子育て中でも仕事や飲み会ばかりで忙しい夫…不満を上手にぶつける3つのコツ

2020.07.10公開

夫に子育てのことを省みてもらう声かけ3選

近藤
仕事で忙しい夫に家庭や子育てのことを省みてもらう、きっかけや声かけの例を教えてください。

仕事や飲み会ばかりで、親としての自覚がなかなか育たず、家庭や子育てに関心を持ってくれない…というケースもありますよね。

 

そんなご主人に対して効果的なアプローチの仕方を以下に3つ挙げてみました。

 

辛く、しんどい気持ちをそのままぶつけるのではなく、ぜひ以下のポイントを踏まえて、なるべくポジティブな気持ちでご主人に接してみてください。

 

1.子育ての楽しさをアピール

「しんどいから付き合って、手伝って…」とすがるような形で頼ろうとしてしまうと、ご主人も構えてしまいます。

 

そのまま目を背けてしまうことも考えられ、これでは逆効果になってしまいますね。

 

隠せない大変さも当然あるとは思いますが、

「子どもが今日はこんな事をできるようになった」

「こんな風にして一緒に遊べたから、今度は一緒にやってみて?楽しいよ!」

といったノリで話してみましょう。

「せっかく小さいうちでしか楽しめない成長の記録を、一緒に見ていかないなんて損!」

と思わせることが出来ると、きっとご主人も子育てに癒しを見出すようになってくれるはずです。

 

2.感謝の気持ちを伝え続ける

「帰宅するたびに妻がイライラ…」では、話せばわかることも、その話し合いをする気持ちにさえならなくなってしまうかもしれません。

「可愛い子どもに恵まれて、生活に困ることなく育児が出来るのは、頑張っているあなたのおかげ…」

などと言うのは少し恥ずかしい気持ちもあるかもしれませんし、イライラしている相手に「そんなこと…」と思われるかもしれません。

 

どんなことでも構いません。まずは小さなことでもOKですので、ご主人に感謝の気持ちを繰り返し伝えましょう。

 

子育てを意識させるよう仕向けるには、家庭の居心地のよさを感じさせるポジティブなコミュニケーションが効果的ですよ。

 

3.記念日を祝う

仕事で忙しいご主人に、無理なく家庭の良さや子育ての節目を感じさせやすいのは、父の日・母の日や誕生日、クリスマスなどのイベントや記念日です。

 

世間的にもそういったムードになっていることもあり、決して押し付けがましくならないのが良いところ。

 

忙しいからとおざなりにしないで、出来る範囲で家族のイベントを企画してみましょう。

 

微笑ましい家族の姿に、きっとご主人も子育てにより参加したくなってくるのではないでしょうか。

 

仕事で忙しい夫に具体的にお願いするコツ

近藤
仕事で忙しい夫に嫌な顔をされずに子育ての協力をお願いする方法やコツについても教えてください。

仕事で忙しいご主人に、子育ての協力をお願いするのはなかなか難しく、頼みにくいものですよね。

 

けれど、以下に挙げる3つのポイントを抑えておくと、きっと協力を得られやすくなると思います。ぜひ参考にしてみてください。

 

1.ご主人の得意なことをお願いする

突然ですが、ご主人の得意はなんでしょうか?

 

DIYなど、ものづくりが得意なら、ぜひ子どもの遊び道具(例えば、お庭にプールやブランコを設置したり…)や生活用品などを作ってもらうよう頼んでみましょう。

 

趣味と実益を兼ねているので、きっと楽しみながら応じてくれると思いますよ。

 

2.男親ならではの視点が活きるお願いをする

子どもが男の子なら尚更、ご主人の小さかった頃のエピソードをこの機会に聞かせてもらいましょう。

 

そしてご主人が小さかった頃に感じた、両親に対する思いなども話してもらえると良いですね。

 

そういった会話をたどっていく中で、現在のご主人が思っている父親像を見出すことができます。

 

子育ての悩みを話して、父親ならではの意見が聞けたら成功です。

 

3.体力を必要とする力仕事をお願いする

体力も必要とするような少し遠出への車でのお出かけは、ぜひご主人にお願いしたいところ。

 

「仕事で疲れているのに、申し訳ないのだけど…」と、あくまでも低姿勢でお願いをしてみましょう。

 

夫としても頼られていると感じることができ、自尊感情もくすぐるようなお願いなので、決して悪い気はしないはずです。

 

いくつかの例をご紹介しましたが、共通するのはご主人の自尊心をうまく利用してお願いしていくというやり方です。

 

ご主人のタイミングを見計らって、チャレンジしてみてくださいね。

 

さいごに

今回は、仕事ばかりで忙しい夫との向き合い方について臨床心理士に解説していただきました。

 

イライラしている相手にポジティブな声掛けなんて…という方もいらっしゃるかもしれません。

 

一方で、イライラをそのまま夫にぶつけて一時的にスッキリはしても、夫との溝は広がってしまってはご自身にとっても苦しい状況になってしまいますよね。

 

仕事で忙しい夫を上手く子育てに参加させるには、今回ご紹介した「自尊心をうまく利用してお願いする」という戦略もひとつです。

 

子育てに少しずつ参加する機会が増えることで、「子育てってこんなに大変なのか」と夫にも実感してもらえれば、より子育てに目を向けるきっかけにもなるのではないでしょうか。

 

その足がかりを作る上でも、ぜひ今回ご紹介した方法を実践してみてくださいね。

 

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鈴木なつこ

臨床心理士 公認心理師

心理系大学院在学中よりフリースクールスタッフ、精神障害者の共同作業所などを経験。修士課程修了後、スクールカウンセラーとして従事。電話相談業務も兼ねる傍ら、臨床心理士を取得。現在は公認心理師資格を取得し、公立小中学校のスクールカウンセラー。専門は不登校と発達障害。一児の母。

  • 本コンテンツは、特定の治療法や投稿者の見解を推奨したり、完全性、正確性、有効性、合目的性等について保証するものではなく、その内容から発生するあらゆる問題についても責任を負うものではありません。
  • 本記事は2020年7月10日に公開されました。現在の状況とは異なる可能性があることをご了承ください。