【いじめ問題】親の介入が難しい理由と子供との接し方を臨床心理士が解説
「ウチの子、最近なんだか元気がないな…」
「もしかして、いじめられてるのかも…」
と思ったとき、親としてどう介入・対応すればいいのでしょうか。
程度の差はありますが、いじめの被害にあっているという現実は、子供の尊厳を奪うだけでなく、親としても悲しみや怒りを感じ、「何とかしてあげたい」と思うものです。
どこの学校でもいじめの対策に目を光らせている昨今。
しかし、いじめ問題は根深く、排除しようとすればするほど、闇に潜み、狡猾なものへと変化しているように見えます。
今回は、子供たちを取り巻くいじめ問題がなかなか無くならない中で、親として知っておくべき介入・対応のポイントをまとめました。
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いじめで親の介入の難しい3つの理由
まず、大人に知っていてほしいのは、
子供たちがいじめ被害を大人に訴えることは「とても難しい」
ということです。
自分の親にも、自分がいじめられていると伝えることはとても難しいのです。
いじめ被害者の親が、問題が深刻になるまで「いじめにあっているなんてまったく気がつかなかった」というケースは少なくありません。
それは、
「自分が悪いから」
という自分を責めやすい子供特有の心理と、人に言うことで
「もっといじめられるかもしれない」
という、いじめ特有の恐怖心が働くからです。
しかも、学校という閉鎖的な空間で起こっていることは、巧妙に隠され、親からは見ることもできず、様子をうかがい知ることも難しいのが現状です。
そのうえ、
「親や先生に迷惑をかけたくない」
「自分でなんとかしなきゃ」
「誰にも頼れない」
「誰も助けてくれない」
と強い孤独感が加わると、どんなに苦しくても、いじめ被害を自分から告発することはほぼ不可能です。
幼かった頃の感覚のまま、
「何かあったら言ってくれるだろう」
「何かあったら気づくだろう」
とのんきに構えていると、介入が遅くなってしまうかもしれません。
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- 本記事は2019年4月29日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。