ストレスコーピングとは?臨床心理士が具体例を挙げて解説

2016.10.30公開
 
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ストレスを感じること増えても、どう対処して良いか分からない…なんてことありませんか?

 

そこで今回は、ストレスに対処するスキルである、コーピングについて、臨床心理士に解説してもらいました。

 

 

コントロールが難しい「思考」

まず、ストレス状態を大きく左右する、思考(考え)についてご紹介したいと思います。

 

人間の脳というのは、思考(考え)の生産マシーンのようなもので、毎日、何百万もの思考を生み出しています。

 

ほとんどの場合は、脳の働きによって、私たちの生活がずっと楽になっていますが、残念ながら、私たちは、脳が考えることを完全にコントロールすることはできません。

 

過去に起こった辛い体験を思い出しては、嫌な気分になったり、「マイナスなことを考えてはいけない!」と思っていても、その事にとらわれてしまうものです。

 

 

思考の簡単エクササイズ

分かりやすいように、簡単な例えを挙げてみましょう。

 

ミッキーマウス、スヌーピー、ドラえもんなど何でもかまいませんので、皆さんのお気に入りのキャラクターを想像してみて下さい。

 

目を閉じて、心の中で、そのキャラクターの鮮明な詳細を見つめてください。それが、どのように見えるか正確に思い浮かべてみましょう。

 

そして、そのキャラクターについて約15秒間考えてください。

 

思い浮かべることができたでしょうか。さて、今度は、次の30秒間、そのキャラクターについて、考えないようにベストをつくしてください。思考から、思い浮かべたキャラクターを思考から追いやってください。

 

その一方で、自分自身に正直になって、思考の中に、どれだけ頻繁にそのキャラクターが表れるかを認識してください。

 

いかがでしたか?

 

思い浮かべたキャラクターについて考えないことは、結構難しいものではなかったでしょうか?(中には切り替えが上手な方は出来るかもしれませんが)

 

 

忘れようとすればするほど

事実、思い浮かべたキャラクターについて、考えないようにすればするほど、そのイメージに多くの力を与えることになり、脳によってそれが思考に持ち込まれることが多くなってしまうのです。

 

まるで、何かを忘れようとすればするほど、脳はさらに一生懸命にそれを憶えていようとするかのようです。起きたことについて、自分自身に忘れさせようとしても不可能なのはこのためです。

 

また、望ましくない感情(怒りや悲しみ、寂しさなど)を感じないようにしたり、なかったことにしようとしても余計にそれらの感情が強くなってしまうのもこのためです。

 

 

思考から注意をそらす

大事なことは、記憶や思考を忘れさせようとする代わりに、その他の記憶、または創造的なイメージで、その思考から注意をそらすようにすることです。

 

要は、考えてしまうことは変えられないので、違う内容を考えるように心掛けてみることです。

 

例えば、

 

・自分が楽しみにしているイベントや趣味、ワクワクした過去の出来事などを、出来る限り詳細に思い出してみる

・自分の周りの外の自然世界に目を向け、花・木・空、そして風景を出来るだけ詳しく観察してみる

・好きな音楽や歌手を思い出してみる、などが挙げられます。

 

 

練習すれば身につくスキル

ちょっと難しい言葉を使えば、これらの能力のことを“コーピングスキル”と言います。ストレスに対応する技術の一つです。

 

あくまで「スキル」なので、日頃から心掛けて、繰り返し練習することで、身についていく技術となり、ストレスに対する免疫力を高めてくれます。

 

【記事提供】

佐藤文昭 臨床心理士

おやこ心理相談室 室長

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