新人看護師がストレスを成長につなげる5つの秘訣!看護師&カウンセラーが解説

2016.12.14公開
 
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「看護師として現場でちゃんとやっていけるか不安…」「職場の先輩たちとの人間関係ってどうなんだろう…」「トラブルに上手に対応できる自信がない…」

 

新人看護師にとって、日々ストレスの連続かもしません。看護師であれば誰もが経験することとは言え、ストレスに上手く対処できないと、健康を害してしまうこともあります。

 

そこで今回は、看護師としての経験はもちろん、看護学校で教員も務め、現在は心理カウンセラーとしても活動している専門家に、ストレスを成長につなげる5つのポイントを解説してもらいました。

 

 

何もできない新人看護師の悩み

新卒の看護師は、国家資格を得ていても、現場でケアを実践できるスタートラインに立ったにすぎず、学生時代の実習の経験だけでは、看護が十分にはできない状況にあります。

 

そのために、就職先の研修を受けながら、いわゆる「現場で働ける看護師になる」ということが求められます。一般の人からすると、「現場で働ける」との表現は、不思議かもしれませんね。

 

しかし、現場では、患者にケアをしないことにははじまらないために、何もできない自分を目の当たりにした新人看護師は、「現場で働く」ことが大きなプレッシャーになります。

 

そのため、卒後研修はしっかりとしていて、1年目に覚えるスキルを明確にして、丁寧な研修が施されています。

 

 

新人看護師のストレスとは?

しかしながら、患者からすれば、新人もベテランも関係なく、プロの仕事が求められる厳しい現場。

 

わからないことが多いうえに、先輩のてきぱきとした仕事ぶりに圧倒されてプレッシャーになり、評価をされているとの焦りも加わって、新人看護師はストレスが大きいのです。

 

そんな背景にある新人看護師のストレスの特徴は、「初めてなことに直面する」ということがほとんど。新人だから当たり前のようですが、そこに気がついて意識できると、ストレスの感じ方も大きく変わってきます。

 

 

新人看護師のストレス対処法5選

ストレスには、成長に繋がる「良いストレス」と、健康を害しやすい「悪いストレス」とがあります。

 

新人看護師は、看護師として成長することが求められるので、ぜひ、ストレスを成長の力に変えていってほしいと思います。

 

初めての経験を「良いストレス」と感じるには、経験を積む中で、できないことがあっても「落ち込まない」で「改善策を見出すこと」にポイントがあります。

 

ここでは、新人看護師のストレスの数々を、良いストレスにするための5つのポイントをお伝えします。

 

新人看護師は「初めてなこと」を意識する

学生時代に実習で看護ケアを実施していても、就職した職場では実施していないので、同じ看護ケアでも、医療機器のメーカーが違う、病室のレイアウトが違う、使用する物品が違う、患者が違う(!?)だけでも緊張に値します。

 

そこで、「初めての経験」にであるということを、新人看護師自身が意識することがとても大事になります。

 

特に、「患者が違う」ということは、「当たり前だよ!」と新人看護師の誰もが思っていることかもしれません。

 

しかし、患者一人ひとりは、病状も違うし体型も違います。例えば、横向きになると体型によって体の角度も違ってくるので、新人看護師がプレッシャーに値する、大きな要因になるのです。

 

患者が違うということだけでも、「初めて感じている自分」をまず受け入れてみましょう。そこを受け入れてから、「初めての経験にどう対応するのか?」を考えることがとても有効となります。

 

「その職場で指導をされて、はじめてできること」がたくさんあります。そのため、新人看護師のストレスは、経験を積むことによって大きく減っていきます。

 

看護師の仕事は「経験により得られるスキル」。能力とは別もの

看護師の仕事は、能力の問題ではなく「何度も経験して身につけるスキル」です。だからこそ、「はじめて」ならば指導されることは当たり前と言えます。

 

そして、覚える仕事量もたくさんあるので、注意されたり指導されたりが繰り返されるのも、ある意味当然なこと。

 

しかし、繰り返されると、「自分には向いていないのかな、能力が低いのかな?」と自分の能力までを否定して、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。すると、「悪いストレス」になって、自分の成長も妨げます。

 

一方で、「注意されること」=「苦手なこと」と捉えて、意識的に繰り返して経験することで、苦手なことも少しずつ出来るようになるでしょう。

 

本来、看護師の仕事は、才能には影響されないものです。確かに、器用なほうが早くできるようになるかもしれません。しかし、「早く」できるようになるだけであり、看護師のスキルが身に付くこととは別のことです。

 

看護学生の1年生の時と就職した今とでは、看護師としてできることが増えていますよね。それと同じことなのです。国家試験に受かったのだから、能力は保証されています。今の能力をどう引き出して鍛えていくかがポイントです。

 

指導を受けるポイントは「イメージ」すること

プロだから患者の前では、「できて当然」。だからプレッシャーにもなりますよね。

 

プロとして、自分の能力を鍛えていく上でのコツは、「指導の受け方」です。指導を受ける時は、「自分が先輩と同じようにスキルを実践するイメージ」ができるかどうかがポイントになります。

 

もし、イメージできないことがあれば、質問をしてしっかりと聞いていきましょう。イメージできることは、脳で映像化ができているので、実践できると言われています。

 

先輩からの指導は大いに受けて、先輩のスキルをすべて学びきるぐらいの意識で臨んでみましょう。そして、基本的な方法や知識は、自分で勉強もしていきましょう。

 

職場では、「仕事を覚えることに集中」する

先輩や患者から自分がどう思われているのか、新人同士で比較されていないかなど、気になりますよね。しかし、まずは「自分ができる看護を増やすこと」に集中してみてください。

 

先輩や患者からの評価や同僚と比較をすると、他者の言動がいちいち気になり、落ち込む原因になります。すると、悪いストレスが溜まっていきます。

 

看護師に求められるのは、「看護師の仕事ができること」が優先順位の第1位。そこができてはじめて、先輩や患者との信頼関係が結べるのです。

 

だから1年間は、「先輩や患者と仲良くすること、かわいがられることを意識しない」と決めてしまいましょう。

 

すると不思議と気持ちは楽になり、仕事が少しずつできるようになると、先輩や患者との関係もスムーズになるものです。

 

「患者の病状回復」を1番に考えて判断する

何があっても「患者の病状回復」が優先順位の1位。そこを基準に考えると、たくさんある仕事での優先順位を付けるときに、迷いが減ることも多くあります。

 

患者の病状回復の後に、医者、上司、同僚との関係や業務量の調整といった、看護師側の問題が配慮されます。その中に、「新人である自分のできることとできないこと」の判断も出てきます。

 

指示されたからと、できないことを無理してやることが良いわけでもありませんし、できるのに過度な慎重さで、やらない選択が良いわけでもありません。

 

もし、担当するケアに大きな不安や抵抗感があるのなら、ぜひ、先輩に相談をしてみてください。はじめてのケアなのか、経験したけど不安な点がある、など、具体的に相談を持ち掛けてみてください。

 

その時に、患者の病状回復のため、緊急にケアが必要か、時間に余裕を持っても大丈夫なのか、など、患者の状況を考えての判断も必要になります。

 

新人看護師では判断が十分ではないと思いますので、先輩とともに考えていくことが大切です。

 

先輩と一緒に考えると、看護の優先度を考えるときの判断力もついてきて、自身の課題も明確になり、自分はどうしたらいいのか?と、改善策も出てきます。

 

自分から相談を持ち掛けるのは勇気がいりますが、不安なままでケアをするより、不安な点を確認してくれた方が、先輩も安心して任せることができるのです。

 

安全なケアのためにも、安心して経験を積むためにも、ぜひ、トライしてみてください。

 

 

さいごに

今回は、新人看護師の、はじめて尽くしのストレスを「良いストレス」としてとらえて、成長につなげる5つのポイントをお伝えしました。

 

ポイントは「落ち込まない自分をつくる」こと。そして、成長のために「改善策を立てること」です。

 

しかし、それでも落ち込むことも、やめたくなるほどの気持ちになるのが、新人時代。次回は、落ち込んだ自分を元気づける、ストレス解消法をお伝えします。

 

Eriko_Ikegami【執筆者】

池上枝里子

正看護師 上級プロフェッショナル心理カウンセラー

池上さんのインタビュー記事はこちら

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