生きるのが辛くて孤独…前向きになる3つの問いは?精神保健福祉士が解説

2019.04.14公開 2020.05.27更新

前を向くために、自分への3つの問い

では、実際に孤独に打ちのめされそうなとき、考えを立て直すにはどうしたらよいでしょうか?

 

自分自身に問いかけてみましょう。

 

①体や心の疲れがたまっていないか?

生活にストレスを感じず、体も心も満たされている人は生きることに楽しみを見出していると思います。

 

生きるのが辛いと感じているとき、日々の生活にストレスのもとはありませんか?

 

残業が続いていたり眠れていなかったり、休息を必要としている辛さなのかもしれません。

 

疲れがたまっていたら、しっかり休息をとりましょう。

 

②自分で自分を苦しめていないか?

孤独を感じたのにはきっかけがあるはずです。

 

例えば、

「周囲はみんな恋人がいるのに自分にはいない」

「もっと友だちがいれば幸せに違いない」

など、周囲と自分を比べたり、固定概念に縛られたりしている部分はないでしょうか。

 

大切なのは、自分らしいやり方で人生を生き抜いていくことです。

 

「こうあるべき」というモデルを持つことは、悪いことではありませんが、そうでなければいけないわけではありません。

 

他のモデルを見つけたり、本などでヒントを得たりするとよいと思います。

 

③いま必要なのは何か?誰か?

孤独なときに想像する「友人」や「恋人」は万能な存在です。

 

辛い自分を慰め、癒し、解決の方法を示してくれる…

 

そんな理想の人物に「友人がいればなあ」「恋人がいればなあ」と思いを馳せてしまうのです。

 

しかし、世の中にそんな万能な人物はいません。

 

求めていることは、

「愚痴を聞いてくれる誰か」

「仕事に煮詰まったときに助言してくれる誰か」

など、ほんのちょっとした辛さを一緒に背負ってくれる人です。

 

上司に面談の時間を取ってもらったりミーティングを開いたり、業務中に解決方法が見つかるかもしれません。

 

案外、人ではなく、ペットなどの動物に癒されることもあります。

 

障害があったり人との交流方法が全く思い当たらなかったりする方は、ぜひ公共のサロンやフリースペースに出かけてみてください。

 

地域の掲示板や区報にお知らせが出ているのでチェックしてみましょう。

 

 

人生は孤独で辛いもの

前向きになれる考え方をご紹介してきましたが、辛さが完全に消えることはないかと思います。

 

家族や友人、パートナーがいても、体や心は自分のものです。人は基本的に孤独なのです。

 

人を求める気持ちも、それがかなわなくて辛い気持ちも、誰もが経験しています。

 

勇気をもって、周りの人と気持ちを共有してみてください。

 

 

さいごに

人生は誰かとつながることが必須ではありません。

 

孤独感や寂しさを自分なりに消化していくことは、生きていくうえで必要なスキルです。

 

自分自身でネガティブな思考から抜け出す方法を見つけられると、ひとりでの行動範囲が広がりますよ。

 

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菊池恵未

精神保健福祉士

精神保健福祉士として、都内NPOにて精神障害者の支援を行う。就労支援担当として面接同行や就職後の業務メニュー作成などをしてきた。障害年金や生活保護受給の相談にものっている。JCTA日本臨床化粧療法士協会認定のもと臨床化粧療法士®として隔月でメイクアッププログラムを実施中。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年4月14日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。