【家族向け】うつ病初期の接し方とは?うつ病当事者の看護師が解説
大事な家族がうつ病かもしれないと感じたとき、あるいは病院に行ってうつ病と診断されたとき、戸惑う人がほとんどではないでしょうか。
きっと、「うつ病」という病名は知っていても、わからないことだらけだと思います。
具体的にどんな症状が現れるのか?
これからどんな経過をたどるのか?
家族として、どんなことをすればいいのか?
聞きたいことがあっても誰に聞いたらいいかわからない、そんなこともあるかもしれません。
そこで、私自身の患者・家族、両方の立場での経験を交えながら、家族がうつ病になったときにできることについて、3回に分けてお話ししてみたいと思います。
今回は、うつ病と診断される前後のことについてです。
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うつ病かもと思ったら…
一緒に暮らしていると、家族の異変に気がつくことがあると思います。
「眠れていない」「食事量が減った」「元気がない」
そんな、いつもとは違う状況に、「もしかしてうつ病では?」と思うこともあるかもしれません。
あるいは、本人から「調子が良くない」「何か変だ」などと言ってくることも考えられます。
そんなときに、まずできることを考えてみましょう。
まずは休養を勧める
調子が悪そうなのに、無理して会社や学校に行こうとする人もいると思います。
そんなとき、まずは休養を取るよう進めると良いと思います。
責任感の強い人は、「仕事に穴は開けられない」と休むことを拒否するかもしれません。
しかし、自身の健康を守ることが大切であること、心配だから休んでほしいということを伝えてみてください。
病院探しを手伝う
休養を取っても改善しなかったり、症状が長引いたりする場合は、精神科や心療内科の受診を検討したほうが良いでしょう。
精神科と言っても、小さなクリニックから大きな病院まで、いろいろなタイプのものがあります。
うつの症状があるときに、これらの中から自分で選ぶことは難しいこと。
「こんな病院があるけどどう?」と提案してみたりして、病院探しや受診の予約を手伝うと、本人はとても助かることが多いです。
受診に付き添う
病院を決めて予約をして、いざ受診となると、抵抗を感じる人も少なくありません。
精神科の受診自体が初めてで、緊張することもあるでしょう。
もし1人で行くことに不安があるのであれば、受診に付き添うのもひとつの方法です。
信頼している家族が一緒であれば、少しは安心につながったりします。
また、本人が医師にうまく話ができないときに、代わりに家族が症状を伝えることもできます。
私も実際に、家族がうつ病になったとき、初診からしばらくは付き添いましたし、私が受診するときも付き添ってもらったことがあります。
自分の受診に付き添ってもらったとき、待合室で診察を待っている間はとても心強かったです。
初診は特に抵抗を感じやすいですから、可能であれば付き添ってみると良いでしょう。
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- 本記事は2016年11月30日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。