【第19話:イタみ】〜お父さんうつ日記〜
この4コマは、父と母との板挟みになって、思い悩んだ時の様子を描きました。
以前の母について紹介した記事で書いたように、母はとても努力家で、父のため、家庭のために沢山頑張っていました。
それでも変化の様子が見られない父に対して、母は憤りを感じることがあったようです。
「私はこんなに頑張ってるのに、なんで寝てばかりなの」
「私だっていろいろやってるのに、なんでそれに応えてくれないの」
と思うことは多かったと思います。
そして実際に、父に対して怒鳴ったりひどく叱責したりすることもありました。
そんな時、父はうなだれて、身体を小さくして静かに母の言葉を聞いています。
そんな姿がなんだかいたたまれなくて、私はいつもそっと父の隣に座りました。ただ座っていることしかできなかった。
母の言い分は、理に適っていて、決してめちゃくちゃな内容ではなかったからです。
それに加えて、母のやり場のない気持ちも痛いくらい伝わってきたので、余計返す言葉は見つかりませんでした。
父の気持ちを思えば「今どんない苦しいだろう」と考え、
母の気持ちを思えば「今までどれだけのことに耐えてきたんだろう」と考え、
私の心も痛むばかりでした。
あの時、あの場にいたみんなが苦しかったと思います。みんなが辛かった。
母はきっと言っちゃいけないことも言いました。でも仕方なかった。
「突き出した拳が当たらなくて済むくらいに距離を取る」ということが難しいのが“家族”の辛いところです。
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【執筆】
シブ子
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- 本記事は2017年5月3日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。