PMDD(月経前不快気分障害)の出口が見えない不安と孤独に薬より効いたもの

2019.05.15公開 2020.05.21更新

PMDD(月経前不快気分障害)を29歳で発症し、現在ブログやTwitterで情報発信を行なっている中安紀子さん(@non47659489)。

 

PMS(月経前症候群)なら聞いたことがある…という方も多いと思いますが、「PMDDも知ってる」という方は少ないのではないでしょうか。

 

自己無価値感や希死念慮などの精神症状が強く出てくるPMDDについて、今回は中安さんのご経験やこれからのことについてお話いただきました。

 

職場で感じた最初の異変

もともと教えることがすごく好きで、仕事でも教育関係に携わっていました。

 

当時働いていた予備校では、パート勤務の事務スタッフとして夕方から夜まで。人数も少なく、人間関係はすごく楽でした。

 

比較的恵まれた職場で、何か嫌なことがあったわけでもないのに、

 

なんとなく気分が暗いな…

なんとなく仕事に行きたくないな…

 

という状態が続くようになり、仕事中なのに急に涙が出てきたことがありました。

 

それが異変を感じた最初の出来事でした。

 

それから、自分の意志に反して身体が動かないとか、身体は動くけど気持ちがダメ…といったことも起きるようになりました。

 

あと、職場に言い方が結構きつい女性の方がいたんですね。

 

その人のちょっとした言動に敏感になって、すごく傷ついてまた涙が出てしまったり。

 

そのときは何も考えられなくて、「居なくなりたい」という気持ちしかなかったですね。

 

予備校に転職してまだ3ヶ月くらいの時期でした。

 

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PMDDと気づくまで

その頃にはPMDDを発症していたのですが、当時は何の病気か全く分かりませんでした。

 

PMDDは月経周期に関わるので、中には「生理前だからしょうがない」と思って病院に行かない人もいると思います。

 

私の場合、異変を感じてからまず婦人科に半年から1年ほど通いました。

 

最初は「PMSじゃないか」と言われたのですが、薬がどうにも効かずちょっとおかしいとなって。

 

親族に精神科の医師がいたこともあって調べてもらったところ、そこで初めてPMDDの存在を知りました。

 

なので、最初に婦人科に通い始めてからPMDDという病名に出会うまで1年くらいかかりました。

 

体調の波は今ほどはっきりと分からなかったですが、月経が始まる2週間前くらいから、毎月なんとなく気分が沈んでいました。

 

月経の1週間前になると「死にたい」と思ってしまったり。

 

人間関係が良かったので辞めたい気持ちはなかったのと、朝早くからの仕事ではなかったので仕事は続けられました。

 

ただ、PMDDの症状は周期があり、毎月同じような時期に休みが増えてきていたので、思い切って女性の上司に伝えました。

 

うつっぽくなることなどを伝えると、女性の方だったこともあり、わりとすんなり理解してもらえました。

 

校長は男の人でしたが、その女性の上司の方がそれとなく伝えてくれたみたいで「気にしないでいいよ」と言ってくださり、それでありがたく働けました。

 

職場の周りの方も、すごく気を遣うというよりは、

 

「今日、体調は大丈夫?」

 

と仕事中に何気なく聞いてくれたのが良かったです。

 

ものすごく気を遣われると、こちらも申し訳ないと思ってしまうので。

 

怖かった職場の女性の方も、私が病気のことを話してからすごく親近感を持ってくれるようになりました。笑

 

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電話でも「大丈夫?」って言ってくれたり、向こうから深い話をしてくれるようになったり、すごく変わりましたね。

 

予備校を辞めるときにも電話をくれて、最終的には良い人でした。

 

消えたい衝動。笑い方も忘れる

すごく良い職場でしたが、なんとその予備校が潰れてしまい、2年半ほどで退職することになりました。

 

1か月くらい休んだら求職活動を始めようかなと、のんびり考えていたのですが、辞めてから体調がすごく悪化してしまったんです。

 

その当時、お付き合いしていた人がいたのですが、デート中に普通に話してるだけなのに私が急に泣き出してしまったり。

 

「どうしたの?」って聞いてはくれたのですが、あまり良い反応ではなくて…。接し方がわからなかったのかもしれません。

 

それで別の日にまた症状が出て、うわーっと泣いてしまったときに、すごくため息をつかれて、

 

「俺、わからないんだよ。男だから俺は理解できないんだよ」

 

と言われてフラれちゃったんですね。

 

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他の精神疾患などでも同じだと思うんですけど、なってみないと本当の辛さは理解できないと思うので、理解までは求めていません。

 

ただ、理解はできないけど気持ちで寄り添ってあげたり、分からないなりに理解しようとする姿勢を見せてくれるとありがたいなと思います。

 

それだけでも救われるので。

 

自分が自分でなくなる感覚は、体調がどん底になった時の症状で、「もうとにかくこの世から消えたい」という気持ちが強くなります。

 

私の場合は、「死にたい」ではなく、誰にも知られずにパッと透明人間になっていなくなりたいという感じです。

 

自分が好きなことや趣味も一切頭の中にないですし、空っぽの自分を上の方から見ている状態というか。

 

消えたい、死にたい以外は何もなくて、一言で言うと「無の状態」みたいな感じです。

 

お化粧やおしゃれもできず、見た目も本当にもうひどい状態。

 

家族からも「人格が変わった」と言われるぐらいです。

 

笑い方も分からないですね。表情の作り方が分からないんです。

 

「どうやって笑うんだろう」って。自我がない状態っていうんですかね。欲とかが一切ない状態で。

 

本当に「消えたい欲」以外は何もないですね。

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近藤雄太郎

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  • 本記事は2019年5月15日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。

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