自分の感情や生きてる理由が分からなくなり辛いです(10代・女性)

2017.12.08公開
加藤たかこ

回答者
加藤たかこ
臨床心理士

 
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ご質問

最初は信用する事がなかなかできなかったけど、大切にしたい人ができるようになりました。

 

今、高校にいて演劇部に所属しています。

 

もうすぐ大会で私は主役を演じさせて頂いているんですが、役の気持ちについて「頭で考えすぎ。もっと気持ちを、感情を感じてみて。」と言われて、自分は自分の感情をよく分かっていないことに気づきました。

 

楽しそうに、嬉しそうに「楽しい」と言っていても別になにも思ってなくて、なにも思ってないのに笑っていたりすることがよくあります。

 

中学2年くらいの頃、部活の後輩のお母さんが亡くなってお葬式に行ったのですが、部活の皆や、ほかの人は悲しそうに泣いたりその子をなぐさめたりしているのですが、自分は何も感じる事ができませんでした。

 

しかし、それを表には出さず、皆の真似をするように行動するしか無かったことを思い出しました。

 

おそらく、それより前から感情を押し殺して毎日過ごしてたのかもしれないです。確証はないですが。

 

感情を理解したいと思っていても、理解するのが怖くて、なぜ怖いのかもよく分からない状態です。

 

偶に何故生きているのか分からなくなったりします。その理由をずっと考えていても答えは見つからず、ただ辛い気持ちになるだけです。

 

▼前回のご相談はこちら▼

回答

再度投稿頂き、ありがとうございます。

 

高校の演劇部では、主役を任されたそうですね。読ませて頂き、思わず「お~!凄い!」と声に出して言ってしまいました。

 

投稿者様が部活の人たちに存在を認めて貰っている、1つの証拠かもしれませんね。大切にしたい人ができたというのも、素晴らしいことだと思います。

 

投稿者様は演劇の練習を通して、ご自身があまり自分の感情をわかっていないのでは、という気付きを得られたそうですね。

 

また楽しいと感じているわけではないのに、ニコニコとしてしまうことがよくあるとのこと。

 

ちょっと難しい言葉なのですが、楽しいわけではないけどついニコニコとしてしまうことを、心理学の言葉では「マニック・ディフェンス」と言います。

 

ニコニコしている人に対して攻撃してくるような人は、中々いないでしょう。

 

マニック・ディフェンスは、自分を守るために知らず知らずのうちに身に付けた防御方法であるとも言えます。

 

投稿者様は洋服等を買いに行った時に、店員に笑顔で対応されたことは無いでしょうか?

 

店員のニコニコとした表情は1つの仮面であり、仕事上笑顔でいることにメリットがあるから、そのようにしているわけです。

 

店員がニコニコしているからと言ってその店員が楽しい気持ちなのかと言えば、必ずしもそうでは無いでしょう。

 

また仕事上ニコニコしている店員でも、仕事を離れれば当然イライラした素振りを見せることはあります。

 

マニック・ディフェンス自体は、ごく普通の人たちにでもよく見られる現象です。

 

けれども投稿者様のように、四六時中ニコニコとした仮面をつけ続けていると、自分がどんな気持ちなのか、何を感じ、どんなことに対して怒りを感じる人間なのかなども、わからなくなってしまいます。

 

ひいては、

 

「自分が人生の中で何を一番大切にしているのか」

「自分はなんのために生きているのか」

 

など、人間の本質にかかわる問いに対しても、手掛かりがつかめなくなってしまうでしょう。

 

感情を理解することは、まだ知らない自分を知ることにつながります。

 

わからないところに分け入って行くのは、当然不安が先立ちますし、勇気が要ります。

 

しかしながら感情は、元々自分自身を守るために存在しているものです。

 

自分に危害が及びそうになった時にパッと怒りの感情が湧くことで、道理を欠いた相手からの侵入を防いだりすることができるのは、その一例です。

 

もし良かったら日々の生活の中で投稿者様が感じたままのことを、ぜひこちらのRemeに送ってみられてはいかがでしょうか?

 

最初はモヤモヤしてよくわからないということもあるかもしれません。

 

しかし、起きた出来事や心の中を通り過ぎていったことを思いだして文章にするということは、自分の感情を理解するトレーニングにつながります。

 

もうすぐ大会が近づいているとのこと。私の知り合いにも役者をしている人がいますが、演劇は人を成長させてくれると話してくれます。

 

投稿者様や同じ部活のメンバーたちの力が1つに結集された、良い舞台となることを願っています。

 

応援しています。

加藤たかこ

加藤たかこ

臨床心理士

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