【いじめ問題】親の介入が難しい理由と子供との接し方を臨床心理士が解説

2019.04.29公開 2019.05.16更新

「ウチの子、最近なんだか元気がないな…」

「もしかして、いじめられてるのかも…」

 

と思ったとき、親としてどう介入・対応すればいいのでしょうか。

 

程度の差はありますが、いじめの被害にあっているという現実は、子供の尊厳を奪うだけでなく、親としても悲しみや怒りを感じ、「何とかしてあげたい」と思うものです。

 

どこの学校でもいじめの対策に目を光らせている昨今。

 

しかし、いじめ問題は根深く、排除しようとすればするほど、闇に潜み、狡猾なものへと変化しているように見えます。

 

今回は、子供たちを取り巻くいじめ問題がなかなか無くならない中で、親として知っておくべき介入・対応のポイントをまとめました。

 

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いじめで親の介入の難しい3つの理由

まず、大人に知っていてほしいのは、

子供たちがいじめ被害を大人に訴えることは「とても難しい」

ということです。

 

自分の親にも、自分がいじめられていると伝えることはとても難しいのです。

 

いじめ被害者の親が、問題が深刻になるまで「いじめにあっているなんてまったく気がつかなかった」というケースは少なくありません。

 

それは、

「自分が悪いから」

という自分を責めやすい子供特有の心理と、人に言うことで

「もっといじめられるかもしれない」

という、いじめ特有の恐怖心が働くからです。

 

しかも、学校という閉鎖的な空間で起こっていることは、巧妙に隠され、親からは見ることもできず、様子をうかがい知ることも難しいのが現状です。

 

そのうえ、

「親や先生に迷惑をかけたくない」

「自分でなんとかしなきゃ」

「誰にも頼れない」

「誰も助けてくれない」

強い孤独感が加わると、どんなに苦しくても、いじめ被害を自分から告発することはほぼ不可能です。

 

幼かった頃の感覚のまま、

 

「何かあったら言ってくれるだろう」

「何かあったら気づくだろう」

 

とのんきに構えていると、介入が遅くなってしまうかもしれません。

 

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【監修】佐藤文昭

臨床心理士

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  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2019年4月29日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。