難病患者就職サポーターってどんな存在?就職事例・良い活用方法は?
難病患者さんの中で、就労に関して「じっくり相談にのってほしい」「少しずつ就職に向けた準備を進めていきたい」と思っていませんか?
そんな人には「難病患者就職サポーター」が心強い味方になってくれるかもしれません。
そこで今回は、「難病患者就職サポーター」について、の元・神奈川県難病患者就職サポーターである中金竜次さんに詳しく教えていただきました。
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目次
難病患者就職サポーターってどんな人がやっているの?
私が直接知っている方々ですと、看護師・社会福祉士・患者団体の関係者・元公共職業安定所職員・保健師・准看護師…と実に様々でした。
特別な資格は求められていませんが、現場で求められるのは、医療的な知識、福祉の知識、就労支援のキャリアコンサルタントの技能だと感じます。
そもそも、難病患者就職サポーターって何をする人ですか?
難病患者個々の病状を踏まえた職業相談、在職中に難病を発症した方への雇用継続支援が主です。
簡単に言うと、就労相談に乗ってくれて、就職先を一緒に探してくれます。
支援の内容は、本来は取り組むべき任務は明確にありますが、その都道府県の労働局の取り組みや、所属している職安や、難病患者就職サポーターの考え方や力量によって影響を受け、取り組みに差異が見られています。
どんな相談者が対象ですか?
もちろん難病患者です。ただ、指定難病の方だけの相談を受けている所とそうでない所がある可能性があるため、事前に確認されるのがいいのではと思います。
このあたりはローカルルールになっている可能性が高いです。
ちなみに私が担当していた神奈川県では当時、指定難病・指定されていない難病・周りも難病かどうかわからない患者を含め、一旦全ての相談を受けていました。
そこから必要な支援機関に繋いだり、紹介をする総合内科のような振り分ける役割を担っていました。(担当者が変わり、今はやり方も変わっています)
しかし、都道府県によって対応が異なることもあるため、事前に確認してご相談されるのがいいかと思います。
どんなサポートをしてくれますか?
主に、
①相談者さんの課題の整理
②求人票の提供
③面接・書類作成のサポート
④支援・社会資源についての説明
⑤採用後の事業者訪問・定着支援
などを行います。
また、希望者には応募の際、企業に疾患名・助成金等についての説明し、病気を開示した就活全般の啓発なども行います。
現状は、全国共通のマニュアルがあるわけではないので、相談の流れも、やり方も都道府県により差や違いがあると思います。
皆さん、どれくらいの期間相談してますか?
私が難病患者就職サポーターだったときの感覚値ですが、相談期間が1ヶ月〜2ヶ月が10%ほど、3ヶ月くらいが30%ほど。あとはそれ以上。
早い人だと、3〜4回くらいの面談で就職に至るケースがある一方、ブランクの長い方ですと、半年くらい通うケースが多くありました。
中には、就労移行支援事業所や就労継続支援A型に通所、あるいは在職中の人が自ら定期的に相談に来て、次のキャリアの準備を進めるという場合も。
就職までの期間が早い人は、「転職組」の在職中であったり、退職してから間があまり空いていない方であることが多かったです。
採用選考者からすると、仕事の再現性が見える人と言い換えても良いかもしれません。
面談頻度は週1回程度でしたが、それは求人票が数日程度ではあまり変わりがないので、1週間ごととしていました。
週1回の面談では、求人票の分析をします。ご本人が選んだのと僕が選んだのをすり合わせて、そこからどうしていこうかと。
ゆっくりとやりたい方は2週間程度。頻度が多すぎてもあまり意味がありませんが、応募期に入った方の場合は、週に2回、3回と来所されたり、応募には対応していました。
相談頻度は基本的にその人のペースに合わせて進めていきます。
書類作成のサポートをさせていただきつつ、応募の準備が進んだ頃に、希望者には面接の練習をします。
書類が通過しなければ、一緒に見直すこともありました。
そのため、面接時に聞かれた質問に対して、どう答えたかなど振り返りと、今後の対策の為に「面接ノート」の作成をお勧めしていました。
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- 本記事は2020年3月5日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。