臨床心理士&産業カウンセラーとして現在に至る原体験や取り組みとは?【三瓶真理子さん:前】

2016.12.11公開 2017.03.21更新
 
シェア
ツイート
はてブ
お気に入り
共感
1

今回のインタビューは、臨床心理士として活躍する三瓶真理子さん。前編では、臨床心理士を目指した背景や臨床心理士としてどのように取り組まれているか、実際のカウンセリングの様子などを伺いました。

 

 

臨床心理士を目指したきっかけ

まず、どうして臨床心理士になろうと思ったのか、いつごろから志されていたのかについてお聞きかせください。

 

―実は、もともとは栄養士さんになりたかったんです。誰かに自分の料理を食べてもらうのが好きで(笑)。でも母親に、「料理なんか結婚したらいつでも出来るじゃない。これからは心、心理の時代よ」と言われて…。

 

それで心理学の道に?

 

―母親に勧められたことも一つありますが、もともと罪を犯してしまう人の心理というのに興味がありました。非行に走ってしまう人とそうでない人との心の差は何だろう、どういう気持ちで罪を犯すのだろう…と。それで、大学、大学院で臨床心理学の勉強をしました。

 

 

自分は本当に心理学が好きなのか?

卒業後は臨床心理士の道に?

 

―いえ、実は、大学院を卒業後に一度、一般企業に入社しています。心理学を志したのが母親の勧めだったこともあり、自分は本当に心理学が好きなのか、この道に進むべきなのか迷っていた時期だったんです。

 

そうだったんですね。どんな会社に?

 

―製薬会社でした。大学の実習で統合失調症の方のデイケアに参加していたのですが、、その方がずっと何も話さない方で。でも、ある日突然話し始めたんですよ。驚いて、どうしたの?と聞くと、薬を変えたって言うんです。それで薬の力ってすごいなと思い、薬の道に進もうとMRをやりました。ただ、早々にやっぱり自分は心理学をやりたい、と気づきました。それで精神科のクリニックに入ったんです。

 

クリニックで臨床心理士としての活動を始めたんですね?

 

―そうですね。一般的なカウンセリングや心理検査と並んで、休職した方に対する復職支援を担当していました。具体的には、仕事をお休みされている方が順調に復職できるようなプログラム作り、リハビリですね。

 

―復職支援をメインに担当するようになると、それがすごく面白くなってきて、もっと色んなことを知りたいと思うようになりました。その人たちはどんな会社で働いているのだろう、とか、その会社の中でメンタルケアをしていくのはどうだろう、とか…。

 

やりたいことが明確になってきたんですね!

 

―はい。それで、クリニックを辞めて、対会社でカウンセリングやメンタルケアを提供する「EAP」と呼ばれる会社に入りました。その会社でたくさんの会社さんのメンタル支援をしていたのですが、とある製薬会社さんと密に仕事をする機会があって、複数の会社を担当するより一つの会社とじっくり関わる方が楽しいな、と思い始めて。それで今度は、あるIT会社の専属臨床心理士になりました。

 

 

様々な経験が仕事の幅を広げる

現在はどのような仕事をされていますか?

 

―今は、IT会社の社内臨床心理士として、会社のメンタルヘルス対策支援、社員の方へのカウンセリング、管理職や人事に対するコンサルテーションと、もう1つはビジネスマン個人に対するカウンセリングをおこなっています。

 

個人の方へのカウンセリングはビジネスマン限定ですか?

 

―そうですね。ずっと関わってきたのがビジネスマンの方でしたし、ビジネスマンは親になる年代が多いですよね。親が健康だと子どもも元気でいられると思うし、その年代が幸せだと高齢者も幸せになるんじゃないかと。ビジネスマンを精神的に健康にすることで、日本中のいろんな世代を幸せにしたいと思うんです。

 

そうなんですね。ところで三瓶さんは産業カウンセラーの資格もお持ちだとか。

 

―臨床心理士の資格を取った後に、産業カウンセラーの資格を取得しました。実際、両方持っていて良かったなと思っています。臨床心理士の職場は、学校だったり病院だったり、本当に幅広いので、臨床心理士で、産業カウンセラーと言うと、「働いている人にカウンセリングをしているんだな」と分かってもらいやすいと感じています。

 

 

どんな人からの相談が多い?

これまで多くの会社でメンタルヘルスに関する取り組みをされてきた三瓶さんですが、相談を受けるのはどの年代が多いですか?

 

―私の場合は、30代が一番多かったですね。あとは20代とか40代も多いです。

 

どのような方が相談に来られましたか?

 

―俗に言う「良い会社」でバリバリ働いていた20代の方。とても優秀で大きな仕事を任されたのですが、責任感が強いあまり、何でも自分でやろうとしてしまったんです。そのうち自分では抱えきれなくなって、助けを求めることもあまり上手ではなくて。それでも一生懸命頑張っていたのですが、ある日、もう、頑張れなくなってしまって…。

 

そんなとき相談に?

 

―その方の場合は、会社を休みがちになった時点で、会社の方から「支援をしてくれませんか?」という相談がきました。私は、その方に会って、お話を聞きますが、状態があまりひどいときはカウンセリングを行うよりも、体調の回復が大事ですので、お医者さんの薬を飲んでゆっくり休んでもらうことを優先していただきます。

 

まずは体調を戻してもらうのですね。

 

―そうですね。イメージとしては、ずっと寝ていたのが、だんだん午後には起きれるようになって、そのうち午前も起きていられるようになって、ある程度回復してきたことを確認してから、カウンセリングを始めます。

 

 

実際のカウンセリングの様子

カウンセリングではどのようなことを聞くのですか?

 

―不調になった背景や、そのときに自分がどう考えていたのかということを中心にお話を聞くことが多いですね。自分にはどんな特徴があると思うか、ということを一緒に考えていきます。そうすることで、また同じような状況になったときに再発しないよう、改善点を見つけることができるのです。例えば、仕事を抱え込みすぎないようにする、この段階でヘルプを出そう、とか。

 

再発防止に関するアドバイスもするのですね。

 

―ヘルプの出し方にしても、誰に・どのように伝えるかという点も確認します。あとは、カウンセリングを通して、どういうサインが出たら自分は不調なのかといった自分の特徴に気づいていくようにします。

 

基本的には仕事の悩みがメインですか?

 

―仕事関係の悩みが多いですが、家族の話とかプライベートな悩みも割と多いです。その方が抱えている問題を可能な限り解決できるようカウンセリングを心がけています。

 

続きは、後編へ

後編では、心の健康を保つ上で大切なこと、働いていて嬉しかった瞬間、そして、今後目指していきたいことなどを伺います。

 

 

インタビューを受けてくださる方、募集中です

img_3461-11

 

【専門家の方へ】

臨床心理士、精神保健福祉士、看護師、保健師、産業カウンセラー、支援機関の職員など、すでに多くの方にインタビューを行っています。ご自身が、有名かどうか、権威かどうかは関係ありません。

 

これまでの経験・取り組みや、ご自身の想いを読者に届けていただき、

Remeのミッションである「こころの専門家へのアクセスの向上」「こころの健康に関するリテラシーの向上」の実現のために、お力をお貸しいただけますと幸いです。

 

ご興味をお持ちいただけましたら、下記フォームよりお問い合わせください。24時間以内にご連絡いたします。

 

お名前
メールアドレス
保有資格・所属・ご要望など

LINEバナー
シェア
ツイート
はてブ
お気に入り
共感
1

関連記事