不登校の親ができること9選を臨床心理士が解説【怒るは逆効果】
お子さんが「学校へ行きたくない」と言い出したとき、「具合が悪いわけでもないのに、休むことは駄目だ」と言い諭すことが本当に良いのでしょうか。
休みが続けば、教室に戻りにくくなるのでにないか…
お友達の輪から外れてしまうのではないか…
成績や内申点が下がり、進学に影響が出るのでは…
こういった葛藤は、不登校傾向にあるお子さんをお持ちの親御さんが、日々頭を悩ませているひとつのテーマでもあります。
そこで今回は、登校しぶりや不登校初期、不登校が長続きしているケースから親としてできることについてご紹介いたします。
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登校しぶり…親ができる3つのこと
お子さんが「学校へ行きたくない」と言ったとき、はじめに必ず確認していただきたいことがあります。
1.学校へ行きたくない理由を聞く
それまでに聞いていた話(特に人間関係)などなら、学校へ行きたくない理由としておおよその検討がつくかもしれません。
けれど、お子さんを取り巻く学校での状況はその時々によって変わり続けます。
「きっとあのことが原因だろう」と早合点せずに、改めて「なぜ行きたくないのか」を優しく尋ねてみてください。
決して叱らずに、受容的にお子さんの話に耳を傾けてみましょう。
2.身体にストレス反応が出ていないか確認
学校での生活が辛く、長く耐えていればいるほどストレスが身体に現れてきます。
代表的な症状として挙げられるのは、
・腹痛
・下痢
・頭痛
・不眠
です。
前日の夜は元気にしていたのに、朝になって登校時間が近づいてくるとトイレにこもってしまう…
ということもよくあります。
これ以上無理は出来ないというほど、すでに心も身体も限界に近い状態にある場合もあります。
身体症状が強く出ている場合は、休ませることが先決です。
無理に登校させることは決して望ましくありません。
3.学習面で困り感がないか確かめる
授業の内容についていけなかったり、宿題を溜め込んでしまったりしていませんか?
学習面での困り感というのは、本人の持っている問題を処理する力(得意・不得意など)の具合によって生じてきます。
たとえば、耳から入ってくる情報を頭の中に保持して置くことが難しいお子さんがいたとします。
その場合、あまり板書をしない先生の授業では、内容の理解がしづらく、苦痛になってしまうのです。
お子さん自身が、自分の不得意さを得意な分野でカバー出来ていればまだ良いのかもしれません。
しかし、こういった学習面でのやりにくさは、テストの結果などからは周囲はなかなか気づきにくいため、注意してみていくことが必要です。
まずは、
・授業の内容についていけているか
・提出期限を守れずにいる課題がないか
などをお子さんに確認してみることからはじめましょう。
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- 本記事は2019年6月14日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。