子育てのイライラで赤ちゃんに暴言、叩く…対処法として「ほどよい母親」のススメ

2020.07.02公開

【このコラムは実際に子育て中のママさん臨床心理士に解説してもらっています】

 

イライラが爆発して、子供を怒鳴ってしまった…。思わず手が出てしまった…。

 

子育てにイライラは付きもの。イライラしない完璧な子育てを目指すのは現実的ではありません。

 

そうは言っても、イライラして八つ当たりするのを止めたいし、そういう自分を嫌になってしまいますよね。

 

そこで今回は、お子さんを怒鳴ってしまったり、手を上げてしまうほど子育てのイライラがつらい…と悩むママ・パパに向けて、子育て中のママさん臨床心理士に、

・子供への暴言や叩いてしまった後、どうしたら良いか

 

・暴言してしまうほどのイライラにどう対処したら良いか

について、心理学的な視点から教えていただきました。

 

今日から実践できるイライラ解消法、怒鳴ってしまった、叩いてしまった後に子供とどう接するのが良いかなどの対処法を身につけて、これ以上メンタルをすり減らさない子育てに向けて、一緒に考えていきましょう。

 

〈聞き手、編集:近藤雄太郎(Reme運営)〉

 

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子育てのイライラで暴言、叩くは母親失格?

近藤
子供についカッとなって暴言を吐いたり、叩いてしまったら、親失格なのでしょうか?

子供の色々な問題に遭遇して、つい怒りを爆発させてしまうことはきっと母親であれば誰しもあるのではないでしょうか。

 

そして、「言い過ぎた」「やりすぎた」と反省し、自分を責めてしまうことは人間らしい反応なのかもしれません。

 

「ほどよい母親に」

イギリスの児童精神科医のD.W.ウィニコット(1896-1971)は子供の発達のためには「ほどよい母親」であることを提唱しています。

 

必ずしも、完璧で献身的な母親である必要はなく、母親の愛の中には寛大な心もあれば、「もう!」と思う生々しい気持ちもあると話しています。

 

「ああ言い過ぎてしまった」と後悔し反省する、その気持ちも含めて、愛情を持ったほどよい母親なのかもしれません。

 

一人で抱え込まない

自分を責めてしまいそうなとき、あるいは、また同じように衝動的に怒りを爆発させてしまうなときは一人で抱え込まないことが大切です。

 

周囲の人に相談したり、話しにくいという場合は公的な相談機関を使うこともおすすめです。

 

衝動的な行動によって子供は大きな心の傷を負うこともあります。

 

そうなる前に、自分の怒りの適切な対処の仕方を誰かと一緒に整理することが大切です。

 

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飯田杏奈

臨床心理士 公認心理師

心理系大学院修士課程を修了後、臨床心理士資格を取得。教育機関や療育施設、カウンセリングルームにて勤務。未就学児から大学生、大人までさまざまな悩みに向き合っている。二児の母として子育て奮闘中

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年7月2日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。