に主張するのではなく、お互いが対等になり、意見を交換して、二人の妥協点を考えるコミュニケーションと言えます。

 

アサーティブには色々な考え方がありますが、アサーティブになるために必要なことは以下の4つだと考えています。

 

 

アサーションに必要なこと

1.自分の気持ちに気づくこと

自分の気持ちに気付かないと、感情的に相手を非難してしまったり、相手の意見や主張に振り回されてしまうことがあります。

 

自分の中から出てくる気持ちをつかまえることは難しいことです。

 

自分の気持ちに気付くヒントとして、「こうするべき」「これは絶対に良い」「これは正しい意見だ」と判断せずに、自分が感じたように感じてみてください。

 

また、自分の気持ちに気づくことと、その後、どう行動するかは別のことです。

 

あなたは、自分の気持ちを伝えることも、自分の気持ちを伝えないでおくこともできます。

 

 

2.自分の気持ち、考え、意見を素直に表現すること

自分の気持ち、考え、意見、を素直に表現してください。

 

素直に自分の気持ち、考え、意見を表現しなければ、相手は、何をどうしたらいいのか分からなくなり、いらだったりすることもあります。

 

自分の気持ちを伝えることで、相手を傷つけてしまいそうなときは、「私は…」で始まるアイ・メッセージを使ってみましょう。

 

アイ・メッセージとは、「私はこう思う」「私はこう感じる」「私はこう感じる」「私はこのようにしてほしい」「私はこのようにしたい」のような言い方です。

 

 

3.相手の気持ち、考え、意見に耳を傾けること

自分と同じように、相手の気持ち、考え、意見を大切にしてください。

 

相手を大切にするには、相手の気持ち、考え、意見に関心を持つこと、それを肯定することが大切です。

 

相手の気持ちや考えに耳を傾ける一つの方法は、質問することです。

 

「どう思うの?」「どう感じたの?」そんな言葉を少し挟むだけでも、相手は大事にされたと感じます。

 

言葉の受け取り方は人によって違います。コミュニケーションにおいて誤解やズレは、当たり前に起こっています。

 

自分のことが上手く伝わらないことも、相手のことをよく理解できないことも起こります。

 

コミュニケーションは、この誤解やズレを修正する作業が必要になります。

 

 

4.自分の行動に責任を持とうとすること

あなたは、どのような状況にあろうとも、自分の行動を自分で選択する権利を持っています。

 

「行きたくなかったのに、断れなかった。」などの後悔は、自分の行動を選択する権利を使っておらず、自分の選択する行動に責任を取っていない状態といえます。

 

また、責任を取らなければならないと考えると、失敗するのが怖いという心理が働く場合があります。

 

しかし、人は誰でも失敗する権利を持っていますし、完璧である必要もありません。

 

責任は取れる範囲でとれば良いのです。大切なことは、何度も挑戦してみることです。

 

ただし、人間のコミュニケーション場面では、批判されたり、喧嘩するなど、そもそもの出発点がアサーティブになりづらい場面が色々とあるのも現実です。

 

そのようなときに、アサーティブならば、どのように対処するか、という点も大事になってきます。

 

次回以降で、その辺りにも触れたいと思います。

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矢野宏之

臨床心理士

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2016年7月30日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。